
伊豆スカイラインリベンジ@ひでエリです。
前夜飲んだ戦友とはクルマ友達でもありました。お金が貯まった彼はとうとう念願のポルシェ911を買ったのです。
1800rpmあたりから最大トルクを出力する991後期のターボ、カレラSの2駆です。
(ちなみにこの991とか992とかやめて欲しいですよね…911と似過ぎててわっかりにくいたらありゃしねぇ)
彼からのお誘いで彼のカレラSに試乗できることになりました。
別の偉い人とランチミーティングが設定されているので、午前中に帰ってこなければなりませんが、ぜひ山で乗ってくれとのことで、夜まで飲んでいたのに朝5時起きでホテルに迎えにきてくれるとのこと、ありがたし。
ホテル到着は0610、早速運転手を換えて、私の運転で東名川崎から東名〜小田厚〜ターンパイク〜大観山というお決まりのコースです。
つい先日も壊れたバイクで走りましたが、上りではパワーに満足したことのないコースです。
991カレラSなら満足できるでしょうか。
詳しいスペックは知りませんが、オーナーによればミッションはPDK、1.3tくらいで400psくらい。7万キロの若干過走行気味の個体です。
故障は今までは皆無とのこと。
私の呪いが移らないとよいのですが。
先ずはまったりとノーマルモードで東名を巡航です。
演出込みで車内への排気音が低く聞こえてきます。どこぞのイギリス車のように、排気音より駆動音のクロスギアのギア鳴りが酷いなどということはなく、2000rpm7速でメーター読みのほんの1/3程度の100km/h巡航が出来ます。
先ずは見切りの良さです。
鼻先もカエル目の出っ張りが見えますし、オマケの後席シートのおかげで、Bピラー後方の小窓が視界を妨げません。
どこかのS2エなんとかとかいう絶望的な後方視界とは比べものにならない見切りです。
更に塊感。
小さな車体は手頃で扱いやすいです。
一方で、小さすぎるので、トラックの死角などに入りやすく、走行時の位置どりには一定の配慮が必要でしょう。
コレはまあ大抵のスポーツカーがそうなのと変わりません。
次に車体剛性。
素晴らしいの一言。7万キロの個体なので多少のヤレを計算に入れても充分すぎる剛性。
高速道路100km/hで走りつつハンドルを左右に振っても全く捻れる様子がありません。
コレがモノコックかと思うとどういう補強をしているのだろうと調べたくなります(調べない)。
次は脚。
追従性はとても良いのですが、大きめのアンジューレーションに対しては微妙なところがあります。
適度によく沈むので、伸び側、つまりダンパー側を絞める必要があるのではないかと思いますが、オーナーは純正信奉者なので、どこぞの1/1プラモの様にホイホイ変えちゃってポルセンに入れないということにはしたくないそうです。
私が乗っている間に7万キロを越えましたので、もしかしたらヤレもあるかもしれません。
そうこうしているウチに小田厚を過ぎ、ターンパイクに至りました。
ついこの間、うちの2ストで上った道w
(そしてミッション死亡)
TZR250Rはエリーゼ同様、ターンパイク上りではちょいパワー不足な乗り物でした。
正直、ターンパイクの上りにおいて、今まで私の乗ってきた乗り物の中でZX-10以外ではパワーが足りたことはありません。
991カレラSはどうでしょうか。
そこでエンジンです。
モードをS (ports)にして、料金所ダッシュを試みます。
おー!
床まで全踏みしないでコーナーを迎える初めての4輪です。
まあ助手席のオーナーが
「怖っ!」
というので、アクセラレーターを緩めたところはありましたが、8割がた踏み込んで、1コーナー。S+かブーストモードにでもすれば良かったです。
まあ怖って言われて戻したでしょうけど。
リアデフが仕事をしているのでしょうか。
多少リアが滑りつつも猛然とガザザザァッとか言いつつダッシュしました。
そこからはいつものターンパイク上りなので、エンジンのポテンシャルを出来るだけ活かし、初見の車なので充分な安全マージンを取りながら、6割くらいの攻め具合で詰めてみました。
まあ当たり前?なのか、全くの余裕でフワフワ感はありません。
MRのエリーゼで全踏みの上りだと、フロントの接地感が本当に怪しくなってくるのですが、次のコーナーまで信じて真っ直ぐに踏み続けるという精神修養が必要なのです。
が、991はRRなのにそれがありません。
もちろんフワッと感はなくはないのですが、エリーゼと比べれば非常に安心して踏めます。
英国プラモと比べんじゃねぇよ、という向きもあるとは思いますが、FD3Sよりもリニアに、エリーゼよりもガチパワーで後ろ足を蹴飛ばしている感覚はまさにRR…と言いたいところですが、思った以上にホントにリニアで、RRであることを忘れさせるフィーリングでした。
フロントになんか載せてんのか?
一方、大パワーは流石に全踏みちょい前レベルになるとリアタイヤ二つではグリップしきれずに滑ります。直ぐに収まりはしますし、怖さは皆無です。
回頭の素直さは二駆の方が良いのでしょうが、パワーの受け止めはやはり4Sに軍配が上がるでしょう、乗ったことないけど。
更にこの子、減速中に勝手にブリッピングまでして回転併せてくれるんですよ。
なんて親切な。でも親切すぎてキモいw
いまどきの高性能車ってこうなんですねー。
街乗りから峠、とろとろツーリングから全開ローンチまで全部を網羅するポルシェ恐るべし!という感じ。
本当によく出来たクルマです。
純正チューニングの本気を見せて頂きました。
が!
蓮沼とおむすび沼に堕ちた者には、この様な上質で何もかもが満たされたクルマは眩しすぎる…。
あと弄れないのが私にはツラい…。
という訳で、人生の成功者が乗るクルマ、ポルシェ、私には分不相応であることがよく分かりました。
初めてのポルシェ試乗記、コレにて終了です。
ブログ一覧 |
試乗レポ | 日記
Posted at
2023/12/01 08:16:22