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ザクとは違うのブログ一覧

2023年01月22日 イイね!

オオゴシさんに褒められた件

特にコロナ以降はガンプラ飢饉が続いているため、最近ではすっかりスケールモデラー化が進んでしまったザクとは違う。
そんな中、昨年末にふとしたきっかけで「スケールモデル祭り2022」なるものが開催され、作品募集中であると知りました。
同祭りはいわゆるコンテストではなく、みんなが作った作品を皆んなで眺めようという感じのゆる~い企画で、イベント主催はチョートクヨシタカ氏とオオゴシトモエ嬢です。
自分の腕前が低いことを棚に上げ、順位をつけるコンテストはもう出さないぞ!と心に強く決めている私にも、作品の見せ合いっこならOK!
ということで、↓の作品画像を事務局あて送付。


出品総数は数百に及んだそうですが、いずれも超すごい作品ばかり。
2021までは全作品をお二人がようつべで紹介していたのですが、今回はそれぞれが10作品を選び、合計20作品を紹介するという形式に変わりました。
このシステムになったと知った瞬間、「あーダメだこりゃorz」
工作技術も塗装技術も初心者に毛が生えた程度しかないと自覚しているので、早速諦めモード全開。

とは言えせっかくのイベント、楽しんだもん勝ちです♪
日曜14時からようつべで生放送が始まったので早速視聴。
最初の作品からめっちゃすごいものが紹介され、その後も「こりゃすごいわ」を連発する時間が続きます。
そしていよいよ次が最後の作品。
「最後の作品はナンバー189番、ちょらさんの作品『駆逐艦桑の最期』です」

やったー!!!

思わず大声で叫んでしまいました(笑)
まさかの大トリ。
しかもチョートクさんとオオゴシさんから、テーマ性と黒煙のリアルさを激賞されました。
ようつべ放送中はチャットも行われ、視聴者から私へものすごい質問攻め。特に黒煙をどう作るかについて質問が集中したので一通り説明しましたが、チョートクさんオオゴシさんからも「へーそんな作り方なんだねー」と言ってもらえました。

放送は早速アーカイブされてます。
4:48:12あたりから私の作品が紹介されます。

※放送内では、「0.3のB」「花屋」「保険屋」などがキーワードとして登場します。どんな意味なのかは↑でご確認ください(笑)

大人になると褒められることがぐっと減ると言いますが、会社でも人の上に立つ立場になり叱咤されることやなじられることはあっても、どんなに頑張っても褒められることはほぼ皆無。
だからこそ一人の世界にどっぷり浸かれるキャンプであり模型工作です。
しかし大モデラー二人だけでなく、参加者の多くから褒められると否応なく気分が上がりますね~。

よし、ここでひとつ宣言しましょう。

今後はこの作品を上回る作品を作れません!

「をいをい、なんでネガティブなんだよw」
と言われそうですが、最初にも書いたように私の工作技術も塗装技術も、みん友さん方の足元にも及びません。しかも人生の折り返し地点も大きく回った私がこの先大きな進歩を遂げるとは到底思われません。
そんなことより怖いのは、今回のようなことをきっかけにテングになってしまうこと。そして「二匹目のドジョウ」を追いかけてしまうこと。
そんなバカをやるくらいなら、今回のことはいい思い出にして、再び自分の作りたいものを作りたいように作るのが一番楽しいです。
てなわけで、まずはガンダムMk-Ⅱ完成させまーす!(^^)
Posted at 2023/01/22 22:50:27 | コメント(9) | 艦船模型 | 趣味
2023年01月15日 イイね!

