• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

霧島のブログ一覧

2011年07月26日 イイね!

ベストモータリングVIDEO SPECIAL VOL.21 『黒沢元治のスーパードライビング』

ベストモータリングVIDEO SPECIAL VOL.21 『黒沢元治のスーパードライビング』 昨日、待ちに待った小包が届きまして。

差出人は、お世話になっている正岡貞雄先生。言わずと知れた「ベストカーガイド」創刊責任者にして「ベストモータリング」創刊責任者を務められたお方でいらっしゃいます。

霧島の「ベスモの、ガンさんのニュルアタックを見たことが無い」との発言に驚いた正岡先生が、「すぐ送ります、必見です」と、当時の編集長が直々に送って下さったわけでございます。ありがたやありがたや……(汗)

 ビデオマガジン「ベストモータリング」では、90年代初頭より、NSX・GT-Rと言った国産最速クラスのマシンをドイツ・ニュルブルクリンクサーキットに持ち込んでテスト&アタックを敢行しており、その模様を収録したのがこのビデオ。

 「世界で誰よりもニュルブルクリンクを走り込んだ男」とも言われる黒沢元治によるニュルアタックは、ベスモファンの間では語り草となっているのでございます。2000年代に入ってから、ガンさんが02NSX-Rで叩き出した7分56秒733のラップタイムは伝説ですね。

 さて。早速、封を開けてみる。経年劣化と日焼けによって色の褪せが見受けられるパッケージ。それもそのはず、裏面には1991年10月発行と書かれている。まさしく20年の年月を超えて今に残された歴史的遺産である。

 パッケージを開くと、一枚の付箋に何やら書かれている。

「腰を抜かさないように! 局長」

 ボールペンで綴られた流麗なメッセージ。何とも心憎い演出ではないか。達筆過ぎて読めなかったとか言うのは、自分が平成育ちである証左である(嘘

 いつもならばビデオは14インチの小型ブラウン管テレビで観賞するのであるが、今回は地デジ化に備えて購入した「世界の亀山ブランド」に役だって貰う。あ、ウチの家、今テレビ映りませんので(爆)

 今となってはビデオデッキすら珍しい存在らしい。クルマ好きの知人たちにベスモのビデオを貸そうとしても、「ビデオデッキが無い」と遠慮されてしまうことが多い。ちょっと寂しい。

 そんなこんなで、急に降りだした豪雨を疎ましく思いながらも、ベスモの再生を開始した――


~ベストモータリングVIDEO SPECIAL VOL.21 『黒沢元治のスーパードライビング』 ~


「世界最速の座をかけて…… ベストモータリングが誇るニュルブルクリンクテストの全貌を特別編集!!」
「最強のアタック in ニュルブルクリンク」


 「ニュルブルクリンク」。ドイツ北西部・ラインラントに位置する「ニュルブルク城」を取り囲む形で建設されたサーキットである。

 そのオールドコースとも呼ばれる北コース=「ノルドシュトライフェ」。全長20km以上。170にも及ぶコーナー、そのほとんどがブラインド。高低差は300メートル、路面のアップダウン、荒れとうねりは世界最高。

 ジャンピングスポットを飛んでからのコーナー進入。石畳が敷かれた強バンクコーナー・“カルッセル(大逆転の意)”、非常に狭いエスケープゾーンなど世界に例を見ないコースレイアウトを有している。

 コースの中に3つの街があると言う、巨大なサーキット。その発祥は1927年(日本歴では昭和2年)。世界恐慌直前の時代、村興しや雇用対策の一環として建設が開始され、作業員も失業者を集めて行われたと言う。

 当時は現代のような重機もなく、全て手作業で建設が行われた。舗装の下には1m四方の天然石が基盤として埋め込まれており、その不揃いの基盤は凄まじいまでに路面の凹凸=アンジュレーションを引き起こし、そこを走るマシンには始終異なる「入力」がもたらされる。

 「1m走ると路面が違う」「右と左のタイヤで路面が違う」。黒沢元治はそう語る。ニュルを走ることでマシンの受ける負荷は想像を絶するものであり、その一周は通常走行の2000kmにも相当すると言う。

 完走するには非常に強い剛性と耐久性が要求され、並のクルマならば一周する間もなくバラバラに分解してしまうとまで言われている。

 実際、ホンダがNSX開発におけるテストコースを検索するにあたり、黒沢元治の提唱によってレジェンドをノルドシュトライフェで走らせた所、ボディの曲げ剛性が足りず、走行中にサイドのウィンドウが大きな音を立てて外れてしまったと言う。

 あまりにリスキー過ぎてフォーミュラレースの開催が行われなくなったと言うロードコンディション。その苛酷さから、ボディやサスペンションを煮詰めるにはこれ以上無いと言うサーキットであり。古くから世界中の自動車メーカーによって自動車開発の「聖地」としての歴史が紡がれてきた。それはもちろん日本車にとっても同様である。

 そんなニュルブルクリンクも、1980年代の時点ではまだ無名も同然だった。そのパイオニア的存在となったのは、黒沢元治とタイヤメーカーのブリヂストンである。

 1984年、当時のニュルブルクは田舎の村で人口はたったの300人。サーキットもたまにポルシェがテストをする程度であったと言う。(※当時、トヨタは既にMR2等でテストを行っていた!)

 ドイツでは、メーカー指定のタイヤ(ブランド・サイズ)を履いていなければ保険金が降りない。それ程までに、タイヤと言うものはドイツ車にとって重要な部品として認識されているのである。そして、それがスポーツカーならば尚更である。

 そんな厳格かつ熾烈なドイツの自動車環境において、ポルシェが純正で装着するタイヤへの採用を目指して黒沢元治とブリヂストンはニュルブルクリンクへと乗りこんだのであるが、本題とは離れるので省略する。その辺りは「Xa CAR」、2011年8月号に詳しいので、そちらを参照されたい。

 敷居の高いイメージもあるニュルブルクリンクであるが、地元では普通の「有料道路」扱いで、一周13マルク(後に14ユーロ、現在は22ユーロらしい) でどこの誰でも走ることが出来る。

 むろん速度は無制限。スポーツカーやバイクはもちろんのこと、観光バスからキャンピングカーまでが入り混じって走行するのである。しかしそれでも、皆のマナーが良い為に、驚くほどに事故が少ないと言う。

 「ニュルを走れたら、世界のどんな道でも走れる」。そんなニュルブルクリンクに、ベストモータリングは「GT-R」「NSX」「ポルシェ911ターボ」を持ち込んだのである。


~Attack 00. introduction~

 コースの紹介も兼ねて、黒沢元治はポルシェ911ターボに一人の人物を乗せて走行を開始した。ナビシートに座る人物は正岡貞雄。当時のベストモータリング編集長である。

 序盤のS字コーナー区間、「Hocheichen」を抜け、シュヴァルツのポルシェはニュルの深奥へと向かって行く。丘陵地帯を開発して造られたニュルブルクリンクは、筑波サーキットとも富士スピードウェイとも鈴鹿サーキットとも全く異なる。

 先の見えない上り下り、連続するブラインドコーナー。そして、路面の凹凸……アンジュレーションが凄まじさが、インカーカメラからでも嫌という程に「視えて」しまう。

 それはサーキットと言うよりも、ワイディングである。しかも、そこを時速100km超のスピードで駆け抜けてゆくのだ。

 緊張の様子を隠せない正岡編集長。むろん、正岡編集長とて単なる素人では無い。45歳にしてA級ライセンスを取得し、富士スピードウェイからマカオまで、多くのレース経験を積んだ「業界最速の走り屋」の一人である。

 初めは言葉数の少なかった正岡も、「Aremberg」「Exmuhle」「Karussell」と駆けぬけてゆく中、次第に興奮気味に喋り出す。

 ゴール直前のニュル最長のストレート。ポルシェターボの速度は250……260……時速270km/hに到達した。

 そして、目の前には超高速コーナーが迫る!

「これ全開で行くんですか!? うわあああああああっ!」

 絶叫する正岡。

 ……しかし、その走りですらも黒沢にとっては本気の全開ドライブなどではなかったのである。


~Attack 01. NISSAN BNR32 SKYLIINE GT-R~

 1989年9月12日。満を持して登場した「スカイラインGT-R」をベストモータリングはドイツへ持ち込み、テスト&アタックを行った。(※おそらく「BMビデオスペシャルVOL.6 THE 疾る! スカイラインGT-R 」の時の映像である。)

 GT-Rは、260km/hスケールのメーターを付けてのチャレンジである。

 280psを発揮する2600cc直列6気筒ツインターボエンジン・「RB26DETT」と、高度な電子制御4WDシステム・「アテーサET-S」で武装したR32型GT-R。その加速力は国産随一のものであり、スタート直後から140、160、180km/hとスピードは留まる所を知らない。

 ニュルの長閑な光景と、黒沢元治のゆったりしたステア操作に騙されて、まるで80km/hでゆっくりと走行しているように錯覚するが、実際のスピードはその2倍3倍。少しでも長いストレートがあれば、200kmを軽く超えてくる。

 ニュル最長のストレートでは250km/hをマーク。さらにそこからわずか数秒後には120km/hまで減速してゴール手前のコーナーへと突っ込んでゆくのだ。

 ラップタイムは8分22秒38。GT-R神話、完全復活。16年の時を経て蘇ったスカイラインGT-Rは当時、量産車最速であったポルシェのラップタイムを見事破ってみせたのである。


~Attack 02. NA1 NSX~

 1990年に登場したNSX。NSXとは「New Sportscar X」の略であり、フォーミュラレースの最高峰であるF1において名を馳せていたホンダが造り上げたフラッグシップ・リアルスポーツカーである。

 シャシーはホンダ・「レジェンド」をベースに。他に例を見ないアルミモノコックボディ。そして、ミッドシップレイアウトにマウントされるエンジン。ホンダ自慢のVTECによって、3000cc水冷V型6気筒DOHC24バルブの『C30A』は自然吸気ながらも280psを叩き出す。

 NSXの登場。それは紛れも無く誰もが待ち望んだ国産スーパースポーツ――“スーパーカー”の誕生だった……

 黒沢元治も開発に深く関わったNSX。その左ハンドル&2~4速がクロスしたヨーロッパ仕様を用いてテストが行われた。(。(※おそらく「BMビデオスペシャルVOL.15 THE 疾る! HONDA NSX」の時の映像。)

 GT-Rのようなハイパワーターボでは絶対に出せない、ノーマルアスピレーション特有の甲高いエキゾーストを響かせながらNSXは走る。

 回転は常に6000rpm以上をキープ、レッドゾーンにあたることも珍しくはない。

 悪路における走行安定性においては、4WDのGT-Rに比べて絶対的に不利なはずのMRであるにも関わらず、NSXは2WDとは思えない走りを見せた。

 「路面がちょっと濡れてるなぁ……」と零しながらも、速度は100kmを軽く超えている。ただ、ニュル最長のストレートでは7000回転からが伸びない。NAだから伸び辛いのか、安定性の問題から踏めないのかは不明である。

 きちんと確認は出来なかったが、ストレートでは3台中で一番遅かったのではないかと思われる。

 しかしそれでも、NSXが叩き出したタイムは8分16秒15。GT-Rのタイムを6秒差で破り、国産最速の座に輝いたのである。


~Attack 03. 964 Porsche 911 turbo~

 そして、NSXによるアタックから1年が経過した1991年9月20日。91年のモデルチェンジでさらなるパワーを手に入れたポルシェターボを持ち込んで、世界最速の座を掛けたアタックが敢行されたのである。

 速い――!

