アルピーヌA110試乗

たまたまルノーディーラーさんの近くを通ったので、アルピーヌA110を見たくて寄ってきました。

実車は３台ほどあり、ショールームに１台、外に２台駐車してありました。
内装が上等で重い方のバージョンがショールームにありました。

革シートのデザインも座り心地もいい感じでした。
シートポジションは低く、スポーツカー的ですが、アバルトのオープンほど沈み込まずに済み、それほど違和感はありませんでした。

MRなので後席はなく、前席の後ろにも殆ど荷物は入りません。
トランクは前後にありますが、どちらも小さくて、私が普段使っているスーツケースは入らないサイズです。

フロントトランクは薄型のカバンならOKでしょう。リアトランクは開口部が狭いのですが深さはあります。リアタイヤが横に張り出して、そのあと絞り込まれたデザインですから、恰好よさと両立は難しいですね。もちろん、エンジンの場所も場所ですから（MR）。
エンジンルームはリアトランクの前からアクセスは容易な感じでした。

突然伺ったにもかかわらずすぐに試乗が可能となり、外に駐車してあったブルーカラー（アルピーヌを購入するならこのブルーですかね）の軽い方のバージョンに試乗させていただきました。

こちらは、シートは前後調節のみでリクライニングもありませんでしたが、私の体形ではドライビング姿勢に全く問題はありませんでした。

エンジンをかけると、4気筒エンジンらしい振動が背中に伝わってきます。
ミッションは７速DCTで、D, N, Rのボタンで操作するところは、イタ車と同じです。

走り出すと自然なクリープがあり、低中速時の変速にもトルコンと変わらぬ扱いやすさがありました。

加速すると、ごく低速で、ゴロゴロ、というエンジン音が響きます。それは特に心地良いサウンドというわけではありませんが、中速域ではほぼ消えます。
加速しても減速しても（バックファイアの音が演出されています）、サウンドは特に官能的、あるいは感動的というわけではなく、その点はやはり6気筒以上との違いはありそうです。

足回りは、ノーマルでもかなり引き締まっており、乗り心地もそれなりで、同乗者を選ばなければなりません。しかしある程度速度が乗れば、フラット感も適度になります。
また、カーブでの回頭性はよく、アンダーステアは殆どでません。

スロットルを深く踏んでも加速に特に段付きはありません。後からカタログを見れば、0-100km/h加速が4.5秒とのことですが、吹け上りがスムーズなためか、実感としては５秒台かな、という感じでした。

１台すでに実用的な車を持っていて、オヤジ（だけ）が楽しむもう1台が購入できる環境があれば、とても楽しい車だと思います。基本的には乗用車のように扱いやすく、また軽やかな車です。

これで価格が500万円以下に収まっていればいいのですが、そういうわけにはいきません（カーボンを沢山使っている？）。

全体としては、ノスタルジックな感じがする一方、扱いやすさと洗練された走りがあり、とても楽しい車でした。