ジオラマ「生きるための戦い」

昨年5月から製作を開始して遂に、やっと、ようやくの完成です。
まずはウンチク。

史上最大規模の海戦・捷一号作戦の惨敗後も戦いの舞台はフィリピンのレイテ島でした。
ここで陸軍が戦い続けるため、マニラの基地からレイテ島オルモック湾へ海路による補給作戦が企図されました。それが多号作戦、通称オルモック輸送です。
同作戦は第9次まで行われ、一等二等輸送艦や優速の輸送船により陸兵、糧食、弾薬などが運搬されましたが、ほとんどの船は撃沈されています。
その中でも第9号輸送艦は最多の6回参加しいずれも生還して「幸運艦」と呼ばれました。
今回のジオラマでは第7次(護衛の駆逐艦竹が魚雷により敵艦を撃沈)における物資(陸兵、糧食、弾薬)揚陸場面を再現しました。

では作品をご覧下さい。





今回のテーマは「補給」。
国同士の総力戦では非常に重要なファクターであるにも関わらず、日本軍が最も軽視したもののひとつです。
軍艦は戦う=人を殺すためのフネですが、輸送艦は人を生かすためのフネです。
殺伐とした戦場の中で建設的な活動を行う場面をいかに表現し、どう伝えるかを考えながら製作しました。
舞台では輸送される陸兵に加え、荷役作業を行う乗組員を多数配置しました。乗組員はエッチングパーツなのでペラペラ感はありますが、短時間で荷役を終えるためバタバタと動き回っている様子が少しでも伝わればいいなと思っています。

動きを感じさせる部分の少ない艦船ジオラマですが、艙口のカバーを剥がしている最中にしたり…

1隻の大発を泛水途中としたり…

レイテ島からの機帆船を航走中としたり…

こうしたことで、多少なりとも動きを感じてもらえれば嬉しいです。

輸送艦本体については、今回も考証第一and工作塗装二流です(笑)
考証では艦橋両脇の単装機銃座の高さがキットに誤りがあること

ブロックごとに作られた船体を繋ぐT字型の板が舷側に装着されていること
荷役装備は民間船と同様のものが設置されていること

などを確認することが出来、またクレーンとデリックの違いや揚貨機各部の名称などの知識を得ることも出来ました。

一等輸送艦は太平洋戦争末期に登場しており高い輸送能力、高い速力、そして防空対潜能力までも備えた、時代に合ったフネです。(ガダルカナル島の戦いに間に合っていればどれだけの兵士が助かったことか…。)
しかしその輸送艦も制空権のないフィリピンの戦いでは次々と沈められ、軍港の修理セクションからは「どうせすぐ沈むから修理の必要は無い」とまで言われるほど高い戦没率でした。その原因装甲の薄さに加えて、一軸推進に起因する生残性の低さも指摘されます。このあたりは兵士の命を軽視する日本軍の思想が設計に反映されてしまった部分なのかもしれません…。
第9号輸送艦は終戦まで生き延び、復員輸送も務めあげたあと、更に捕鯨船としても活躍しました。
そんな数奇な運命を辿ったフネの「生きるため」「生かすため」のいちシーンがこのジオラマでどこまで伝わったでしょうか。
そこは作品をご覧になった皆さんの判断にお任せします。


第9号輸送艦製作記(資料とキットのチェック)
第9号輸送艦製作記(船体の工作その1)
第9号輸送艦製作記(船体の工作その2)
第9号輸送艦製作記(船体の工作その3)
第9号輸送艦製作記(船体の工作その4)
第9号輸送艦製作記(船体の修正、錨鎖甲板の工作)
第9号輸送艦製作記(艦首のディテールアップ、艦橋の製作)
第9号輸送艦製作記(艦橋の製作その2)
第9号輸送艦製作記(中央機銃台の製作)
第9号輸送艦製作記(探照灯台の製作)
第9号輸送艦製作記(軽質油庫、煙突などの製作)
第9号輸送艦製作記(主砲フラット、艙口などの製作)
第9号輸送艦製作記(艦尾付近の工作)
第9号輸送艦製作記(艦尾付近の工作その2・ジオラマベースの製作)
第9号輸送艦製作記(ジオラマベースその2・主砲とマストの製作)
第9号輸送艦製作記(揚貨機の製作・ディテールの工作)
第9号輸送艦製作記(各部の艤装その1)
第9号輸送艦製作記(各部の艤装その2)

フォトアルバム:一等輸送艦 製作資料集
Posted at 2023/01/15 08:36:48 | コメント(5) | 艦船模型 | 趣味
2023年01月09日 イイね!