 GT-RやNSXと比較して、明らかに「速い」のである。いや、スピードそのものは変わらないのかもしれない。しかしポルシェターボの加速感は、他の2台と比べて圧倒的なのである。

 それもそのはず。ポルシェターボの3300cc空冷式水平対向6気筒SOHCターボエンジン・『M30』は最大馬力320ps、最大トルクは45.9kgにも及んでいるのだ。 「280ps/36.0kg」のGT-R、「280ps/30.0kg」のNSXとは段違いの出力である。

 しかも、それだけのパワーユニットを、トラクションにおいて非常に有利となるRRレイアウトにマウントしているのだ。

 その加速力はまさに暴力的。どこからでもどのようなシチュエーションからでも、画面の奥へ奥へと突進してゆく……!

 黒沢のステア操作も、他の2台とは明らかに異なり忙しない舵角修正を要求されている。しかし、「扱いにくい」とされるポルシェターボを黒沢は見事にてなづけてみせた。

 高速コーナーでは、リアヘビーの重量配分からくるヨーモーメントが、リアを外へ外へと持って行こうとする。RRはリアがブレイクしてからスピンに至るまでの過程が非常に早いのだ。映像からでも振り子のようにリアが振られる姿が見てとれる。

 だが黒沢は、グリップさせることすらも難しいであろうコースを、後輪をわずかにスライドさせる程度ので抑え込みながら、プロスキーヤーのシュプールのようにタイヤ痕を描いてブラインドの奥へと消えてゆく……

 リアタイヤを縁石に乗せてしまった時ですら何事もなかったかのように、繊細、どこまでも繊細な修正で最低限のロスに留めてしまうのである。それも軽く時速100kmを超えるハイスピードでだ。

 ただ、ポルシェ911はタイトコーナーを苦手とするようで、強バンクコーナー「カルッセル」のコーナリングスピードにおいて、他の2台に比較して若干の遅れを見せた。

 だがポルシェは、その世界最高のストッピングパワーとトラクションを武器に、何処からでも鋭く止まって見せ、どこからでも鋭く立ち上がって見せた。

 そして最後のストレートでは、290km/hを達成。ストレート途中において工事中であることからスピードダウンを余儀なくされながらも8分8秒73のタイムを弾き出し、国産最速の2台を完膚なきまでに叩きのめして量産車世界最速の座に返り咲いたのである……


「クルマの本性を全て曝け出すニュルブルクリンク。今回、比較したGT-R・NSXはポルシェにタイム的には敗れたが、その動力性能・ハンドリングは既に肩を並べるレベルまで達していることが分かった」

「ポルシェを破る日本車、その日はもうそこまで来ている。量産車世界最速を掛けたチャレンジは、これからがさらに熱くなる……!」



 ……あのスーパーアタックから、20年の時が過ぎた。

 MR2、スープラ、アルテッツァ、レクサスLFA。インプレッサ、ヴィヴィオRX-R。ランサーエボリューション。NSX、NSX-R、S2000。スカイラインGT-R、GT-R……

 20年の間に、ニュルを駆け抜けた日本製スポーツカーは数え切れない。

 2011年には、世界で最も過酷な耐久レースとされる「ニュルブルクリンク24時間」に、トヨタ・レクサスLFAとスバル・WRXが参戦。LFAは見事に完走を遂げ、WRXはクラス優勝まで果たした。

 今やニュルを知らない自動車メーカー、クルマ好きは探す方が難しい。しかしその反面、「ニュルブルクリンクのラップタイムこそが全て」などと考えるメーカー・ユーザーが現れて来たのもまた確かな事実である。

「スポーツカーは後輪駆動のNAでこそ。四駆やターボは速く走る為だけのものだから好きではない」

 ニュルブルクリンクの開拓者・黒沢元治は常々語っている。

 黒沢元治のドライビングの真髄は、クルマを速く走らせることだけではない。「クルマ」と「道」を楽しむことにこそあるのである。

 ニュルと闘うのではなく、ニュルを味わい楽しむ。あれだけの路面変化と路面からの入力を全て把握し、「路面とクルマ」と一体化出来たなら、ニュルに勝る楽しい「道」は世界中の何処を探しても見つからないだろう。

 そして、4本のタイヤを通じて「道」を楽しむには、後輪駆動のNAであることが必須である。そう黒沢元治は伝えたいのではないだろうか。

 黒沢元治が富士グランドチャンピオンレースで戦っていた頃、黒沢のチームでメカニックを務めていた一人の男がいた。その人物の名は成瀬弘。後にトヨタのマスタードライバーとなり、「マイスター・オブ・ニュルブルクリンク」と世界中から賞賛されることになる男である。

 成瀬弘は生前、次のようなことを述べていたと言う。

『今までのMR2(※SW20型のこと)はね、僕はストラットサスペンションの持ち主としては世界一だと今でも思っています。ハンドリング、ステアリング、乗り心地と、ニュルのコースで乗ってもヨーロッパの道でもそれらのバランスでは極めてよく出来ているクルマですね。
 ターボはね、やっぱり足が負けてるとこがある。認めるよ。でもNAだったら本当に世界最高だってば。一緒にニュルを走ったポルシェも『なんでこんな安いクルマがこんなに走るんだ』って感動してたから』

 ……余談であるが、SW20型MR2とポルシェ911はドライブフィールがよく似ていると言われる。そこに、どこか黒沢元治とポルシェ911の組み合わせ。そしてニュルアタックを透かして見ることは出来ないだろうか?

 MR2は、路面の環境変化をダイレクトに受けるクルマの一台である。そして、MR2をパートナーとして選んだ者ならば、ステアリングを通じて日々のドライブの中にも路面のアンジュレーションを味わい、楽しむことを無意識のうちに知っているであろう。

 単に絶対的な走行安定性や絶対的な加速力。絶対的な操安性があることが、必ずしもクルマの楽しさに繋がるとは限らない。

 「クルマ」と「道」と「人」が限りなく一つになる一体感。それこそが、日本車に欠けていると言われて久しい「クルマの味」なのであり。そしてニュルブルクリンクが、ポルシェが、MR2が、黒沢元治が、成瀬弘が、ベストモータリングが“日本”に教えてくれたことなのではないだろうか――?

 創造、限りなく。

 日本車とニュルブルクリンクの対話は、まだ始まったばかりだ。



Posted at 2011/07/26 15:33:12 | コメント(8) | トラックバック(0) | ベストモータリング | 日記
2011年07月24日 イイね!

「セラの系譜」 第04回 ~コンセプトカー・AXV-Ⅱ~

「セラの系譜」 第04回 ~コンセプトカー・AXV-Ⅱ~ 未だ例を見ぬ、斜め開きタイプの新型ガルウィングドア。

それこそがY2プロジェクトの提唱する「ライブ&パフォーマンス」と「グラッシーキャビン」を現実のものとすることを可能としたのである。

1986年、ヤングプロジェクトは初代MR2のTバールーフ仕様を用いてガルウィングドアの試作を行う。そしてその試作車は、和田明弘や揚妻文夫と言ったトヨタ役員達からも好評価を得た。

 トヨタ上層部の後押しを受けたヤングプロジェクトは、Y2プロジェクトの総決算となるクルマを造り上げる。それが、コンセプトカー“AXV-Ⅱ”であった……

※画像は、セラタイプのガルウィングを発案した八尾博行技師。

~東京モーターショー “AXV-Ⅱ”~

 1987年10月29日から開催された第27回東京モーターショー。晴海で行われた最後のモーターショーとなった第27回は出品会社は280社、出品車両は960台。来場者数は129万人にも及んだ。

 出品された車輛としては日産の『セドリックCIMA/グロリアCIMA』『エスカルゴ』『パオ』『レパード・アルティマX』。いすゞの『ピアッツァ ハンドリング バイ ロータス』。『ビッグホーン イルムシャー』。後に実際に発売されたクルマも少なくない。

 中でも、日産ブースにおいて出品された『MID4-Ⅱ』と、外国車ブースに展示された『フェラーリF40』は、来場者から多くの注目を集めることになった。

 トヨタは、トヨタのコンセプトスポーツカーである『FXV-Ⅱ』、ガスタービンエンジン搭載の『GTV』などの実走行も可能な未来派コンセプトカーが出品。そのトヨタブースにおいて一際大きな注目と存在感を示していた2台のクルマがあった。それが、『AXV-Ⅱ』であった。

 AXVとは、『Advanced eXperimental Vehicle』の略で、トヨタの先進試験車両を示すコードである。トヨタは前回の第26回東京モーターショーにて、燃費と経済性を追求したコンセプトカー『AXV』を出品していた。ちなみに『AXV』は10モードで34km/L、60km定地走行で54km/Lと言う驚異的な燃費を叩き出すクルマであった。

 AXVシリーズの2台目となる『AXV-Ⅱ』は、トヨタの大衆車であるスターレットをベースに製作されたもので、その一番の特徴は、なんと言ってもガルウィングドアであった。




 飛行機のキャノピーのような透明の『グラッシーキャビン』を身に纏い、それを今までになかったタイプのガルウィングドアを全開にしたその姿は、圧倒的なまでの開放感を持つクルマであった。

「ヤングパフォーマンスAXV-Ⅱ」
「翼をつけたライブコンパクトビークル」

 そんなキャッチコピーと共に登場したそのクルマが、大衆の注目を集めない筈はなかった。

 「このガルウィングが、世間でどのような評価を受けるのか?」。それが金子幹雄主査の抱える心配ごとであった。しかし、AXV-Ⅱの注目度と人気は高さは金子の心配を一掃するもので、逆に「早く市販出来ないか?」と言う声までかかったと言う。

