牛歩ですが、一応進めています。
スケールモデル製作は実物を再現していく作業なので、資料が必須となります。
艦船関係の書籍は市中に出回っているものが少ないため、古本屋巡りをしたもののゲットできず。改めてググりまくってみたところ、以下の資料とパーツが入手できました。
特に学研から出ていた「松型駆逐艦」という書籍はかなり貴重な資料が多く含まれているため、苦労してゲットした甲斐がありました。
画像にはアフターパーツも写っていますが、これを買い揃えだすとものすごい投資をしなくてはならなくなるので、どこまで自作で頑張るか悩みどころです。
資料も揃ったので暇を見つけてはそのチェックに勤しみます。
そこで驚きの写真を発見。

画像左は初春型駆逐艦ですが、写真ほぼ中央を走っている魚雷運搬軌条の外側舷側際の滑り止め鋲の角度が他の部分と異なっています。
そもそもなぜ舷側付近だけ異なる打ち付け方をしているのか。
恐らくですが、海水で濡れ易い舷側付近は特に滑りやすいため、誤って船から落ちてしまわないよう、舷側と平行に鋲を打ち付けたのではないでしょうか。
松型駆逐艦の鋲がどのようになっていたかの写真がないので分かりませんが、初春型と同様であった可能性もないとは言えません。(初春型以外の駆逐艦海防艦の写真も手元にある限りで調べましたが、確認できず)
ただ、これを模型で再現するとなると少し勇気がいるので、諦めることとします。
また画像右の神風型駆逐艦「夕凪」の写真では、滑り止め鋲がかなりの密度で設置されていることや、鋲の厚みはほとんどないことが分かります。
キットにおける滑り止めの表現がいかにオーバースケールであるかの証左とも言えますが、様々な事情があってのことだと思うのでやむを得ないでしょう。
さてこうした考証を踏まえ船体の工作に入ります。
まずは艦尾付近の修正。

キットの角張ったトランザムスターンから丸まったデストロイヤースターンに修正するとともに、全長を1mm伸ばします。
1mmプラバンを艦尾に貼り付けた後、1/700に縮小した図面を当てながらラインを削り込んで修正します。すると流れるような艦尾付近のラインが再現できました。自己満足度高めです(笑)
次に艦首。

船首楼は長さが2.5mmくらい長いのと、幅が2mm広すぎるので、それぞれ図面に合わせて削ります。
船首楼甲板後端は穴が空いてしまうので、エポパテで塞ぎました。
艦首両側に生じていたヒケはラッカーパテで埋めてしまいます。
なお艦首フレアは後で修正する予定です。
そして甲板。

滑り止め鋲やリノリウムの甲板表現は、キットの甲板の上にプラペーパーを一枚敷くことによって行うこととします。
まずはキットの大きさにプラペーパーを切り出し、その後、それよりわずかに小さくなるように周囲を切り取ります。
こうすることで舷側ギリギリに設置されるボラードや手すりなどのスペースを生み出します。

こうして作ったプラペーパー製甲板に滑り止め鋲を設置します。
前回ブログで書いたように、鋲は伸ばしランナーです。
ちなみに鋲一つの長さは0.9mmくらい。定規に合わせて伸ばしランナーを適当な長さに切り出し、一つずつデザインナイフの先で拾っては流し込み接着剤で丹念に貼り続けます。
まさに苦行。
いやむしろ地獄。
画像では艦尾部以外が作業を終えた状態です。これが終わったら今度は船首楼甲板で同様の作業を行うこととなります。
じーごくはつづくーよー
どーこまーでーもー(泣)
などと自虐的な思いを持ちながらも、同時に「模型の世界に終わらない作業は存在しない」と言い聞かせ、「完成したらきっと自己満足度の高い作品になるのだ」と信じて作業を続けていきます。
つづく…。
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Posted at
2020/02/29 13:46:36