第9号輸送艦製作記(各部の艤装その2)

製作記もついに年を越してしまいました。
でももう少しで完成というところまで来ています…。

2つある艙口は一つを開放状態とし、もう一つをこれから開けるという状態で再現します。艙口は通常防水シートが被されているので、それを引き剥がしている状態とします。
シートは水溶き木工ボンドを染み込ませたティッシュで再現しました。


次に搭載艇を作ります。
一等輸送艦には大発4隻と中発1隻を搭載可能なので、その定数分を作ります。
まずは大発の形状チェックをしますが、細部まで明確に分かる実船写真がなかなか見つかりません。なおもググり続けると海外に残された破損大発の写真が見つかりました。
加えてこがしゅうと氏のイラストがあったのでこれも参考にします。

キットパーツはさすがに設計が古いので、友人から貰い受けた最近のキットに入っていた大発パーツに手を加えます。
最近のものとはいえ、貨物積載スペースの壁面が内側下方に向かってすぼまっているので、これを削って底部を広くしました。
また船首の道坂をプラ板で作り直します。道板は地面に向かって二段階に倒れるように開くようになっているので、プラ板2枚重ねで作りました。
舵輪周辺はモールドを全て削り、舵輪、シールド、ハッチなどを作り直しました。
問題は中発。大発に輪をかけて細部の分かる写真がありません。唯一頼りになるのはこちら。

第5号輸送艦に搭載された状態の写真です。
デリックワイヤーに隠れて若干見づらいですが、貨物積載スペースは大発と同じに見えます。ただ舵輪前のシールドは大発が半円形であるのに対し、中発はコの字型のようです。
これらを踏まえて製作したのがこちら。


輸送艦に積載される大発等は台車に乗っています。しかしこの資料がまた見つからない…。
わずかに参考にできそうなのはこちらの写真。


具体的にどのような形状なのか、これだけでは全然わかりません。
また大発等をどのように泛水させるかの資料も見つかりませんでした。参考になるとすればこちら。

甲標的であれ大発であれ、泛水方法自体は同様と思われます。
ただ疑問が。
大発等を泛水させたあとの台車が沈んでしまうと引き上げるのが大変です。先程の写真にあるように台車にワイヤーらしきものが繋げてあるので、これを引っ張って引き上げると思われますが、鉄製の台車が沈んでしまうと引き上げるのは大変です。よって浮力を持たせる作りになっていたはず。
もう一つの疑問は、台車に繋げたワイヤーはどこへ向かっているのか。
泛水後の台車引き上げを機械でやったのか人力に頼ったのかが分かりません。重量を考えると機械に頼りたいところですが、人力重視の日本軍なので…。
悩んだ挙げ句、煙突後ろあたりのリールに繋げることにしました。

次に作ったのは機帆船です。
今回は物資揚陸の場面をジオラマ化するので、オルモック湾に係留されていた機帆船が輸送艦まで物資を取りに来ているという状況を再現します。
機帆船の資料を探しましたが、詳細の分かる資料はなかなか見つかりません。結局「船体各部名称図」とWikiの画像を参考にすることにしました。


そしてスクラッチしたのがこちら。

このあと更にディテールを追加しました。後ほど完成品をご覧いただきます。

近年の模型工作は3Dプリンターが存在感を増しつつあります。
ガンプラなどの場合は著作権問題があるのであまり迂闊にパーツを作ったり販売したりは出来ませんが、スケールモデルの場合、ある程度の自由があります。
今回は物資運搬用のトラックと物資を詰めた木箱(2種類)を購入してみました。

トラックはいすゞTX40というタイプで、戦時中に大活躍したものです。
パーツは極めて精緻に作られており、ヘッドライトまでモールドされています。

私の塗り分け能力では、これが限界です…。

この他、物資運搬用にリヤカーや大八車も作ってみました。大発などと並べてみんなで記念写真!


