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霧島のブログ一覧

2012年12月04日 イイね!

始まりと終わりのMR2

 こっそり。



 いや、月刊コンプエースって雑誌がありまして。それで連載されているコミックの中で「女子高生+カメラ」をテーマにした「レンズドロップス」っていうのがあるのですよ。そして、そのレンズドロップスの単行本第一巻が最近発売されまして……それを記念して、レンズドロップスフォトコンテストなるものが開催されてたのですよ。

 うん、まぁ見ての通り掲載されましたよー。賞とかはなかったですけどね。

 この写真。昔から霧島のブログを読んでくれてる人は、知ってると思う。霧島が前に乗ってたSW20のⅢ型G-Limited。三重県の津・なぎさまちまで、職場の先輩のバイクと一緒にツーリングに行った時の写真ですよ。



 一眼レフでもコンパクトデジカメですらなく。2007年モデルのケータイで撮った写真ですよ。ケータイのカメラでも、きちんと光の量や方向、レンズによる像と色の収差などの特徴を念頭に置けば、おもしろい写真が撮れるもんなんですよー。もっともこの写真、画質は良くないし、周辺減光だって酷いもんだけどね!

 ペンタックスの最新機種も持ってるし、パナソニックのネオ一眼もあった。ニコンの中級機やキヤノンのKiss。かつてのソニーのフラッグシップ……あれこれと高性能なカメラも周りにはあった。でも、敢えてケータイで撮った写真を送った。最新でなくても、高価でなくても。夢のあるカメラっていうのは小さな幸せを切り取ってくれるカメラのこと。写真を撮る上で大切なのは、そういうことだと思ったから。

 ……この写真を撮った二ヵ月後、奈良県山添村の山奥で事故、廃車となる。今は亡きⅢ型だけど、こうして今も自分の中で生きている。しっかりと。

 ちなみに作者の先生は、熱心なロータリー信者でいらっしゃいます。これがSWじゃなくて、FC3Sあたりだったら入賞してたかも!?


 まぁそれはともかく、こないだの日曜日の話ですよ。久しぶりに京都市内までクルマで行ってきたのですよ。なんでかって言うと、霧島の周りで、AE111の4A-G“黒ヘッド”の出物がありまして……。「持ち主が処分に困ってるから、誰か欲しい人いないか?」みたいなことを弟から聞かされたので、とりあえず、昔のみん友さんでAW11乗りのしょっぺた緑さんに連絡してみたら「興味アリ」ってなことで、京都まで現物確認に来られたので、迎撃に行ってきたのですよ。

 夜勤明けで家まで戻って、シャワーだけ浴びて。国道24号線をひたすら北上。京都市に来るのは1年ぶりぐらいかなぁ? ワイドボディなセラ乗りの紅蓮-五式さんと、32フェアレディZ乗りのまる④さんと、金閣寺のあたりで夜会をやった時以来かな?

 木津川を出発して、およそ1時間半、京都市内へ突入。京都駅を左手に、河原町通りへと入り、御池通りを鴨川方面へ折れる。遠くに見える比叡の山々は、既に白く染まっている。もう京都も冬だねえ……京都の冬は厳しいんですよ。雪もけっこう降るしね。川端通りを上がり、再び途中で右折。東大路通りへと入り、京都市内某所。

 ここへ来るのも久しぶり。2~3年ぶりぐらいかなぁ。築100年ぐらい経ってる建物の前にSWを停めようとしたら……うん、なんか弟いるし。まぁ予想はしてたけれどもね。他にも二人おられまして、お一人は関西学生チャンピオンのSさん。もうお一人は、AE111の持ち主のUさん。お二人とも、これまた2~3年ぶりだった……ハズなのだけど、Uさんとは、こないだどっかですれ違ったらしい。うん、群馬のDIYマイスターことパープルSWさん特製の超巨大ウィングは、どこへ行っても一発で分かってしまう模様(汗)