 トヨタ内部においても、第25回モーターショーで出品された日産の「Be-1」(※パオやフィガロ等の日産パイクカーのはしりとなったクルマ)がモーターショーでの発表から1年以内で発売されて大ヒットとなっており、これにぶつける対抗馬が必要であったことから、社長の豊田章一郎も「これも1年以内で発売してはどうか」と述べた程であった。

 ただ、トヨタ初にして日本初。さらには世界初となる形式のガルウィングドアである。その品質と実用性、それに量産における問題等、解決すべき項目、確認すべき事項は山積みであった。

 結局、「AXV-Ⅱ」の市販化は、第27回東京モーターショーから2年後と決定された。


 ……しかし。東京モーターショー以前から、裏では既に『日本初ガルウィング車』の量産と市販化を前提とした新プロジェクトが発足していたのである。それが「Y3プロジェクト」――すなわち『SERA』であった。

(第05回へ。おかしいなぁ、3回位で完結する予定が延びに延びてる……orz)


参考文献:

・「CARトップ ニューカー速報No.27 SERA」/交通タイムス社
・「モーターファン別冊 ニューモデル速報 第82弾 SERAのすべて」/三栄書房
・「別冊CG 日本のショーカー 1981~1989年 東京モーターショー」/二玄社
・「ベストモータリング」1990年5月号/2&4モータリング社

関連リンク:

「セラの系譜」 第01回 ~ヤング・プロジェクトの誕生~
「セラの系譜」 第02回 ~ライブ&パフォーマンス~
「セラの系譜」 第03回 ~ガルウィング~

Posted at 2011/07/24 13:59:03 | コメント(5) | トラックバック(0) | セラの系譜 | 日記
2011年07月23日 イイね!

JZ-Gについて騙らざるを得ないジャマイカ

いや……騙らざるを得ないだろ、常識的に考えて。

3S-G、4A-Gと来たら、JZ-Gを騙らなければならないだろう。トヨタのスポーツカー的に考えて。

あ、騙れとか言った方。マジでお怨み申し上げますので(爆)

~JZ-Gエンジンとは!?~

 JZ-Gエンジンとは、トヨタ車に搭載されていた直列6気筒のエンジンである。

 2500ccの1JZと、3000ccの2JZがあり、トヨタのフラッグシップエンジンとして、クラウンのような高級車や、マークⅡと言った準高級セダン。また。スープラやソアラといったラージクラスのスポーツカーなどに搭載された。

 トヨタ2000GTにも搭載されていた直列6気筒エンジン「M型」の後継として造られたエンジンで、1JZの開発には設計から開発、生産に至るまでトヨタと古くから提携関係にあるヤマハが深く関わっている。

 「JZA70型スープラ GTツインターボ」に搭載された1JZ-GTEは、トヨタ車としては国産自主規制の280psに初めて到達することになる。

 JZ系エンジンは、その比類なき高い耐久性と国産最強のトルクから、チューニングベースとして使われることが多く、1000馬力を叩き出した記録を持つエンジンでもある。


~JZ-Gエンジンとモータースポーツ~

 ……あれ? JZエンジンってモータースポーツで活躍してたっけ??
 いやだって、虎の子の80スープラですら軒並み3Sエンジンに換装してたし。

 どっちかって言うと耐久性を活かしてチューニングベースとして使われてることの方が多いかねぇ。
 ドリフトとか最高速とかそっち向けじゃないかね。


~JZ-Gエンジンのライバル。平成の280馬力エンジンたち~

日産 「VG30DETT」

 日産自動車が造り上げた3000ccのV6ツインターボエンジン。国産初の280psを達成したのはこのエンジンである!
 これを搭載したZ32型フェアレディZはあまりにも有名であろう。このエンジンを積むのは後にも先にも32Zだけである。
 通な人は、VG30DETTはMID4-Ⅱに搭載されていたもので、これをデチューンしたのが32Zのエンジン……と熱く語るかは知らん。 

 シングルターボのVG30DETもあるよん。

日産 「RB26DETT」

 日産自動車が造り上げた2600ccの直6ツインターボエンジン! 32・33・34型スカイラインGT-RをGT-Rたらしめたエンジンである!
 2600ccと言う中途半端な排気量はレースのレギュレーションに対応した為である。もちろん280ps達成。

 「レースに勝つ」。その重い宿命を背負い、熱い信念と情熱を以て創り上げられたRB26DETTは、国産エンジン史上名機中の名機である。
 ま、「GT-Rがスカイラインをダメにした」みたいな話も……ゲフンゲフンゲフン

三菱 「6G72 ツインターボ」

 三菱自動車が造り上げた3000ccV6ツインターボエンジン! V6横置き4WDと言う愉快なクルマ=GTOに搭載されている。
 280psを達成しているのは当然であるが、6G72最大の武器は、その国産最強クラスのトルクである。3速さえあればおk。
 レースの世界でスカイラインGT-Rを追い回せるのは中谷さんの「PUMA GTO」ぐらいであった!

 なお、この6G72はNAでも十二分に速く。嘘かと思われるかも知れないけど関越道で140km/hぐらいでマジでR34型GT-Rをブチ抜いて。それだけでも個人的には大満足出来るエンジンとして非常に有名である。

ホンダ 「C30A」

 ホンダが造り上げた3000ccV6エンジン。ホンダ自慢のVTECによって、NAなのに280psを叩き出す反則エンジンである!
 NSXがこのエンジンを積んでいたなどとは今更騙るのも無粋であろう。

 ハッキリ言ってこれだけ別世界のエンジン。


 ……いやぁ、こうして見ると平成元年~2年は素晴らしい年でしたね~。

 平成元年→Z32型フェアレディZ・R32型スカイラインGT-R
 平成2年→JZA70型スープラ・Z16A型GTO・NA1型NSX

 軒並み280psを達成したクルマが続々ですよ。まだバブルが弾ける前ですかい。ま、平成育ち世代には全然縁のない話ですが(←恨み節)


~JZ-Gエンジン搭載車種一覧~

※凡例

・第一期とか第二期とか色々分類してますが、個人的に分かりやすいよう分類しただけでエンジンの世代を表すものでは決してありません。
・基本的にマニュアル車の馬力とトルクを記載してます。オートマチック車は若干馬力が落ちてることがあります。
・1JZ-Gと2JZ-G搭載の型式&グレードを記載しましたが、ちゃんと合ってるかどうかの自信は皆無です。
・特にマークⅡ・チェイサー・クレスタ系とか知りません。完全に専門外です。
・クラウンとかも無理ゲーです。あんなもん知るかッ!
・もちろんクラウンは全部ATです。
・派生グレードとか特別仕様とか限定仕様とかは半分無視してます(重要)。
・基本的にグレード名は、Goo-netから引っ張ってきてます。
・馬力とトルクは基本的にネット値です。

●1JZ-G 第一期

 新たなトヨタのフラッグシップ直列6気筒エンジンとして登場したJZエンジン。その2500cc版が1JZである。

 1JZ-Gエンジンの初登場は、NAの1JZ-GEが1990年8月のマークⅡ三兄弟。ターボの1JZ-GTEが同じく1990年8月のJZA70型スープラである。特にスープラに搭載された1JZは国産最強の280psを叩き出している。

 以下、ターボのJZが280psとなっているのは280ps自主規制の為である。

【1JZ-GE 180ps/6000rpm 24.0kg/4800rpm】

・JZX81型 「マークⅡ」 “グランデ”系グレード(90年8月のマイチェンから。2500ccモデルのグランデ。AT車のみ設定)
・JZX81型 「チェイサー」 “アバンテ”系グレード(90年8月のマイチェンから。2500ccモデルのアバンテ。AT車のみ設定)
・JZX81型 「クレスタ」 “スーパールーセント”系グレード(90年8月のマイチェンから。2500ccモデルのルーセント。AT車のみ設定)

・JZX90型 「マークⅡ」 グランデ・グランデG・ツアラーS(92年10月のモデルチェンジから。2500ccモデルのグランデ、ATのみ)
・JZX90型 「チェイサー」 アバンテ・アバンテG・ツアラーS(92年10月のモデルチェンジから。2500ccモデルのアバンテ、ATのみ)
・JZX90型 「クレスタ」 スーパールーセント・スーパールーセントG・ツアラーS(92年10月のモデルチェンジから。2500ccモデルのルーセント。ATのみ)

・JZX93型 「マークⅡ」 グランデFour・グランデG-Four (93年10月のマイチェンで追加の4WDモデル。ATのみ)
・JZX93型 「チェイサー」 アバンテFour・アバンテG-Four (93年10月のマイチェンで追加の4WDモデル。ATのみ)
・JZX93型 「クレスタ」 スーパールーセントFour・スーパールーセントG-Four (93年10月のマイチェンで追加の4WDモデル。ATのみ

・JZS131型 「クラウン」 ロイヤルサルーン(90年8月のマイチェンから。2500ccモデル。ATのみ)

・JZS130系 「クラウン」 型式・グレード省略(91年10月のモデルチェンジから。2500ccモデルに搭載)
・JZX140系 「クラウンマジェスタ」型式・グレード省略(91年10月のモデルチェンジから。2500ccモデルに搭載)

・JZS150系 「クラウン」 型式・グレード省略(95年8月のモデルチェンジから。ガソリン2500ccモデルに搭載)

【1JZ-GTE 280ps/6200rpm 37.0kg/4800rpm】

・JZA70型 「スープラ」 “2.5GTツインターボ”系グレード(90年8月追加のグレード)
・JZZ30型 「ソアラ」 “2.5GTツインターボ”系グレード(91年5月発売)

・JZX81型 「マークⅡ」 GTツインターボ(90年8月のマイチェンからAT車のみ設定)
・JZX81型 「チェイサー」 GTツインターボ(90年8月のマイチェンからAT車のみ設定)
・JZX81型 「クレスタ」 GTツインターボ(90年8月のマイチェンからAT車のみ設定)

・JZX90型 「マークⅡ」 ツアラーV (92年10月のモデルチェンジから。MT・ATあり)
・JZX90型 「チェイサー」 ツアラーV (92年10月のモデルチェンジから。MT・ATあり)
・JZX90型 「クレスタ」 ツアラーV (92年10月のモデルチェンジから。MT・ATあり)