艦船模型では艦全体に張り巡らされた空中線を、メタルリギングを使って表現する場合が多いですが、なにせこれが高い。
メタルの性質上、直線を出すのは比較的容易ですが、巻きつけるなどの作業にはあまり適しません。
この課題をクリアするアイテムがこちら↓

100円ウィッグです(笑)
これなら安価かつ加工も容易なので、リールに巻いたワイヤーなどの表現も可能となります。

さてここまでの作業で役者は揃ったので、いよいよ海面の仕上げです。
今まではアクリル透明メディウムを表面に塗り付けていましたが、アクリルつや出し透明メディウムを使うとよりマイルドな海面が表現できるとの情報を得たので、テストしてみました。

つや出しでない方は凹凸を作るのが容易でしたが、つや出しの方は形状の維持ができないため、完全にフラットな水面となります。小さな波のある海面を作るには適しませんが、水たまりや池などを作るには便利だと思われます。
よって今回もつや出しでないメディウムを使用。
現在その乾燥待ちです。

長きに渡った製作記も今回が最後。
次回はいよいよ完成報告ができると思います。
今しばらくお待ち下さいm(_ _)m
Posted at 2023/01/09 21:46:37 | コメント(2) | 艦船模型 | 趣味
2022年12月25日 イイね!

第9号輸送艦製作記(各部の艤装その1)

クリスマスと全く関係ないネタでスミマセンw
製作開始から既に8ヶ月目。ジオラマ全体は無理ですが、少なくとも輸送艦本体だけでも年内に完成させたいものです。

艦橋後部の旗甲板と、中央機銃台のセンターにある探照灯台にはそれぞれ柵が作られており、それらにはキャンバスが掛けられます。
従来は柵を伸ばしランナーで作り、水溶き木工ボンドで濡らしたティッシュなどでキャンバスを表現していましたが、今回は探照灯台の柵をエッチングパーツで作るとともに、キャンバスを水溶き木工ボンドの表面張力を利用して表現することを試しました。


水溶きボンドは数回程度塗布しないと厚みが出ないということが分かりました。

一等輸送艦は船体中央付近に2つの艙口がありますが、うち一つを開いた状態で再現します。よって、外されたフタを艙口の脇へ置きます。形状などは荷役中の輸送船を参考にしました。



次にデリックと揚艇棹を作ります。
製作の前にまずはリサーチ。
第9号の写真ではそれぞれこのように写っていました。



デリックには先端及び根本付近に微妙なテーパーがかかっていますが、揚艇棹には無いようです。
またそれらの駆動部の詳細が分かる史料がないので、氷川丸で撮影してきたものを参考にします。



ここまで調べて疑問に思うのが、デリックはどのように使うのか。クレーンとどう違うのか。
ググってもなかなか出てきませんでしたが、ようやくたどり着いたのがこちらの資料。


デリックとクレーンの違いは動力装置の有無。クレーンはその機械の中に駆動装置=ウィンチが含まれており、油圧シリンダーやワイヤーでブームを操る、つまり単体で荷役を行うもので、デリックはその近くに配置されたウィンチがデリックのブームに通されたワイヤーを操り荷役を行うものです。

デリックで荷役を行う場合は、通常、ブームを2本使用する「けんか巻き」という方法を採ります。
まずトッピングリフトをウィンチのワーピングエンドに数回巻き付けてブーム先端を使用予定高さまで引き上げ、チェンストッパーで固定します。次にワイヤーをワーピングエンドからクリートに付け替え、チェーンストッパーを外し、ブームの高さが決まります。
さらにウィンチでブームを左右に動かし、片方のブーム先端は貨物室の上、もう片方の先端は岸壁などの搬出先に位置させ、その後、ブーム・ガイとセンター・ガイを渡すことでブームが動揺しないように固定します。
この状態でウィンチを使ってカーゴフォール(ワイヤー)を伸縮させます。例えば先程のけんか巻きの図で言えば、左側のウィンチでカーゴフォールを巻き取る動きをしつつ右側のウインチで緩める動きをすれば、貨物は左の方へ動きます。
ようつべの動画もありました。


