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今年は不景気の影響をもろに受けてお金が無いので、
ひきこもって読書でもしようかと思いますw
写真上段の『カラマーゾフの兄弟』は
東大教授が生徒に薦める本第一位に選ばれ、昨年初めにケンコバが解説してて、
古典文学にしてはミステリー的な要素が強くておもしろそうだと思って購入したんですが、
読むのに約1年半かかりました;
この間他の本を読まなかったわけじゃないし、もちろん絶え間なく読んでたわけでもないですが。(乙一の『The Book』はこの合間に一週間もかからず読み終えた)
しかしとにかく長かった;
しかも新訳でかなりわかりやすくしているとは言え、時代背景もお国柄もほかの古典文学もほとんど知らない自分にとっては意味不明な表現の連続で。
自分は記憶力が乏しいので、おもしろくない→忘れる→よけいおもしろくなくなるという悪循環に・・・。
でも最後についている解題(解説)を読むと少しは魅力がわかってきた気がする。
(訳者の亀山郁夫はドストエフスキーについてかなり研究しているらしく、解説はすごくわかりやすくておもしろかった。本編より解説のほうがおもしろいw)
自分はこの作品はストーリーを楽しむ作品ではないと思う。
おもしろいのは精神論。
・天上のパンは、はたして地上のパンに匹敵しうるものだろうか
→理想と現実
・殺したのは自分ではないが、心の中でそう願ったのなら同罪。
・父としての義務を放棄した者を殺したとしても、それは忌むべき「父殺し」ではない。
→罪の解釈
・誤審による冤罪
→陪審員制度の信頼性
このような要素が随所に散りばめられ、それでいて全体の均衡も崩さないというのが東大教授が薦める理由なのかな~と思う。
しかし本当に長くてほとんど忘れてるのでwまた折を見て読み返そうと思うのだが、
それも何年先になるかわからないのでタイミングよく発売されていた漫画版を購入。
また、これは解題を読まないとわからない事だが、この小説は作者であるドストエフスキーの自伝的小説でもあるという所が大きな魅力にもなっているようだ。
ドストエフスキーはこの小説を書くことで自分の心にも決着をつけたかったのではないのかなと思う。
この後は前から読みたかったが、カラマーゾフ読破まで我慢していた乙一の小説『夏と花火と私の死体』『GOTH』を読んで、ついでにこれも昔読んだが理解不能だった『銀河鉄道の夜』を漫画版で読んでみる。
カラマーゾフを読むとほかの小説が全部ライトノベルに見えるw
Posted at 2009/07/19 00:58:08 | |
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