 しばらくしてから、岐阜県からしょっぺた緑さんも到着。こちらもお久しぶりで、去年の12月にトヨタ博物館で行われたTMCJオフ以来なので、1年ぶりですねぇ。



 一番左が、霧島の平成10年式 SW20 MR2。それの最終型であるⅤ型NA G-Limited。真ん中が、しょっぺた緑さんの昭和59年式 AW11 MR2 G-Limited。ボディカラーは、オプションカラーであるシャーウッドトーニング。なお、一番右の昭和59年式らしきAWは、たまたま停まってたクルマっす。

 昭和59年に発売されたMR2。日本初のミッドシップとして登場したAW型MR2は、4度のマイナーチェンジを経て、平成元年にモデルチェンジ。そして平成11年まで、5度のマイナーチェンジが行われた。

 その中でも、しょっぺた緑さんのAWは本当に本当の一番初めのモデルのMR2。霧島のSWは、本当に本当の、最後のモデルのMR2。基本的な部分はⅢ~Ⅴ型まで変わっていないターボモデルと違って、SWのⅤ型NAというのは、最後の最後までブラッシュアップが施されたモデルなのですよ。言わばこの二台は、かたやMR2の原点、かたやMR2の最終進化系ってとこですね。

 黒ヘッドの現物確認&商談を終えた後、霧島としょっぺた緑さんは、どこかに食事でも行こうってことになりまして。とは言え、いくら観光の街の京都でも朝の10時過ぎに開いている店もなく。時間まで京都市内をドライブ……うん、しょっぺたさん、思いっきり霧島にAWを運転させる気満々っすね(汗)

 久しぶりのAW11。1年半ぐらい前、刈谷ハイウェイオアシスで行われたナイトオフ以来。AW11の運転席は、本当にコンパクトに出来ている。2シーターとは言ってもSW20ほどには広すぎず、ユーノスロードスターほどには狭すぎない。日本人の体格にジャストフィットなコックピットですよ。

 イグニッションを回すと、響き渡る4A-Gサウンド。ゆっくりとクラッチを上げれば、それだけで車体は前に進み始める。絶大な安心感を与えてくれる厚い低速トルクは1600ccの自然吸気エンジンとは思えない。

 朝の京都、クルマとヒトが増え始めた京都市内を走る。トランスミッションは非常に調子がよく、1速も2速にも、ほとんど抵抗なく入ってくれる。28年も昔のものとは思えない。これ、SWだったら1速2速がホントにかてーんですよ……。カチリカチリと決まるZN6やNA6のFRのミッションとは少し違う、やや遊びのある柔らかいシフトフィール。でも霧島は、こっちの方がシフトしてる感があって好きかな。

 川を渡って、河原町通り。祇園四条から、四条通を西へと向かう。さすがにまだ朝も早いってことで、四条通りはヒトもクルマも少ない……のだけれど。しょっぺたさんは、なんか「人の多さ」にびっくりしてましたねえ……。いや、昼間の四条通りとか、まともに歩けないから(汗)

 四条通りから烏丸通りへと入り、京都駅方面へ。東本願寺を右手に、前方に京都タワーと京都駅ビルを望む。

「コンフォート以外のタクシーって初めて見ました!SAIのタクシーなんてあったんですか!?」

 ……なお、岐阜県にはプリウスのタクシーとかは存在しない模様。

 ぐるりと迂回して、京都駅南口。せわしなくタクシーが出入りする八条通りを走って、油小路通り。九条通りから、東寺の前を走る。

 しっかし、AWのステアリングの味付けってホントにイイっすね……。パワーステアリングなんてものは無いけど、全く重みを感じさせない。ヘタすると、パワステ有りのSWより軽いぐらい。重くは無いが、やや硬めのステアリングは、ダイレクトに路面の状況を掌に伝えてくれる。

 九条から、西大路通り。イオン洛南店を舐めて、久世橋通り。全国的に有名なハチロク専門店・「カーランド」の横を通ってみたりw そして再び堀川通りへ。

 堀川通りを北上し、西本願寺。目の前に迫るのは、京都市内随一の難コーナー(?)「堀川シケイン」。軽いボディに、軽やかに回る4A-G。ショートホイールベースのAWは、右へ左へと軽快に曲がってくれる。……でも、左右へと切り返しを強いられる堀川シケインでは、ややレスポンスが遅れる。たぶんこれはボディ剛性の問題なんだろうなぁ。