●1JZ-G 第二期 VVT-i

 1JZにトヨタのVVT-i機構が搭載されたのは、1996年のマークⅡ三兄弟らしい。この辺りから1JZは一斉に第二期のBEAMSへと移行する。

 ターボモデルについては、最大馬力は変わらず。トルクのみがカタログ上ではアップすることとなった。

【1JZ-GE 200ps/6000rpm 26.0kg/4000rpm】

・JZX100型 「マークⅡ」 グランデ・グランデG・ツアラーS(96年9月のモデルチェンジから。ATのみ)
・JZX100型 「チェイサー」 アバンテ・アバンテG・ツアラーS(96年9月のモデルチェンジから。ATのみ)
・JZX100型 「クレスタ」 スーパールーセント・“ルラーン”系・“エクシード”系(96年9月のモデルチェンジから。ATのみ)

・JZX105型 「マークⅡ」 “グランデFour”系グレード(96年9月のモデルチェンジから。4WDモデル。ATのみ)
・JZX105型 「チェイサー」 “アバンテFour”系グレード(96年9月のモデルチェンジから。4WDモデル。ATのみ)
・JZX105型 「クレスタ」 “スーパールーセントFour”系グレード(96年9月のモデルチェンジから。4WDモデル。ATのみ)

・JZX115型 「マークⅡ」 “グランデG-Four”系グレード(00年10月のモデルチェンジから。4WDモデル。ATのみ)
・JZX115W型 「マークⅡブリット」 2.5iR-S Four (196ps/6000rpm トルク同じ。マークⅡのワゴンタイプの4WDモデル。ATのみ)

・JCG10型 「プログレ」 “NC250”系グレード (200ps/6000rpm 25.5kg/4000rpm。ATのみ。5速AT追加については省略)
・JCG15型 「プログレ」 “NC250 four”系グレード (99年12月追加の4WDモデル。200ps/6000rpm 26.0kg/4000rpm。ATのみ)

・JZS170系 「クラウン」 型式・グレード省略(99年9月のモデルチェンジから。2500ccモデルに搭載。一部にFSE搭載)
・JZS170W系 「クラウンエステート」型式・グレード省略(2500ccモデルに搭載)

【1JZ-GTE 280ps/6000rpm 38.5kg/2400rpm】

・JZZ30型 「ソアラ」 “2.5GT-T”系グレード(1996年8月のマイチェンから)

・JZX100型 「マークⅡ」 ツアラーV (96年9月のモデルチェンジから。MT・ATあり)
・JZX100型 「チェイサー」 ツアラーV (96年9月のモデルチェンジから。MT・ATあり)
・JZX100型 「クレスタ」 ルラーンG (96年9月のモデルチェンジから。ATのみ)

・JZX110型 「マークⅡ」 グランデG-tb、iR-V(00年10月のモデルチェンジから。グランデG-tbはATのみ)
・JZX110W型 「マークⅡブリット」 2.5iR-V(280ps/6200rpm トルク同じ。ATのみ)

・JZX110型 「ヴェロッサ」 VR25(01年7月登場・チェイサーとクレスタの統合車種。MT・ATあり)

・JZS171型 「クラウン」 アスリートV (99年9月のモデルチェンジから)
・JZS171W型 「クラウンエステート」 アスリートV (99年9月のモデルチェンジから)


■2JZ-G 第一期

 JZ型エンジンの3000cc版。それが2JZシリーズである。2JZのデビューは、どうやらGEもGTEも91年10月発売のアリストのようである。ちなみにアリストと言えば、国産最速のセダンとして名高い一台でさる。

 ただ、ターボモデルに関しては。280psを達成するよりも、むしろはちきれんばかりのパワーを抑え込むことに苦心がなされており、「当たり」の車種ならば300psに到達しているものもあるであろう……

 実際、北米仕様の80スープラは320psを発揮していた。国内仕様はタイヤのインチ系とか馬力自主規制の問題で、スープラに与えられた真の実力を3割引きだったんだけどね……

【2JZ-GE 225ps/6000rpm 29.0kg/4800rpm】(※スープラ・ソアラのスペック)

・JZS147型 「アリスト」 3.0Q・3.0Q-L(91年10月発売 230ps/6000rpm 29.0kg/4800rpm AT車のみ設定 3.0Q-Lは92年10月追加のグレード)
・JZS147L型 「レクサスGS」 GS300(93年2月から。220ps/30.0kg アリストのレクサス版。AT車のみ設定)

・JZS160L系 「レクサスGS」 GS300(97年12月から。220ps/30.0kg アリストのレクサス版。AT車のみ設定)

・JZX91型 「マークⅡ」 グランデG (92年10月のモデルチェンジから。3000ccモデル。220ps/5800rpm 28.5kg/4800rpm。AT車のみ)
・JZX91型 「チェイサー」 アバンテG (92年10月のモデルチェンジから。3000ccモデル。220ps/5800rpm 28.5kg/4800rpm。AT車のみ)
・JZX91型 「クレスタ」 スーパールーセントG (92年10月のモデルチェンジから。3000ccモデル。220ps/5800rpm 28.5kg/4800rpm。AT車のみ)

・JZX101型 「マークⅡ」 グランデG (96年9月のモデルチェンジから。220ps/5600rpm 300kg/4000rpm。AT車のみ)
・JZX101型 「マークⅡ」 アバンテG (96年9月のモデルチェンジから。220ps/5600rpm 300kg/4000rpm。AT車のみ)
・JZX101型 「マークⅡ」 エクシードG (96年9月のモデルチェンジから。220ps/5600rpm 300kg/4000rpm。AT車のみ)

・JZA80型 「スープラ」 SZ・SZ-R (1993年5月登場。SZ-Rは1994年8月から追加&96年4月に6速MT化)
・JZZ30型 「ソアラ」 “3.0GT”系グレード(1994年1月のマイチェンから、AT車のみ設定)

・JZS130系 「クラウン」 型式・グレード省略(230pm/6000rpm 91年10月のモデルチェンジから。3000ccモデルに搭載)
・JZX140系 「クラウンマジェスタ」型式・グレード省略(230pm/6000rpm 91年10月のモデルチェンジから。3000ccモデルに搭載)

・JZS170系 「クラウン」 型式・グレード省略(99年9月のモデルチェンジから。3000ccモデルに搭載。一部にFSE搭載)

【2JZ-GTE 280ps/5600rpm 44.0kg/3600rpm】

・JZS147型 「アリスト」 3.0V(91年10月発売 AT車のみ設定)

・JZA80型 「スープラ」 RZ・GZ・RZ-S (1993年5月登場。GZはAT車のみ設定&96年4月消滅。RZ-Sは1995年5月から追加)

■2JZ-G 第二期 VVT-i

 2JZ-Gもまた、VVT-iを搭載することなり、BEAMSへと移行した。

 このVVT-i搭載の第二期「2JZ-GE」は、ソアラのNAモデルには搭載されたが、姉妹であるスープラのNAモデルには搭載されなかった。

【2JZ-GE 230ps/6000rpm 31.0kg/4000rpm】

・JZS160型 「アリスト」 “S300”系グレード(AT車のみ設定。2000年7月のマイチェンから5速AT化)

・JZZ30型 「ソアラ」 “3.0GT”系グレード(1997年8月のマイチェンから、AT車のみ設定)

・JCE10L型 「レクサスIS」 IS300 (アルテッツァの海外仕様。215hp/5800rpm 30.167kg/3800rpm)
・JCE10W型 「アルテッツァジータ」“AS300系”グレード(2001年7月登場、220ps/5800rpm 30.0kg/3800rpm、5速AT車のみ設定)
・JCE15W型 「アルテッツァジータ」“AS300系”グレード(2001年7月登場、フルタイム4WD版。馬力はFR版に同じ。4速AT車のみ設定)

・JCG11型 「プログレ」 “NC300”系グレード (215ps/5800rpm 30.0kg/3800rpm。ATのみ)

・JCG17型 「オリジン」(215ps/5800rpm 30.0kg/3800rpm。ATのみ)

・JZS150系 「クラウン」 型式・グレード省略(95年8月のモデルチェンジから。3000ccモデルに搭載)
・JZS150系 「クラウンマジェスタ」 型式・グレード省略(95年8月のモデルチェンジから)

【2JZ-GTE 280ps/5600rpm 46.0kg/3600rpm】

・JZS160型 「アリスト」 “V300”系グレード(AT車のみ設定。最後まで4速ATのまま)

・JZA80型 「スープラ」 RZ・RZ-S(1997年8月のマイナーチェンジより)


000000000000000000000000000000000000000000000

 わたし……頑張ったよね……? もうゴールしてもいいよね……?


 気が付いたら夏だもんね。久しぶりに「AIR」がやりたいね、個人的には「水夏」がおススメなのぜ……さやか先輩ハァハァ。


 しかし黒髪ロングは神だな、異論は認めない。いや別に神と髪を掛けてるわけじゃないが。

 胸の大きさは大小両論ある。まぁ古風な日本女性と言うことで、やや控えめな大きさで。実は毎晩、牛乳とか飲んで大きくする努力してるコンプレックス持ってるのが萌え~なんてタイプも悩ましいが。巻いてるサラシを取れば実はデカイという、いわゆる着やせタイプも捨て難い。後者の場合は着替えのサービスシーンがカットインされること間違いないから、きちんと観測を怠らないことが求められる。サラシ巻いてる黒髪ロングのおにゃのこの着替えシーンが無い作品は、その時点でクソとなる。

 なおロングの黒髪と言えども、三つ編で眼鏡であると言う属性が付与されると、巨乳ないし爆乳であることは間違いない。まぁ大体はそれにオドオド&ドジっ娘属性ももれなく付いてくるケースが多いか。

 その場合、もちろん三つ編を解いてメガネを外したら急に大人っぽくなるというギャップ萌えも、その娘ルート最後の方に入って来るからCGの回収を忘れるなッ!

 ノーマルのストレートの場合は、古い日本人女性ならではの貞操の固さがプッシュされることになるから、ツンデレ属性が入ることも多いな。複数のヒロインが登場する作品では最強のツンデレキャラの可能性を秘めており、最後には「婿になれ!」とか言い出すこと請負だゾ!