漸く理解できました。ここまで来るのに2週間位かかったでしょうか…。

ではこれらの知識を元に各パーツを作っていきます。
デリックと揚艇棹の図面から算出したそれぞれの太さは0.5mmと0.6mmなので、その太さのプラ棒を適切な長さに切り出して、根本付近と先端付近を削ってテーパーを掛けました。


各所に取り付けられる滑車はプラペーパーを直径0.6mmで切り出したものを2枚貼り合わせて作ります。滑車の数を数えたところ20個だったので、40枚切り出しました。なかなかの修行…。

貼り合わせる際には間にワイヤーを入れ、滑車の支持具もプラペーパーの切れ端で作りました。

ブームの展開角度はデリックごとに異なるので、ワイヤーの長さも一つ一つ異なり、現場合わせで作業を進めました。
デリックポストの根元付近には氷川丸で見たようなデリック駆動部を設置しました。

そしてデリックと揚艇棹をそれぞれの位置に固定し、滑車やワイヤーなどを張り巡らせます。
デリックは荷役中及び荷役準備状態を再現するのでワイヤーはピンと張った状態にしますが、揚艇棹は格納状態とするのでワイヤーはたるませます。しかし複数のワイヤーを同程度にたるませるのが難しい…。スーパーモデラーさん達はどうやってるんでしょうか。

後部デリックポストの上には後部マストが立ちます。
一等輸送艦の場合、後期の建造だとマストを延長し、そこに13号電探が設置しています。
第9号の場合、戦後の写真ではそのように改造されています。

問題はその改造時期。
様々な資料を見ましたが、行動記録などの1次史料は見当たりませんでしたorz
第9号は昭和19年9月20日に竣工し、10月18日にはマニラへ進出し多号作戦(オルモック輸送)に参加しています。
マニラの工廠がどの程度の能力を持っていたのか分かりませんが、数度に渡る輸送を行っているので長期の入渠などは行っていないと思われます。
ググっている中で見つけた情報では以下のような記録がありました。
 昭和20年1月21日 呉着、待機。入渠修理
 昭和20年2月18日 呉発
ということは、この時に電探を設置しているのではないでしょうか。だとすると第7次オルモック輸送時にはマスト未延長・電探未設置ということになります。
よってこのような姿でマストを作りました。

画像右側は自作した速力信号灯です。

既に艦体はジオラマベースに据え付けてありますが、艦の周囲に若干の隙間が空いています。これを埋めるため水溶き木工ボンドを染み込ませたテッシュを仕込みました。


さて、いよいよ艦本体の完成が近づいてきました。年内になんとか形にしたいですが、年末は仕事も含めて何かと忙しいので…。
Posted at 2022/12/25 10:52:01 | コメント(2) | 艦船模型 | 趣味
2022年11月27日 イイね!

第9号輸送艦製作記(揚貨機の製作・ディテールの工作)

艦橋、煙突、機銃台などの大きなユニットがあらかた出来たので、ディテールの工作に移ります。
まずは手すりの支柱を立てます。

0.2mmドリルで甲板全周に穴を開け、そこへ0.19mm金属ワイヤーを挿します。高さを揃えるため、1mmプラバンを治具にしました。ハンドレールはまた後日施工します。
ちなみに日本海軍艦船のハンドレールは通常上下2本ですが、一等輸送艦では1本のみとされています。こうしたところでも工事の簡易化が図られているのでしょう。