 とは言っても、AW11は、日本車で初めてニュルブルクリンクで鍛えられたクルマですよ。ボディを見ても、スポット溶接を増し増しにしてるのがよく分かる。まあ……ホンダ的には「NSXが一番!」って言い張るだろうけど、1983年頃、既にトヨタはニュルでテストをやってたのですよ。

 トヨタ初のニュルテストが行われたのもAWです。トヨタはベルギーのブリュッセルに開発基地を持ってて、それがニュルの近くだったから、その関係でニュルを走ることになったんじゃないかと、某NSXテストドライバーの方から直々にコメントを頂いてます。

 二条城から、某氏行き着けのホテルを眺めて、御池通り。そして再び元の場所へと帰ってくる。いいなあ、AWは! 元々は霧島、AWに乗りたかったのですよ。今ではSW以外に考えられない身体になっちまってますけど、AWには今でも憧れがある。

 そりゃボディ剛性や防錆技術は新しいクルマに劣るかもしれないが、エンジンフィールやステアリングの味付け等々。あれだけバランスのいいFun to Driveなクルマって、今でもホントに存在しないですよ!

 世間では「ベスト・オブ・MR2はⅤ型NAだ」なんてよく言われますけど、霧島に言わせればベスト・オブ・MR2はAW11の前期型ですよ。

 さてはて、次はしょっぺたさんにSWを運転させる番w これも刈谷以来ですねえ。「トルクがすごい!」「ボディ剛性が高い!」「フロントタイヤが食いついてくれるのがよく分かる!」……等々のお言葉。それ、霧島がAWに乗って感じたことと全く同じだから(笑)


 ……つくづく思う。「ああ、AWもSWも、やっぱり“同じクルマ”なんだな」、と。AW11の前期とSW20のⅤ型では、15年の開きがある。でも、運転していて違和感が全くないのですよ。「初めて乗っても、誰もが違和感を感じずに運転できるクルマ」、そんなクルマ作りの哲学がかつてのトヨタにはあった。間違いなく、この2台は同じコンセプトを以ってして作られている。……必要以上に轍にステアを取られるあたりとか、リアがブレイクしたらもうどうにもならないあたりとか。他車種に乗ってる人に運転させたら、恐怖に慄くあたりとかも(笑)

 現にしょっぺたさんも、1年半ぶりのクルマを、さぞ当たり前のごとくに転がしている。妙な荷重変動は一切ない。丁寧に繊細にⅤ型NAを走らせてますよ。

 世の中には、AW原理主義者みたいな人がいるのも知ってる。逆に、SWこそ至高として譲らない人がいるのも知ってる。でもさ、間違いなくAWもSWも、同じMR2ですよ。ただ、時代に応じて姿形を変えただけですよ。AW前期と、SWⅤ型NAって、絶対的なスペックやスピード、重量やモーメントに違いはあれど、本質は同じだとよく分かる。


 しょっぺたさんのドライブで、白川の天下一品へ。ラーメンを食べながら、あれこれとクルマ談義。岐阜や名古屋の方でも、色々と面白いクルマやヒトがおられるようで……。250psのAW11の話だとか、AWでスピンして360度回ってそのまま走って行くドライバーだとか、何それこわい。

 こってりラーメンを食べ切って、再び京都市内へ繰り出す。しょっぺたさんのドライブするⅤ型NAで、白川通りを岡崎方面へ。琵琶湖疏水から平安神宮、東大路通りへ……

 つーか、京都市内、交通マナー悪すぎワロエナイ。バスもタクシーも、平気でウィンカーなしで割り込んでくる。歩行者も、広い通りを普通に横切りやがる。自転車とか、もうお前らひき殺されたいのかってぐらいの走り方してる。ハッキリ言おう、大阪市内の方がマナーがいいです。

 その日も市バスが、赤信号なのに対向車線から前走車を追い抜いて右折して行ったのを見たわ……京都新聞に告発したくなるレベル。 これで日本随一の観光都市を名乗っているんだから、もう笑うしかないわ。