 もちろん日本人女性の象徴的存在と言うよりも、典型的なお嬢様像として描かれることも多く、その場合は温和で清楚なお嬢様キャラの一択になって来る。その場合の胸の大きさは巨乳であることについて、何ら疑いを挟む余地はない。

 黒髪ロングってのは東方で例えるなら、ぐーやとお空が黒髪ロングなんだが、お空は巨乳であることに反対意見はないだろうが、ぐーやは胸の大きさが決まってないのだよねぇ……掲示板で議論すると水かけ論になるとかなんとか。えーりんは巨乳で間違いないのにね。まぁ、エイリアンだから、日本人女性とはちょっち違う。また、お空も妖怪だから、黒髪ロングにあるまじきバカ属性が入ってるから、あれもちょっち違うな。ちょいと無理な解釈で通すなら、もこたんが蓬莱の薬を飲む前は黒髪だったという説があるから、それが一番黒髪ロングキャラに近いかも知れんなぁ。

 しかしながら、以上を総合的に踏まえると。東方において、唯一、清楚系キャラをこなすことの出来る早苗さんこそがお嬢様系黒髪ロングキャラとなって来るのであるが、早苗さんは誠に遺憾ながら緑髪である。

 とは言え早苗さんは長野県の出身だから、現実補正を掛ければ黒髪ロングであるのは間違いないワケで。とは言えど、早苗さんが黒髪だったりしたらその時点で神々し過ぎて消滅してしまうモリシタンが続出するから、あの色はきっと、早苗さんの真の力を抑え込む為の拘束具のような存在なんだよ! ああ、そうに違いない!


 つーことで、エンジンとかはもう知らん。

Posted at 2011/07/23 15:48:03 | コメント(17) | トラックバック(0) | 自動車 | 日記
2011年07月22日 イイね!

4A-Gについて騙れとか言われたものですから

4A-Gについて騙れとか言われたものですから「次回はトヨタの4A型シリーズをよろしく(*^^)v」
「次回は4Aですね♪楽しみにしています」

とか何とか、悪魔の囁きが聞こえたものですから……

あ、画像はみん友さんの高山の(秋)山さん所のカリーナGTに搭載されている究極の4A-Gこと黒ヘッドです。


ではどづぞ。

~4A-Gエンジンとは!?~

 4A-Gエンジンとは、トヨタ自動車が製造していた1600cc直列4気筒エンジンである。

 「4Aとは」、トヨタの「A型」エンジンの4番目であることを意味する。A型エンジンの歴史は非常に古く、1930年代に豊田喜一郎らがシボレー製エンジンを参考に造り上げたトヨタ初の内燃機関である。このA型エンジンは、トヨタ初の量産車である「G1型トラック」や乗用車「トヨダAA型」(※「トヨタ」ですらない時代)などに搭載された伝統と歴史あるエンジンである。

 初めは直列6気筒であったA型エンジンは、やがて直列4気筒の二代目へと姿を変え、その4番目として創り上げられたのが4A型エンジンなのである。

 そして「G」とは、もちろんトヨタのスポーツエンジンを意味する。4A-Gエンジンは、昭和の末期より平成に至るまでの1.6リッターのパブリッククラスのライトウェイトスポーティカーに多く搭載された。

 4A-Gの最大の特徴は、その軽やかな吹け上がりであろう。レッドゾーンに近くまで回しても、まだまだ何処までも回る様なフィーリングは、80年代のエンジンとは思えないものである。(乗った時ビックリしたよ!?)

 決して、純正状態においてはレース志向のハイパワーエンジンという訳では無かったが、 某走り屋漫画の豆腐屋の自家用車が、このエンジンを積んでいたこともあって 独特のフィーリングから、登場から30年近くが経過する現代でも、 狂信的な信者が 根強いファンがいることで有名である。

 4A-G……これもまた、トヨタの 名器 名機中の名機である。


~4A-Gエンジンについての声~

 4A-Gは、その絶大な人気から、多くの者たちから羨望と嫉妬の眼差しを向けられている。その一部をご紹介しよう。

「奪え! 全て! この手で! 全ての4A-Gはハチロクの為に!!」
                          ――ハチロク信者

「ヤマハ(笑)」
                          ――アンチトヨタ

「トヨタの4A-Gなんて、ホンダのB16Bに比べたらガラクタみたいなもんだから」
                          ――東堂塾・二宮大輝

「AE111の黒ヘッド……6速MT……ハァハァ」
                          ――AW型MR2乗り

「EP82ターボはもう古い! これからは4A-G+6速MTにコンヴァートするのがナウいのさ!」
                          ――EXY10型セラ乗り


~4A-Gとモータースポーツ~

 4A-Gの歴史は、モータースポーツと共にあった。

 4A-Gが市場に登場する以前より、トヨタはAE86のプロトタイプモデルをレースに出場させて鍛え上げると言う、トヨタ2000GTや後のレクサスLFAと同じ開発手法が採用していたのである。(※詳細不明)

 80年代のグループAにおいては、AE86が、古くからFFレイアウトを採用していたシビックと激闘を繰り広げた歴史がある。AE86シリーズはサーキットだけでなく、ダートトライアルやラリーでも活躍していた。

 猫も杓子もFF・FFとなってゆく中、貴重なFRとして登場したAE86は、それはそれは走り屋さん達に大人気だったそうな。長野出身の走り屋さんが、ハチロクでフレッシュマンレースに参戦。全コーナードリフトしてうんたら~って言うのは有名な話。

 同じく4A-Gを積む日本初ミッドシップ=AW11型MR2は、サーキットでの活躍はあまりなかったものの、そのトラクションとショートホイールベースの回頭性を活かし、ホンダのCR-X相手にジムカーナで最速の覇を競い合った。(※これは今でも)

 ラリーの世界でもMR2は活躍を見せ、イン側のホイールを浮かせて全開ドリフトのコーナリングを決めると言う、ランチアストラトスを想起させる走りを見せたそうな。ちなみにラリーでMR2のフロントに砂袋を積んで参戦したのは、あの有名なタケチャンマンこと竹平素信である。

 基本的には絶対的なパワー不足……て言うかライバルがバケモノエンジンを積んだシビックだった為、今一つモータースポーツの世界では戦績を残せなかった。90年代のJTCCにもカローラセレスが出場していたが、あれは3S-Gに換装されてたしね。

 ミドルクラス向けの3Sエンジンとは違い、どちらかと言えば4A-Gは草レース&峠・ワインディングで活躍したクルマと言えるんじゃないでしょーか。

 あ、ウチの近所の峠で、ノーマルのハチロクでカリカリチューンのEK9型シビックタイプRに勝っちゃったリアル拓海くんな人が居ます(爆)


~4A-Gのライバルたち!?~

ホンダ 「B16A」

 ホンダが造ったバケモノエンジンその一。ホンダ自慢のカム切替機構「VTEC」を搭載。EF・EG・EKシビックあたりに採用されていた。
 NAエンジンの中では傑出した存在であり、あまりにも凄過ぎたからもはや4A-Gなんぞは敵では無かった!(爆)

ホンダ 「B16B」

 ホンダが造ったバケモノエンジンその二。もはや市販車レベルのエンジンでは無い。これを積んだEK9型シビックタイプRはあまりにも有名である。
 黒ヘッドの登場によってシビックSiRとやっとこさ互角に戦えるようになったとガッツポーズを決めていたAE111型レビン/トレノを絶望の底へと叩き落したエンジンである。

マツダ 「B6-ZE」

 マツダが造ったテンロクエンジン。NA型ユーノスロードスターやNB型ロードスターが有名ではあるが、元はと言えばファミリアに積まれていたエンジンである。
 量産乗用車のエンジンをスポーツカーに転用するって思想はトヨタと似てるっちゃ似てるかね。まぁマツダには13Bと言う色んな意味でのバケモノエンジンが(ry

三菱 「4G61」「4G92」

 三菱が造ったテンロクエンジン。あまりレースの世界では聞かないけれども、これを搭載したミラージュはジムカーナやダートラなどで大活躍。
 今なお学生競技の世界ではメジャーなエンジンである。

 あと、三菱は「6A10」と言う1600ccのV6とか言う謎エンジンとかも造ってました。三菱って……(汗)

日産 「SR16VE」「CA16DE」

 「SR16」は日産が造ったSRシリーズエンジンの1600ccモデル。パルサーとかルキノに搭載されてた……けど、あまり聞かないかなぁ。このクラスではトヨタVSホンダだったし。トヨタVS日産はもうワンクラス上での争いだったかな。シルビアシリーズの陰に隠れてしまった感じかねえ。

 「CA16DE」の方がむしろ有名かもしれん。エクサとかに積まれて、フレッシュマンのエクサレースとかで活躍したし。


~4A型エンジンの発祥とか何やら~

 ……西暦が1980年代に移る頃。日本車とトヨタは大きな転機を迎えようとしていた。

 1970年代より、乗用車は駆動方式を従来のFRからFFへと移し、世界的にFF化の波が押し寄せていたのである。5代目カローラ開発主査となった揚妻文夫技師。揚妻は、乗用車がFFとなることの必然性と必要性を痛いまでに感じていたのである。

 しかしながら、当時の4代目のカローラはいまだにFR。そもそもトヨタにはエンジン横置き型のFF車という技術自体が存在せず、FRの機構を流用したエンジン縦置きのFF「ターセル/コルサ」しかFF車が存在しなかったのである。

 「このままでは、いずれ世界に太刀打ち出来なくなる」

 そう確信した揚妻は、5代目カローラのFF化をトヨタ上層部に提言する。しかし、トヨタ上層部は揚妻の提言を頑として撥ね退けたのである。反対した役員の中には、パブリカ・カローラ・セリカの生みの親であり、トヨタ自動車伝説の人物である長谷川龍雄専務の姿もあった。

 カローラFF化の為には、新規の技術開発はもちろんのことであるが、多くの生産設備の新設を行わなければならなかったのである。その額は、実に1200億円に上った。

 揚妻が何度説得を試みても、上層部は首を縦に振らなかった。だが揚妻も自らの信念を譲らず、自らの独断でFFカローラの設計図を引くように指示を下した。

 こうした揚妻の姿勢が上層部の反感を買い、揚妻をカローラ開発主査から降板させるという声まで降りて来た。思い余った揚妻は、副社長・豊田章一郎に直談判。FF化の必要性を訴える。その説明は実に3時間以上に渡ったと言うが、技術部門のトップであった豊田章一郎は揚妻の意見を熱心に聞き、揚妻への支援と協力を約束した。

 揚妻の再度の説得もあり。やがてはトヨタ上層部も世界的なFF化の流れとFF車の重要性を把握・理解し。FFに反対するどころか、むしろFF化を推進するようにまでなっていったのである。
 
 揚妻も、単にFF化を推進するだけでなく。5代目カローラにおいて、主力となるセダンとリフトバックタイプのみをFFとし、それ以外のクーペやワゴン・バンタイプは従来のFRとして残すことを提言。これによって従来の設備を流用することが可能となり、生産コストは700億円にまで削減することに成功したのである。

 そして、トヨタ内部では新たなトヨタの主力となるFFの為のパワートレーンの研究と開発が進められることとなった。その過程で生みだされたFF向け直列4気筒エンジンの2リッターモデルは「3S」。1.6リッターモデルは「4A」と名付けられた。

 ……来たる1983年5月。かくして5代目カローラはトヨタ初の本格的FF乗用車として華々しくデビューする。その中でも、FR方式を残したカローラのスポーティモデルには、スポーツユニットである「4A-G」エンジンが搭載され、伝説の型式名が与えられたのである。

 そう、「AE86」と……


~4A-Gエンジン搭載車一覧~

※凡例

・第一期とか第二期とか色々分類してますが、個人的に分かりやすいよう分類しただけでエンジンの世代を表すものでは決してありません。
・基本的にマニュアル車の馬力とトルクを記載してます。オートマチック車は若干馬力が落ちてることがあります。
・4A-G搭載の型式&グレードを記載しましたが、ちゃんと合ってるかどうかの自信は皆無です。
・派生グレードとか特別仕様とか限定仕様とかは半分無視してます。
・基本的にグレード名は、Goo-netから引っ張ってきてます。
・馬力とトルクは基本的にネット値です。
・下記は決してハチロクのドナーリストではありません。エンジン強奪は程々に!

