
2009年10月17日。
本日は、トヨタ自動車から日本初のミッドシップスポーツカーであるMR2の2代目となるSW20型が1989年10月17日に発売されてから、20年周年を迎えた日であります。
また、それだけでなく、奇しくも2009年は、MR2(AW10/11)が発売されてから25周年。MR-S(ZZW30)が発売されてから10周年という、記念すべき年でもあります。
※なお、画像は、霧島の友人で、先日、日記にも登場した絵師のP君が記念に描いてくれた「けいおん!」の澪に、MR2(Ⅲ型)を合成した画像です。コンセプトは
「車とキャラ」→「洗車」→「水」→「スケシャツ」→「ビーチク」
で、これが「セオリー」だそうな……
〓〓〓MR2のコマーシャル〓〓〓
●MR2(AW10/11型)のコマーシャル
●MR2(AW10/11型)のコマーシャル その2
●MR2(AW10/11型)のコマーシャル他
●MR2(AW10/11型)のコマーシャル 海外版
●MR2(SW20型)のコマーシャル
●MR-S(ZZW30型)のコマーシャル
●MR-S(ZZW30型)が登場するコマーシャル
MR2とは、Midship Runabout 2sheeter(ミッドシップ・ランナバウト・2シーター)という造語の略である。
『背中にはふたりを酔わせるハートがある』
そんなキャッチコピーと共に登場したMR2は、年数を重ねる毎に進化を重ね、最終的には完全オープンモデルのMR-Sへと姿を変え、遂に1999年8月、その歴史に幕を降ろします。
〓〓〓MR2の歴史〓〓〓
1983年10月 東京モーターショーにプロトタイプMR2であるSV-3が出展される
1984年06月 MR2(AW10/11型)、発売。(通称・前期型)
1984年??月 第5回・84-85年・日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞
1985年01月 特別仕様車:「ホワイトランナー」発売
1985年??月 北米・MOTOR TREND IMPORT カー・オブ・ザ・イヤー受賞
1986年01月 特別仕様車:「ブラックリミテッド」発売
1986年08月 マイナーチェンジ(通称・後期型)
1987年08月 マイナーチェンジ(通称・後期型最終仕様)
1988年01月 特別仕様車:「スーパーエディション」発売
1989年01月 特別仕様車:「スーパーエディションⅡ」発売
1989年10月 モデルチェンジ。MR2(SW20型)、発売(通称・Ⅰ型)
1991年04月 特別仕様車:「Gリミテッド スーパーエディション」発売
1991年12月 マイナーチェンジ(通称Ⅱ型)
1992年08月 Ⅱ型を一部改良(ミッション改良、ワイパー取付変更)
1993年10月 マイナーチェンジ(通称Ⅲ型)
1995年01月 特別仕様車:「ビルシュタインパッケージ」発売
1995年??月 モーターショーにMR-Sの原型である「MR-J」が出展される
1996年02月 MR Spider発売。(オープンモデル。注文生産限定100台)
1996年06月 マイナーチェンジ(通称Ⅳ型)
1997年10月 東京モーターショーにコンセプトカー「MR-S」が出展される
1997年12月 マイナーチェンジ(通称Ⅴ型)
1998年??月 TRD 2000GT、発売
1999年08月 MR2、生産終了
1999年10月 MR-S(ZZW30型)、発売。(通称・前期型)
2000年08月 グレード:「Vエディション」追加。シーケンシャルMTモデル追加
2002年08月 マイナーチェンジ(通称・後期型)
2004年??月 一部改良(ボディ剛性の向上)
2005年12月 一部改良(テールランプ、ブレーキランプの位置変更など)
2006年11月 特別仕様車:「Vエディション ファイナルバージョン」発売、並びに生産終了発表
2007年01月 ベース車、生産終了
2007年07月 生産終了・モデル廃止
※補足
・SW20の海外輸出仕様車型式は2.2L(NA)のSW21型と、2.0LターボのSW22型。
・MR Spiderは実質生産は92台。試作車3台。Ⅲ型74台。Ⅳ7台。Ⅴ8台。
・TRD 2000GTはTRDへ車輛を持ち込んでの改造のみ。
・MR-Sは、Midship Runabout Sportsopnecar(ミッドシップ・ランナバウト・スポーツオープンカー)の略。
・MR-Sの輸出名称は「MR2」もまま。
『従来の発想では考えられないようなコンセプトの車輛がトヨタにはあってもよいのではないか』
1979年に成された、当時のトヨタ社長・豊田英二氏の言葉は、日本初のミッドシップスポーツカーという形で表れることとなりました。
トヨタ自動車は、現在がそうであるように、非常にトータルバランスに優れ、多くの人に受け入れ、何よりも利益を上げるクルマ造りを行ってきました。そんな中で、MR2というクルマは、そう言ったトヨタの指針とは相反するかのような異色な存在でありました。
ミッドシップとは、FF車の前後を逆転させた駆動形式でもあります。海外では早くからミッドシップ車の生産が行われていました。しかしながら、日本のメーカーではそれに踏み切るメーカーはなく、当時、モータースポーツの世界で目覚ましい活躍を見せていたホンダ、日産、マツダですらそれを行うというリスキーなことには踏み切りませんでした。
「言うは易し、行うは難し」。それを、トヨタという、決してモータースポーツの雄とは言えない会社が行ったことは、非常に評価されるべきことです。少し意味は違いますが、「コロンブスの卵」とはこういったことを表すのでしょう。
MR2、そしてMR-Sは、ミッドシップのスポーツカーとしては決して高い性能を誇るクルマではありませんでした。しかし、安価に購入することが可能で、そして何より「Fun to Drive」をモットーとすることにより、クルマ好きの青少年たちに夢と楽しさを与えるクルマとなりました。
「お金の無い若者たちでも気軽に楽しめること」。それこそが、MR2の最大の特徴であり、最大の功績なのです。
MR2、そしてMR-S。愛すべきこのクルマたちに弥栄のあらんことを!!
参考文献:
・「J's ネオ・ヒストリックArchives『TOYOTA MR2&MR-S』」/ネコ・パブリッシング
参考サイト:
・「ダイエーモータース」ホームページ http://www.daie-motors.com/
・「ウィキペディア」 http://ja.wikipedia.org/wiki