 その後も、あれこれとクルマの話。ボディ剛性はどうあるべきか? タイヤはハイグリップを履かせるべきか、敢えてコンフォートタイヤを履くべきか? 中でも、AW11の後期型の話はビックリの連続でしたねえ。もうAWのスーパーチャージャー仕様とか、もはや別のクルマやん。勉強になりました~。

 いつの間にやら時間も14時過ぎ。まだまだ色々と話し足りないけれど、しょっぺたさんは岐阜に戻らないとダメだし、霧島はその日も夜勤。互いの愛車の運転席に戻って、手を一振り。お疲れ様でした。


 ……MR2ってのはさ。基本的にマイナー車で不人気車ですよ。AWなんかは「神のクルマ」みたいに扱われることも多いけど、SWなんて思いっきり「失敗車」「駄作車」の烙印を押されてますからねぇ……。霧島は、自動車メディアの人たちと何度かお話しする機会があったけども、SWに乗ってると言った日には、「いかにSWは危険でダメなクルマであるか」を長々と語ってくれますよー?

 分かった。分かったから。とりあえず半年ぐらいSWに乗ってみろってば。そりゃあ、ステアリングはフワフワするし、轍で吹っ飛んで真っ直ぐすら走らないし、雨の日は生きた心地がしないし、高速道路なんて軽自動車の方がラクラクなぐらいですよ? そして何より、スピンしたら一発でアウトだしね。

 そりゃー、あなたたちが大絶賛するフォルクスワーゲンだのBMWだのベンツだのNSXだのインテグラだのシビックだランエボだのインプだのは、さぞかし完成度の高い素晴らしい素晴らしいクルマなんでしょうよ。絶対的なスピードも操縦安定性も、ステアリングインフォメーションの精度だって段違いなんでしょうよ。

 ……でもさ、どうせ同じスピードで、同じタイムで走るのなら、敢えて困難な道を選ぶ。そういう発想って起きないのかなぁ?

 ま。ガソリン代は経費で落とせて、タイヤはメーカーに言えばタダで持ってきてくれて。試乗会ではメーカーの営業マンにヘコヘコされて、広報仕様のスペシャルカーに乗って、ターンパイクで堂々とクルマをぶっ飛ばせる。そんなことやってるような自動車メディアのお偉いさん()には分かりませんよね。分かって欲しくもねえわ。

 ……ただ。あんたらがそんなことばっかり言ってるから、どんどんどんどん自動車メディアは訴求力を失っていってっることに、いい加減気づけよ?

 
 「敢えて難しいと言われるMR2に乗ることによって、さらなる高みを目指すこと」

 MR2をパートナーに選んだ者ならば、そんな矜持を多かれ少なかれ胸に抱いていると思うし、皆がそれを誇りにしていると思う。ソファーに座る気分で片手運転で高速でぶっとばせるようなゆとり仕様のクルマなんて、こちらから願い下げですよ。はい、そうです。MR2乗りは変態のマゾ揃いですよw

 もう一度、姿勢を正して心静かにMR2のステアリングの円環と相対してみろって。ステアリングの切り角の1度1度を大切に、ミリ単位でステアリングを回してみろって。

 なるほど確かにフロントがリフトするかもしれない。でも掌の中に、確実に伝わってる感覚があるハズですよ。そして、スリップアングルによって発生した応力が、ボディを通じてリアタイヤに受け止められ、そしてまたフロントに返って来て、クルマが曲がるのが。リアヘビーの重量バランスによって、リアに発生したヨーイングモーメントが、グイグイとクルマの向きを変えてくれるのがよく分かるからさ。

 別にサーキットで全開走行しなくても、峠で目をトンがらせて走らなくても。なんてことのない日常の、普通の街中でのドライビングの中で、ふとした瞬間にその奥深さを教えてくれるクルマ。他のクルマではありえないおもしろさを与えてくれるクルマ。毎日の通勤ですらも楽しくしてくれるクルマ。それがMR2ですよ。

 分かる人には分かる。でも、分かろうとしない人には分からない。

 それで充分ですけどね。
Posted at 2012/12/04 08:37:34 | コメント(4) | トラックバック(0) | MR2 | 日記

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