■「LASER」第一期

 LASRE(レーザー)とは、「Light-weight Advanced Super Response Engine」の略で1970年代よりトヨタ製エンジンに与えられた愛称である。それはもちろん、4A-Gにも与えられることとなった。

 1983年5月。AE86型カローラレビン/スプリンタートレノに搭載される形で「4A-G」はデビューした。

 ベースとなったのは、1500ccの直列4気筒SOHCエンジン「3A-U」であり、これにヤマハ発動機が開発したヘッドユニットを組み合わせることによって開発された。(後にヘッドもトヨタ内製になる)

 4A-Gは元はと言えばFFの為に造られたエンジンであるが、AE82型カローラをベースとしたFF・FRモデル(AE86)の両方に搭載されたことから、縦置きモデルと横置きモデルが存在する。縦置きモデルには「4A-GEU」のエンジン型式が。横置きモデルには、エンジン横置きを意味する「L」の型式が入って「4A-GELU」と記載される。

 FFの技術を応用して安価に造られた日本初のミッドシップ「MR2」が誕生したのも、この4A-Gあってのことである。

 レビン/トレノがモデルチェンジを行い、FF化したAE92型になると、4A-Gにはスーパーチャージャーを搭載した「4A-GZE」も出現した。

 この第一期は、5代目カローラとその派生車種。6代目カローラとその派生車種に搭載された。

【4A-GEU 130ps/6600rpm 15.2kg/5200rpm】(※グロス値)

・AE86型 「カローラレビン」 GT・GTV・GT-APEX(「稲妻」の名を持つ、カローラのスポーティモデル)
・AE86型 「スプリンタートレノ」 GT・GTV・GT-APEX(「雷鳴」の名を持つ、スプリンターのスポーティモデル)

・AT141型 「コロナ」 1600GT・1600GT-R

・AA63型 「カリーナ」 1600GT・1600GT-R(1983年5月より4A-G搭載モデルを追加)

【4A-GELU 130ps/6600rpm 15.2kg/5200rpm】(※グロス値)

・AW11型 「MR2」(前期・後期) G・G-Limited

・AE82型 「カローラ」 1600GT TWINCAM(1984年10月からの追加グレード)

・AE82型 「カローラFX」 GT(欧州を意識した2BOXの3ドアハッチモデル)

・AT160型(?)「カリーナ」 1600GT・1600GT-R(1985年8月より追加されたFFモデル)

・AT160型 「セリカ」 グレード不明(1987年8月より4A-G搭載モデルは消滅)

・AT171型 「カリーナ」 Gリミテッド

・GM 「シヴォレーノヴァ」 SS(GMとトヨタの合弁企業「NUUMIが造った」スプリンターベースの自動車)


【4A-GELU 120ps/6600rpm 14.5kg/5200rpm】(ネット値で表記されるようになった頃)

・AE92型 「カローラ」GT
・AE92型 「スプリンター」GT

・AE92型 「カローラレビン」(前期)GT・GT-APEX
・AE92型 「スプリンタートレノ」(前期) GT・GT-APEX

・AE92型 「カローラFX」 FX-GT・FX-GTV

・AE92型 「スプリンターシエロ」 GT(5ドアハッチバックの名車! ただし大ゴケした超マイナー車)

・AW11型 「MR2」(後期) G・G-Limited

【4A-GZE 145ps/6400rpm 19.0kg/4400rpm】(これもネット)

・AE92型 「カローラレビン」(前期) GT-Z
・AE92型 「スプリンタートレノ」(前期) GT-Z

・AW11型 MR2(後期)G・G-Limitedのスーパーチャージャー搭載モデル


■「LASER」第二期

 1989年5月。時代が平成に移った年、4A-Gはモアパワーを手に入れる。この頃になると、カローラ/スプリンターシリーズは完全にFF車となり、エンジン横置きを表す型式記号「L」が廃止になった。(おそらくAE92登場時)

 AE92型レビン/トレノは、AE86以上の大ヒット車となり、歴代レビン/トレノ随一の販売台数となった。

 また、後期型AE92に搭載された165psを発揮する4A-GZEは、当時のテンロクエンジンとしては最強の出力を誇ったのである。

 この第二期は、平成元年5月の6代目カローラシリーズのマイナーチェンジから搭載されたっぽい。

 ス プ リ ン タ ー シ エ ロ は 名 車 、異 論 は 認 め な い !

【4A-GELU 140ps/7200rpm 15.0kg/6000rpm】

・AE92型 「カローラ」GT(89年5月のマイチェンから?)
・AE92型 「スプリンター」GT(89年5月のマイチェンから?)

・AE92型 「カローラレビン」(後期) GT・GT-APEX
・AE92型 「スプリンタートレノ」(後期) GT・GT-APEX

・AE92型 「カローラFX」 FX-GT・FX-GTV(89年5月のマイチェンから?)

・AE92型 「スプリンターシエロ」 GT(89年5月か6月のマイチェンから?)

・AT171型 「カリーナ」 Gリミテッド(1990年5月のマイチェンモデル)

・GM 「ジオ・プリズム」グレード不明(135hp/5800rpm 13.9kg/4800rpm。ノヴァと同じ素性のクルマ。スプリンターベース)

【4A-GZE 165ps/6400rpm 21.0kg/4400rpm】

・AE92型 「カローラレビン」(後期)GT-Z
・AE92型 「スプリンタートレノ」(後期) GT-Z


■「LASER」第三期

 最後の過給機搭載4A-Gとなったのが、1991年6月に登場したAE101のスーパーチャージャーモデルに搭載された4A-GZEであろう。

 この4A-GZEは、テンロクで170psと言う、リッターあたりオーバー100psを発揮していた。ただし、この頃のレビン/トレノは重量が増加したこともあり、走り屋たちの支持を得るのは難しかった。

 ホットバージョンの創刊号で土屋圭市がハチロクでムキになってレビンGT-Zをサーキットで追い回してブチ抜いたのも今となっては懐かしい思い出……

【4A-GZE 170ps/6400rpm 21.0kg/4400rpm】

・AE101型 「カローラレビン」 GT-Z
・AE101型 「スプリンタートレノ」 GT-Z


■「LASER」第四期 20バルブ VVT

 1991年6月に登場したのが7代目カローラのAE101。この時、NAの「4A-G」は大きな進化を遂げたのである。

 そう、遂にトヨタ自慢の可変バルブタイミング機構「VVT」(Variable Valve Timing system)を搭載。さらには従来の16バルブから20バルブへと移行し、NAながらもリッターあたり100psを発揮する事に成功したのである。

 VVTがあるとは言え、この4A-Gを「LASER」ではなく「BEAMS」(Breakthrough Engine with Advanced Mechanism System)=「ビームス」と呼ぶのかどうかは微妙。どうも違うっぽいけどね。

 このVVT搭載4A-Gが「銀ヘッド」などと呼ばれることもあるようだが、あまり有名ではない希ガス。

 ちなみにこの代の時、T190系のカリーナに4A-G搭載モデルが設定されなかった。そして、カローラFXもこの代で国内販売は終了する(次期FXは海外専売・ZZ型エンジン搭載)。


【4A-GE 160ps/7400rpm 16.5kg/5200rpm】

・AE101型 「カローラ」 GT
・AE101型 「スプリンター」 GT

・AE101型 「カローラレビン」 GT・GT-APEX
・AE101型 「スプリンタートレノ」 GT・GT-APEX

・AE101型 「カローラFX」 GT

・AE101型 「カローラセレス」 Gタイプ(女性を意識したスタイリッシュモデル)
・AE101型 「スプリンターマリノ」 Gタイプ(女性を意識したスタイリッシュモデル)


■「LASER」第五期 20バルブ VVT-i

 1995年5月。4A-Gは遂に究極の最終形態へと進化を遂げた。

 VVTからさらに進化した「VVT-i」(Variable Valve Timing-intelligent system)を搭載。テンロクNAながらも165psを発揮するまでになった! この4A-Gは、ホンダのB16Aに対抗する為にトヨタのエンジニアがエンジンを何基もブローさせながら開発した4A-Gの傑作である。ヘッドカバーを黒く塗装されたことから「黒ヘッド」と呼ばれる。

8代目カローラのAE111型シリーズだけでなく、AE101型シリーズにも搭載されたが、この代から、本家「カローラ」から4A-G搭載モデルが一時消滅。後に1997年4月のマイチェンで再追加される。さらには1997年4月より、「カローラ/スプリンター」系は全車6速MTとなった。

 カリーナにおいても、4A-G搭載モデルが復活。98年8月よりカリーナにも6速MTが追加された。

 スポーティモデルのレビン/トレノは、AE101型に比べて70kgの軽量化が図られ、一時はシビックSiR、ミラージュに並ぶテンロク最速の一角に喰い込むまでになった。まぁテンロククラスはEK9型シビックタイプRの登場によって(以下略)

 この8代目を以て、スポーティモデルのレビン/トレノは消滅。長らくカローラの妹として存在し続けて来たスプリンターシリーズも消滅した……TT

 カローラにおいても9代目からは1600ccモデルが消滅。2000年8月の8代目カローラ生産終了と共に4A型エンジンは事実上消滅した。また、最後まで4A-Gを搭載し続けたAT210型カリーナも2001年12月に生産を終えた。