この状態まで来たところでいよいよジオラマベースへ艦を設置。

このあとはジオラマベースを持ち手代わりにして作業を進めることが出来ます。

次に行ったのが、煙突周囲に何本もある小煙突と、艦橋直後と後部マスト直前のデリックポストの設置です。

小煙突は湾曲部があるので0.55mm金属ワイヤーを使用。その近くにある汽笛(両舷)はリード線をほぐしたものを使いました。

デリックポストは0.8mmプラ棒で立ててあります。画像では見切れていますが艦橋直後のものは頂部に1mmプラ棒の薄切りを乗せてあります。このポストは排気口を兼ねていたという情報(「まけた側の良兵器集Ⅰ」より)もありますが、確認が取れませんでした。
同時に中央機銃台後部に烹炊室煙突も付けました。この煙突は頂部に傘が付くので、1mmプラ棒を削ったものを被せました。

そしてタイトルにもある揚貨機の製作。
キットでは甲板上にモールドされていますが最初に全て削り取ってしまったので自作します。
一等輸送艦の電動揚貨機は他の海軍艦船に搭載されたものと異なり、商船と同様のものが搭載されたようです。しかしその形状の詳細が分かる資料が少ない…。
まずは第9号の画像がこちら↓

さらに散々ググって漸く見つけた商船のものがこちら↓

向こう側の形状が分かりません…。
形状を推定するため揚貨機各部の名称や機能が知りたくなったので、再びググる、ググる、ググる…。
そして見つかったのがこちら↓

戦後の一定期間刊行されていた「船の科学」という雑誌の記事がネット上に全ページ公開されており、その中にあったものです。
この記事により揚貨機とデリックの使い方が分かりました。ただ依然として揚貨機の詳細形状は不明です…。
仕方ないのでこれらの資料をベースにテキトーに絵を描き、そして自作しましたwそれがこちら。


とりあえずそれっぽいものにはなったかなと(笑)

揚貨機についてはもうひとつ謎があります。一等輸送艦のデリックは5本(艦橋直後2本、後部マスト前2本、同マスト後1本)。これに対して揚貨機は艦橋直後に2基、後部マスト前に2基の4基しかありません。後部マスト後ろのデリック用は無いのか?
こちらの写真で確認できるデリックワイヤーの繋ぎ方なども見ましたが、どうにも分かりません。
結局この回答は未だ得られていませんが、恐らく後部マスト前の揚貨機を使ったのだと思います。

次に作ったのが煙突両側に立つ缶室吸気筒×2。図面では円筒型で描かれていますが実艦写真を見ると角柱となっています。他艦では円筒のものもあるため、個艦ごとに異なります。


1番主砲の後ろ、艦橋前には主砲弾薬箱が置かれています。

この画像左の実艦写真を見ると弾薬箱の右舷側に三角の構造物がありますが、これは艦橋から甲板下へ降りるための階段のカバーです。同じものが左舷側にもあるか心配になります。残念ながら実艦写真での確認はできませんでしたが、図面では右舷側のみとされており、弾薬箱は上下2段×3列のようなので、1mm角棒を少しサイズダウンして作りました。

一等輸送艦は全艦ハリネズミのように機銃が配置されていました。よって弾薬箱も各所に配置されており、これを再現します。そのためにまずは機銃の位置を確認する必要があります。連装や三連装は位置がはっきりしているので、単装機銃について調べます。
実艦写真を見たところ、25mmと13mmの混載だったようです。「各艦機銃電探哨信儀等現状調査表」には「第五号輸送艦以降」という表記で調査結果が掲載されていますが、その中に第9号が含まれているか不明です。念のため実艦写真と照らし合わせた結果がこちら↓

単装機銃の数としては25mm×11丁、13mm×3丁設置することとなります。
弾薬箱は機銃1丁につき2箱配置されていたようなので、この倍数が必要となります。
プラバン細切れをひとつひとつ接着して…


艦橋周辺はだいぶ形になってきました。
なんとか年内に完成まで持っていきたいものですが…。
Posted at 2022/11/27 23:10:55 | コメント(3) | 艦船模型 | 趣味

プロフィール

「模型展示会へ出品 http://cvw.jp/b/488285/48618272/
何シテル?   08/24 20:13
模型工作とキャンプが大好きなヘタレをやぢです。 私がフォローする方には2種類あります。 一つは「以前からのみん友さん」 もう一つは「ちょっと興味を持っ...
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