 こうしてトヨタの4Aシリーズは、その使命を終えたのである。

 ……なお。この黒ヘッドが、全4A-G使い達から6速MTと共に虎視眈々と“狙われて”いるのは周知の事実である。

【4A-GE 165ps/7800rpm 16.5kg/5600rpm】

・AE111型 「カローラレビン」 BZ-G・BZ-V(+マイチェンで追加のBZ-R)
・AE111型 「スプリンタートレノ」 BZ-G・BZ-V(+マイチェンで追加のBZ-R)

・AE111型 「カローラ」 GT(97年4月のマイチェンから復活、6速MT搭載)
・AE111型 「スプリンター」 GT(97年4月のマイチェンから復活、6速MT搭載)

・AE101型 「カローラセレス」 Gタイプ(95年5月のマイチェン以降のモデル。後に6速MT化)
・AE101型 「スプリンターマリノ」Gタイプ(95年5月のマイチェン以降のモデル。後に6速MT化)

・AE101G型 「カローラツーリングワゴン」 BZツーリング (カローラのステーションワゴンタイプ。後に6速MT化)
・AE111G型 「スプリンターカリブ」 BZツーリング (スプリンターのステーションワゴンタイプ。後に6速MT化)

・AT210型 「カリーナ」 GT(1996年8月のモデルチェンジより、4A-G搭載モデルが再登場)
・AT210型 「カリーナ」 1.6GT(1998年8月のマイチェンよりの、6速MTモデル)


0000000000000000000000000000000000000000000000000000000000

 死ぬ死ぬ死ぬ……3S-Gでもアレだったのに4A-Gとかorz 誰だまとめろとか言った人はwww

 もう金取っても良かですか? て言うか同人誌とかで一回まとめようか、もうコレ。そしてコミックトレジャーとかで売ろうかwww。

 いやでも、二度とやりたく無いわ……こんな作業は……

 さて。セラの系譜の続きでも書くとするか。

Posted at 2011/07/22 14:24:23 | コメント(14) | トラックバック(0) | 自動車 | 日記
2011年07月20日 イイね!

3S-Gについて騙ってみたくなったんだ

『汝、3Sエンジンについての歴史をまとめよ』

 そんな天啓が下ったのです。

 いやまぁ、愛知県に住む白のフルエアロのオートマのMR2乗りの人から1年半ぐらい前に言われたんですけどね(爆)

 何か知らんが、急にそれを思い出したから、3S-Gについて騙ってみたくなったんだ。意味はない。


~3S-Gエンジンとは!?~

 3S-Gエンジンとは、トヨタ自動車が製造していた2000cc直列4気筒エンジンである。

 「3S」とは、戦後間もない頃にトヨタが開発したS型エンジンの3番目にあたることを意味し、SとはSmallの頭文字である。

 そして「G」とはトヨタのスポーツエンジンを意味するエンジン型式記号であり、実際に3S-Gはトヨタ製ミドルクラスのスポーツカー、スポーティカーに多く搭載された。

 決して純正状態で高回転型であったり高馬力であった訳では無かったが。その低速トルクと他に類を見ない程の頑丈な耐久性から、WRCやGT選手権。果てはフォーミュラレースでも使用されたトヨタの名機中の名機である。


~モータースポーツにおける3S-Gエンジン~

 3S-Gエンジンは、モータースポーツの場においても華々しい活躍を見せていた。

 1980年代には、3S-GTEを搭載したセリカがWRCに出場。トヨタの悲願であったドライバーズタイトル&マニュファクチャラーズタイトルを幾度も獲得した。

 セリカがレギュレーション違反発覚でWRCから撤退した後も、カローラWRC(欧州専売のカローラFXがベース)に3S-GTEが搭載され、1999年にマニュファクチャラーズ部門の年間チャンピオンを獲得している。

 グループB時代においても、初代MR2をベースに3S-GTEをミッドシップレイアウトに搭載してフルタイム4WDシステムを実装したグループB仕様MR2=「222D」が開発されており、この3S-GTEは500~600psを発揮していた。

 GTカーにおいても、GT選手権やル・マンに参戦したA80型スープラが、重たいJZエンジンに変わって3S-GTEエンジンを搭載。これによって従来のフロントヘビーな重量バランスを改善したスープラは、そのコーナリングスピードを武器に、スカイラインGT-Rを追い回す活躍を見せた。

 フォーミュラカーにおいても、F3に搭載されているエンジンの一つとして、トヨタ-トムスが供給する3S-GEエンジンが2000年代まで使用されていた。


~3S-Gのライバルたち!?~

日産 「SR20」

 日産自動車が開発した直列4気筒2000ccエンジン。NA仕様のSR20DEとターボチャージャー仕様のSR20DETが存在する。
 日産のシルビアシリーズに主に搭載されたエンジンであり、現在でも走り屋さん御用達のエンジンである。

 て言うか日産車はよくワカンナイ……

マツダ 「13B」

 言わずと知れたマツダが開発したロータリーエンジン。
 排気量は1300ccとなるが、搭載されるRX-7シリーズは、車格としては3S搭載車の競合車であった。
 軽量・コンパクトながらも、低速トルクの薄さと激烈な燃費の悪さと発熱量の多さと、それに付随する冷却系の重さがネックの13Bターボ。
 エンジン本体の容積と重量がネックではあるが、トルクと燃費の良さと耐久性の高さが武器の3S-G。

 どっちの方が人気があったかなんて語るまでもないけどねorz

ホンダ 「B18C」

 ホンダが開発した1.8リッターNAエンジン。直列4気筒に、ホンダ自慢のバルブタイミングシステム=VTECを装備する。
 中でもDC2型インテグラタイプRに搭載された職人の手組による「B18C Spec-R」は1.8リッターながらも200psを発揮。もはや市販車のレベルを超えたレーシングエンジンであり、アンダー2リッタークラスのライトウェイトスポーツカーにおける最速の座を欲しいままにした。
 ベストモータリング1998年4月号にて、MR2の最終型NAとDC2型インテグラタイプR98 Specが繰り広げた壮絶な死闘は必見である。

 なお。敢えて2リッターのエンジンでは無くテンハチのエンジンを持ってきたのは、ホンダのNAエンジンに対する敬意からである。

スバル 「EJ20」

 スバルが開発した2リッターの水平対向のエンジン。これを搭載するインプレッサと、その栄光の歴史はあまりにも有名。
 水平対向エンジンは、エンジン本体をコンパクトかつ低重心に製造出来るとされ、実際に4WDとしての運動性能はインプレッサがピカイチであった。
 ネックとしては、レイアウトや配管の特殊さから来るオイル漏れ、排気漏れ。後は低速トルクの無さ。基本、スポーツ志向のエンジンなんて全部そうだけどね。

 水平対向の独特の排気音、おいしいです。

三菱 「4G63」

 三菱が開発した直列4気筒エンジン。「国産最速の戦闘機」と名高いランサーエボリューションの心臓がコレである。
 インプレッサ相手に、2リッターターボエンジンにおける280psオーバーの馬力戦争が勃発したのは有名。

 て言うか4G63はあまり知らない……

三菱 「6A12」

 三菱が開発したV6エンジン。2リッターなのにV6とか言う、三菱らしい(?)ユニークなエンジンである。
 三菱自慢のMIVECを搭載した「6A12 MIVEC」は2リッターNAながらも200psを発揮した。
 これを搭載したFTOは、最速のライトウェイトFFスポーツカーとして名を馳せていたのである。


~3S-Gエンジン搭載車一覧~

※凡例

・第一期とか第二期とか色々分類してますが、個人的に分かりやすいよう分類しただけでエンジンの世代を表すものでは決してありません。
・基本的にマニュアル車の馬力とトルクを記載してます。オートマチック車は若干馬力が落ちてることがあります。
・3S搭載の型式&グレードを記載しましたが、ちゃんと合ってるかどうかの自信は皆無です。特に古いのは。
・派生グレードとか特別仕様とか限定仕様とかは半分無視してます。


■「LASRE」第一期

 LASRE(レーザー)とは、「Light-weight Advanced Super Response Engine」の略で1970年代よりトヨタ製エンジンに与えられた愛称である。それはもちろん、3S-Gにも与えられることとなった。

 元々、トヨタに存在した直列4気筒SOHCエンジンである「2S-E」をベースに、ヤマハ製のヘッドを装着。シリンダーの内径と行程を変更して誕生したのが3S-Gエンジンである。3S-Gは日本初の横置きFF車用のDOHCエンジンでもあったのである。

 3S-Gが初めて世に送り出されたのは1984年6月。初代ビスタ/2台目カムリ(共にSV12型)のマイナーチェンジにおけるスポーティグレードに搭載されたのが3S-Gのデビューとなった。

 当時のエンジンスペックの詳細は不明である(資料が見つからんかった)。トヨタが運営する「Gazoo名車館」では最大馬力/最大トルクは160PS/19.0kgmと書かれているが、おそらく間違いである。なぜならモデルチェンジ後のSV21型カムリ/ビスタが140ps/17.5kgであったことが当時のカタログに明記されているからである。マイチェンして20psもパワーダウンするのは考えにくい……

・SV12型 ビスタ VXツインカム(???ps/??.?kg)
・SV12型 ビスタ VSツインカム(???ps/??.?kg)
・SV12型 カムリ(???ps/??.?kg)

・SV21型 カムリ GT (140ps/6200rpm 17.5kg/4800rpm)
・SV21型 ビスタ GT (140ps/6200rpm 17.5kg/4800rpm)


■「LASRE」第二期

 3S-Gは進化を遂げ、160psを発揮することになる。当時は3S-FEエンジンが主流であり、3S-F搭載車種の上級グレードにのみ、3S-Gが搭載された。

 そしてターボモデルである3S-GTEも登場した。この3S-GTEを搭載したST165型は、WRCにおいてドライバーズタイトルを獲得した名車でもある。

【3S-GE 160ps/6200rpm 19.0kg/4800rpm】

・ST162型 カリーナED Gリミテッド
・ST162型 コロナクーペ 2000GT・2000GT-R
・ST162型 セリカ GT-R

【3S-GTE 185ps/6000rpm 24.5kg/4000rpm】

・ST165型 セリカ GT-FOUR


■「LASRE」第三期

 時代も平成に入る頃。3S-GEを搭載する車種は爆発的に増えた。セリカやMR2と言ったクーペはもちろんのこと、スポーツセダンにも多く採用される。RAV4と言う、当時流行りのシティ型オフローダーに搭載されたことも見逃せない。

 ターボモデルの3S-GTEにおいてはツインエントリーセラミックタービンを採用し、225psを発揮するまでになる。この時の3S-GTEは平成元年に登場したSW20型MR2に初搭載され、クラス最強のパワーを発揮。MR2もまた、クラス最速のマシンとなった。ただ、そのオーバースペックぶりから、MR2が「危険なクルマ」のレッテルを貼られることとなったのは有名な話である。

 この3S-GTEはセリカGT-FOURにも当然、搭載され、WRCにおいて3年連続ドライバーズタイトルを。2年連続でマニュファクチャラーズタイトルをもたらすなど、スバルと三菱が台頭する以前から、日本車の脅威を世界に見せつけた。

 また、ホモロゲーションモデルとして限定生産された「セリカGT-FOUR RC」には、通常ならセラミックタービン&空冷インタークーラーの所を、耐久性の高い金属性タービンや水冷式インタークーラーが搭載された。


【3S-GE 165ps/6800rpm 19.5kg/4800rpm】

・SV32型 カムリ GT
・SV33型 カムリ GT 4WS装着車

・SV32型 ビスタ GT
・SV33型 ビスタ GT 4WS装着車

・SW20型 MR2(Ⅰ型)G・Gリミテッド
・SW20型 MR2(Ⅱ型)G・Gリミテッド

・ST171型 コロナ GT-R
・ST171型 コロナ SF-GT(欧州を意識した5doorモデル)

・ST182型 カリーナED Gリミテッド
・ST183型 カリーナED Gリミテッド デュアルモード4WS装着車

・ST182型 コロナEXiV TR-G
・ST183型 コロナEXiV TR-G デュアルモード4WS装着車

・ST182型 セリカ
・ST183型 セリカ アクティブスポーツ

・SXA10W型 RAV4 J タイプG(165ps/6600rpm 19.5kg/4800rpm)
・SXA11W型 RAV4 J タイプG(165ps/6600rpm 19.5kg/4800rpm)
・SXA10W型 RAV4 L タイプG(165ps/6600rpm 19.5kg/4800rpm)
・SXA11W型 RAV4 L タイプG(165ps/6600rpm 19.5kg/4800rpm)

【3S-GTE 225ps/6000rpm 31.0kg/3200rpm】

・SW20型 MR2(Ⅰ型)GT
・SW20型 MR2(Ⅱ型)GT・GT-S

・ST185型 セリカ GT-FOUR
・ST185型 セリカ GT-FOUR RC(5000台限定 金属タービン&水冷インタークーラー採用)


■「LASRE」第4期

 この時期、3Sエンジンは大きな進化を遂げる。吸気系をLジェトロ(エアフロ式)よりDジェトロ(圧力式)に変更。これによって3Sは高い耐久性とチューニング性を手に入れた。

 エンジンノーマルのままブーストを1.4~1.5kgかけても壊れない。カムとタービン交換だけで560psを出してもノートラブル。などといった耐久性の高さは、多くのチューナーを驚かせた。

 純正状態で3S-GTEは255psを発揮するまでになる。ただし、MR2においては全体のバランスの限界から245psに留められている。

 また、「セリカGT-FOUR WRC仕様車」には、アンチラグシステム(いわゆるミスファイアリングシステム)が搭載されている。ただし、純正状態では作動しない。

 これが、「LASRE」世代の3S-Gエンジンの最終形態であった……


【3S-GE 180ps/7000rpm 19.5kg/6000rpm】

・SW20型 MR2(Ⅲ型)G・Gリミテッド
・SW20型 MR2(Ⅳ型)G・Gリミテッド

・ST202型 カリーナED Gリミテッド

・ST202型 カリーナED GT(96年6月のグレード変更後)
・ST205型 カリーナED GT-4WD(96年6月のグレード変更後 175ps/7000rpm 19.5kg/4800rpm)

・ST202型 コロナEXiV TR-G

・ST202型 セリカ SS-Ⅱ
・ST202型 セリカ SS-Ⅲ
・ST202C型 セリカ コンバーチブル タイプX

・ST206型 カレン ZS

・ST195G型 カルディナ TZ-G(175ps/7000rpm 19.5kg/4800rpm)

・SXA10W型 RAV4 J タイプG(180ps/6600rpm 20.5kg/6000rpm)
・SXA11W型 RAV4 J タイプG(180ps/6600rpm 20.5kg/6000rpm)
・SXA10W型 RAV4 L タイプG(180ps/6600rpm 20.5kg/6000rpm)
・SXA11W型 RAV4 L タイプG(180ps/6600rpm 20.5kg/6000rpm)

・型式不明 「カローラTRD2000」(E100型カローラのコンプリートカー、12台)
・型式不明 「TRD2000」(カローラセレスのコンプリートカー、99台)


【3S-GTE 255ps/6000rpm 31.0kg/4000rpm】

・ST205型 セリカ GT-FOUR
・ST205型 セリカ GT-FOUR WRC仕様車(2100台限定。アンチラグシステム搭載)

・SW20型 MR2(Ⅲ型)GT・GT-S (245ps/6000rpm 31.0kg/4000rpm)
・SW20型 MR2(Ⅳ型)GT・GT-S (245ps/6000rpm 31.0kg/4000rpm)
・SW20型 MR2(Ⅴ型)GT・GT-S (245ps/6000rpm 31.0kg/4000rpm)


■「BEAMS」第一期 VVT-i

 1997年の終わり頃。3S-Gはさらなる進化を遂げる。

 そう、遂に可変吸気バルブタイミングシステム「VVT-i」(Variable Valve Timing-intelligent system)を搭載し、BEAMS(Breakthrough Engine with Advanced Mechanism System)=「ビームス」へと移行したのである。

 このBEAMSエンジンはヘッドカバーを赤く塗装されたことから、「赤ヘッド」と呼ばれることになった。赤ヘッドは従来までの3S-Gとは全く別物のエンジンであり、吹け上がりの軽さやトルクの厚さはLASRE時代とは段違いである。

 NAながらもリッターあたり100馬力を絞り出すBEAMS。97年12月におけるセリカのマイナーチェンジによってデビューし、翌年には最終型のMR2のNAモデルにも搭載された。なお、このMR2最終型NAは、ベスト・オブ・MR2と名高い一台である。

 なお、カルディナGTのヘッドカバーは赤色ではなく黒色であり、黒ヘッドと呼ばれる。

【3S-GE 200ps/7000rpm 21.0kg/6000rpm】

・ST202型 セリカ SS-Ⅱ(1997年12月~)
・ST202型 セリカ SS-Ⅲ(1997年12月~)
・ST202C型 セリカ コンバーチブル(1997年12月~AT車のみ)

・SW20型 MR2(Ⅴ型)G・Gリミテッド

・ST215G カルディナGT(190ps/7000rpm 21.0kg/6000rpm)


■「BEAMS」第二期 DUAL VVT-i

 BEAMSと3S-Gの進化は止まることを知らなかった。今度は、DUAL VVT-iを搭載し、遂にNAで210psに到達したのである。

 ただ、このDUAL VVT-i搭載の3S-Gを搭載したのはアルテッツァのみであった。そしてこのアルテッツァは3S搭載車中、唯一のFRモデルであり、純正状態で6速マニュアルトランスミッションも与えられた。

 このアルテッツァの登場によって、FR、FF、MR、4WDと全ての駆動方式が3S-G搭載車に出揃った。アルテッツァが登場した1998年は3S-Gの全盛期とも言える。

【3S-GE 210ps/7600rpm 22.0kg/6400rpm】

・SXE10型アルテッツァ RS200


■「BEAMS」第三期 VVTL-i

 そして、最後の3S-Gとなったのがカルディナシリーズに搭載された3S-GTEである。

 可変バルブタイミング機構に、ノーマルカム/ハイカム切替機構を組み合わせた「VVTL-i」(Variable Valve Timing and Lift intelligent system)。VVT-L-i搭載の3S-GTEは260psを発揮する。

 中でも、セリカから「GT-FOUR」を受け継いだST246型カルディナGT-FOURは、ステーションワゴンのパッケージングながらも、ニュルブルクリンクサーキットのタイムはJZA80型スープラを上回るラップタイムを記録するなどの高性能ぶりを発揮した。

 ただ、この頃になると。スバル・インプレッサや三菱・ランサーエボリューションなどが2リッターで280psオーバーを叩き出すようになっていた。そして3S-Gエンジンはそれらのパワースペック競争からは身を引き、その使命を終えたのである……

【3S-GTE 260ps/6000rpm 33.0kg/4400rpm】

・ST215W型 カルディナ GT-T
・ST246型 カルディナ GT-FOUR(4速ATモデルのみ)


0000000000000000000000000000000

 つ、疲れた……三日がかりorz

 て言うか、カリーナとかカルディナとかRAV4とかバリエーション多いよ! 調べきれんし書ききれん……グレード構成のシンプルなMR2万歳!

 これを書き終えて一つ言えることは。もう二度とこんな作業はしたくないということである(爆)
Posted at 2011/07/20 13:28:30 | コメント(19) | トラックバック(0) | 自動車 | 日記

プロフィール

「@辺境伯 通勤快適(?)仕様なので、距離がどんどん伸びます。じゃんじゃか傷んできます……」
何シテル?   01/30 16:31
こんにちは。基本的にはぐれ者です。 一般に広く受け入れられて支持を得ているようなものよりも、マイナーなものや、世の中から認められないもの、あまり人気のない...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2011/7 >>

     1 2
3 45 67 89
101112 1314 1516
17 1819 2021 22 23
2425 2627282930
31      

リンク・クリップ

17万kmを超えて 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2014/04/30 22:55:21
アスク・スポーツ 
カテゴリ:チューニング&パーツショップ
2011/11/07 17:09:24
 
トヨタテクノミュージアム 
カテゴリ:トヨタ
2011/09/24 22:39:02
 

愛車一覧

トヨタ MR2 トヨタ MR2
〓詳細〓 ・車種:トヨタ MR2 ・型式:SW20 ・年式:平成10年5月登録 (Ⅴ型 ...
トヨタ MR2 トヨタ MR2
〓詳細〓 ・車種:トヨタ MR2 ・型式:SW20 ・年式:平成8年4月登録 (Ⅲ型) ...
その他 その他 その他 その他
弟の東京土産……って言っても、普通に奈良でも売ってる一品。 日記用の画像保管庫です。

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2010年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2009年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation