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ひでエリのブログ一覧

2016年11月13日 イイね!

日本一周1日目夜

日本一周1日目夜(前回までのあらすじ)
親を説得し日本一周旅行に出発した。記念すべき野宿第一夜は山口県秋吉台。

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野宿場所と決めた秋吉台は山口県でも有数な観光名所だ。
秋芳洞という鍾乳洞もあり、子供の頃連れてきてもらった想い出がある。
目の前に並ぶ、ツルリヌルリとした乳白色の鐘乳石が何億年もの年月で出来ていると聞き、子供心に感心した記憶がある。

この様な石灰石で出来たカルスト台地には、ところどころ自然の落とし穴みたいなところがあり、踏み抜いた薄い地面から落ちると、下が空洞になっていて、落ちた穴の淵がすぼんでいるため、叫んでも聞こえず、穴も小さく見つかることはほぼ無い、という恐ろしい話を聞いたことがある。
トコトコと砂利道を走りながらそんなことを考えていた。

キャンプ場もあるのだが、記念すべき第一夜はお勝手野宿と決めていた。
案の定、電話などない。
さてどうするか…。
小倉あたりのガソリンスタンドで満タンにしてゼロリセットしたトリップメーターは200キロあたりを指していた。
XLRは8リッタータンクでリッター35キロくらい走る。レスキュータンクも合わせてあと80キロくらいは走るが、そろそろ心もとなくなってくる。

見晴らしのよい草地にベンチと水道が設置されている展望台らしき場所を見つけた。
砂利道の脇にあるが、こんなところに人が来るのだろうか。
ただ今日の俺には素晴らしいシチュエーションに映る。キレイな水さえあれば、色んなことが可能になるのだ。

ココを本日の宿と決め、一旦山を降りることとした。地図をみて最寄りの集落を探す。
暗くなる前にテントなど展開してゆっくりと夜を迎えたい。
運良く5キロ圏内に小さな集落があった。雑貨屋くらいあるだろう。こういう山の中の雑貨屋にはガソリンを売っているところもある。もしあれば全て揃うな、と思いつつ集落に向かった。

舗装路に出てしばらく走ると、雑貨屋と小さなガソリンスタンドが併設されていた。
ドンピシャである。
野菜的なものを仕入れようと思ったのだが、あいにく手に入らず、代わりに明日朝飲むための半生味噌汁の元を手に入れた。あとビールを2本ほど。酒を忘れてはならない。
ここで自宅にも電話する。祖母が電話に出て無事であることを告げた。

ガソリンを満タンにして宿営地に戻る。ガソリンが満タンになると何故か何でもできる様な気になるのが不思議だ。
山積みの荷物を解いて、1日一緒に走ってくれたトンボくんに感謝しつつ、ポンポンとタンクを叩く。
慣れた手つきでテントを張っていく。野宿自体は熊本や宮崎で何度も予習してあり、今回が初めてではない。
少し暗くなり始めた。今日の段取りは失敗だ。山に入る前に買い物や電話を済ませておかないと二度手間になってしまう。

愛用のテントはダンロップ製の1人用テント。三角形が3つ合わさった構造だ。かなり小さく折りたためるので、バイクで持ち運びしやすい。見慣れた深緑色のテントをパタパタと組み立て、自立させる。
小さいが前室があるので、雨の日にも目の前が濡れないという利点がある。前室に入れておけば靴の類も濡れない。

テントが風で飛ばない様に直ぐに中にポンポンと道具を投げ込んでいく。
工具や着替えを入れたボストンバックが入ればテントはまず飛ぶことはない。
その後、ゆっくりとペグを打てば良いのだ。

野宿の師と仰ぐ寺崎勉氏によれば、北枕はマズイらしい。変な気を取り込んでしまうとか。キーホルダーに小さな方位磁針を付けているのは北を知るためだ。
あと頭が下がると非常に不快になるので、頭の方向、テントの前室を北ではなく下がっていない方向に向け、出来れば下がゴツゴツしていない平らなところで設置するよう心掛けた。
今回は草地で柔らかな地面なので、きっと寝心地は最高だろう。北枕だけ気をつけた。

今日の夕飯はレトルトのカレーにすることにした。雑貨屋にマトモな食材がなかったため、手持ちの食料を消費することに。その前に飯盒でメシを炊く。
水は2リットルタンクと1リットルタンクの2つを持っている。料理に使うのは2リットル、その他の用途は1リットルで足りる。
米は明日の朝分も含め2合炊くのが流儀だ。
今夜は水道が側にあるので、米とぎで水を節約しなくてもいい。安心して水が使えるというのは本当にありがたい。

米の炊き方は「はじめチョロチョロ中ぱっぱ」と言うが正に鉄則だ。炊き方を失敗すると本当にヒドい食べ物になってしまうので気をつけねば。頃合いをみて強火にする。最後少しだけ焦げ臭くなったところで火から下ろして逆さにして蒸らすのだ。
この焦げ臭さを見逃してはならない。

コンロはコールマンのシングルストーブを持っている。基本的に不純物のない白ガソリンが燃料なのだが、荷物を増やすのが嫌だったので、赤ガソリンも使える仕様のモノを買った。バイク旅はともかく小さく軽いもので荷物は最小限にしたいのだ。

ストーブにポンピングをして与圧し、ツマミを回すと気化したガソリンが吹き出し、ライターで点火すると火が付く。ツマミを絞り小さめの火を点けて、飯盒を置けばやっと一息つける。

今日はテント設営が遅れたので、ココまでですっかり暗くなってしまった。
少しぬるくなってしまったビールを呑みながら、草の上で大の字になって夜空を見る。寝ながら夜空を見ると首を上に上げなくても良いので楽だ。ランタンを消すと月と星、そしてストーブの明かりしかない夜がやってくる。ラジオをつけると広島対巨人戦をやっていた。ビールを呑みながら、飯盒で飯を炊き、ラジオを聴きながら今日のことを振り返る、この時間が最も好きだ。

周囲2キロくらいには誰もいないだろう。
虫の声、風の音、ストーブが気化したガソリンを吹き出すシューという音、それだけだ。

とても贅沢な夜を独り占めしつつ、夜は更けていった。
Posted at 2016/11/13 20:06:46 | コメント(3) | トラックバック(0) | 野宿日本一周 | 日記
2016年11月12日 イイね!

日本一周1日目

日本一周1日目(前回までのあらすじ)
若い時の苦労は買ってでもしろ。その苦労に日本一周野宿旅行を選んだ彼=俺。
在学中の熊本から大分の自宅へ移動した。

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親は心配するのが仕事?ホントかそれ?
そんな仕事いらないので、早く子離れして欲しい。

熊本からそのまま日本一周に出発しようと思ったが、熊本から本州方面に向かうには途中に実家の大分がある。
ココで何も言わずに旅行に出たまま連絡しないと、これまた後で面倒そうだ。
実家に一泊してから本格的に出発することにした。

父親曰く…
「基本的に反対だ。しかしどうしても行きたいなら毎日必ず電話しろ!もし電話がなかったら警察に連絡して見つかったら連れて帰る。」

は?いやいや、俺は野宿に行くんだし、それも林道などの山の中で泊まることもあるので、毎日電話は無理。電話がないところだってあるんだ。

「お爺ちゃんやお婆ちゃん、お母さんがどれだけ心配しているか分かってるのか?たったそれくらいのことが出来ないのなら、最初から行くな!」

熊本で一人暮らしさせといて、毎日連絡求めないのに何だそれ。

こういうことは昔にもあった。
友人から自転車で遠出を誘われ、言わなきゃいいのに、夕飯の時間にポロっと話してしまった。その時の父親の反応が

「そんなことしてる暇あったら勉強しろ、遠出などダメだ」

しかし翌日、祖母にはちょっと街に行ってくると嘘をついて輪行を強行。結果、途中脱水症状になり、距離が稼げず思った以上に時間がかかり帰宅は夜半、途中の山の下りで派手にすっ転んで太ももを全面的に擦りむきズタボロになってしまったため嘘が露呈。

当然の如く父親からはこっ酷く説教をくらったが、疲れから意識は朦朧としており、何を言われたのか全く覚えていない。覚えているのは
「あそこから反抗するなんて、中々ホネがあるじゃん、見直したよ。」
という母親の言葉だけ。
笑顔で太ももを治療してくれた。

今回は母親はどんな顔をしているのか。
父親の向こうにいる母親を盗み見る。
なんだかニヤニヤしながらコッチを見ている。ま、コレなら大丈夫かな。

不承不承、毎日電話連絡をすることに同意した。相当面倒だと思ったが、結果として野宿日本一周の企画を潰されなかったことには安堵した。以前の例もあり、ダメだと言ってもどうせ勝手にやるのだろう、それなら管理下においてやらせた方が得策だという、父親の諦めの気持ちもあったと思うが、これで親への仁義も通して正々堂々、出発できることになったのだ。

そんなこんなで、7月も終わりかけのよく晴れた暑い日に、大分の自宅を朝早く出発した。

相棒のXLR250BAJAトンボくんは、キック1発で目覚め、とても快調である。
400ccクラスのビッグシングルになるとキックも重くなり、キック1発では始動のきっかけ、つまりピストンが上死点にきてプラグが発火するタイミングが1、2度くらいしかないので、キックレバーを踏みつつ、圧縮のかかり具合などを探りながらキックするテクニックも必要だが、トンボくんの250ccでは困ったことがない。オートデコンプが付いているからか、単に新しくて調子が良いからかは不明だが、何れにしても始動で困ったことはない。

自宅は大分の北の端にあるため、九州脱出は造作もない。関門海峡までは100キロもないのだ。せいぜい3時間である。
絵になるのは橋での海峡越えだが、関門橋は高速道路であり、今回の自分ルールでは走れない。下道である関門トンネルを使って山口県下関市に渡った。

実は山口県は道路の舗装率が非常に高い。幕末薩長の流れから多く生まれた山口県出身の政治家が、土建政策を重ねた結果こうなったと聞いたことがあるが正しいところは知らない。
そんなことはどちらでもいいのだが、問題は未舗装の林道が少ないことである。未舗装路走行は今回の目的の1つである。電線のない夜空を見ながら独りで過ごす時間は素晴らしい。

少しだけ未舗装が残っているらしい秋吉台の辺りを今夜の宿と決めて、山の方に向かった…。
Posted at 2016/11/13 09:58:12 | コメント(2) | トラックバック(0) | 野宿日本一周 | 日記
2016年11月10日 イイね!

アルスラーン6巻、安定の面白さ。

アルスラーン6巻、安定の面白さ。プラチナエンドはもういいです@ひでエリです。

4巻になったバクマン、デスノチームのプラチナエンドですが、デスノは超えられず、展開が遅いためもう買うのをやめることにしました。次回作に期待です。

さてトランプさんが勝ってしまいました。驚きですね。
乱世はファシズムが支配するという傾向が世論に現れ始めたのかと不安です。トランプ氏がどの様な人かは詳しく存じ上げない(友人でもないし一連の報道以上には知らない、という意味)のですが、選挙戦の際のあのブランディングで勝った、という事実が重要かと。
米国の疲弊と民衆の不満は中国内陸自治区やフィリピンにも似て、昔のドッカンターボの様なピーキーな感情特性を見せている気がします。行き過ぎたと感じる民衆が増えるとまたリニアな特性のNAに戻るとは思いますが、過去の過ちに学んで、大国同士の諍いに発展しない様にしたいものですが…。

今朝は電車の非常停止ボタンが沢山押されている様です…。この数は株価と連動している傾向があります…人生は一度きりですし、前向きに生きていきたいですね!

さて前置きが長かったですけど、タイトルは大国同士の諍いの話です。
正嫡の歪んだ王太子と正嫡ではない真っ直ぐな王太子の対決。原作が名作ですから、漫画としての演出がポイントになってくる訳ですが、これまた達人の荒川弘な訳なので、安定の面白さ、ということになります。

正嫡の王太子の感情のネジレは凄まじく、民草の感情ではなく、自らが正統であることを示すために政治・軍事を使おうとしています。
以前はコレが当たり前であったと思われますが、正嫡であるか否かに関わらず、民衆から選ばれる王太子の資質を知ってしまうと、ただのワガママ王太子に見え始めてしまう。
古ギリシアのポリスに始まる正しい民主主義のカタチがこの漫画で再現されるのですかね。

それにしても漫画の中に描かれる諍いは剣と弓矢、人間と自然が相手であり、現代の戦争とは全く異なりますが、人が主義主張のために死んでゆく事実は同じなんだな、と思います。
そこまでしても通さねばならない筋というものがある、という言葉そのものはカッコよく聞こえますが、誰しも親があり、子がある人間が死なねばならない理由など、生きていてほしいと思う家族の情に比べれば取るに足らないもののハズなのに。

とはいえ、目の前で武器を持っていどんでくる相手に徒手空拳で向かうのか、無抵抗主義でいどんでも、やはり結果は同じか…。

昨日の今日だと色んなコトを考えてしまうアルスラーン6巻でした。
今回は大きな謎解きがありましたので、次巻も良い展開になりそうです。
期待してます。

あ、藤田和日郎センセの双房亭壊すべしの2巻も出てますが、これまた何時もの感じで立ち上がりに時間がかかりそうな展開です。
個人的にはエンジンかかってくるまで見守ろうと思っていますが、オススメしません(笑)
Posted at 2016/11/10 08:57:25 | コメント(1) | トラックバック(0) | サブカル
2016年11月06日 イイね!

大奥1〜13巻、良いな!

大奥1〜13巻、良いな!身体中筋肉痛@ひでエリです。

車の整備はともかく変な姿勢を強要されるので、変なところに力が入って、翌日は筋肉痛です。
まあ翌日に痛みが出るだけ、若いということにしておきましょうか。
すでにアラフィフですが...。

さてLINEマンガでチマチマ読んでいた大奥ですが、2巻分あたりで良い漫画であることが確定したので、さてどうしようと思っていたところに、古本市場で1冊93円コーナーに10巻までありました。
ソッコーで1000円未満で10冊手に入れ、既刊の12巻までは270円、最新刊の13巻は定価で購入しまして、既刊読了しました。

実は友人から1冊借りて読んだときには、まーた星新一系の劣化プロットきたよ、とか思って直ぐに読むのをやめてしまっていました。
また作者のよしながふみという人は「きのうなにたべた」という別漫画を連載しており、そちらの絵日記風漫画観がどうも好きになれない、というか大きなテーマで描けない人なのかなと勝手に決めてしまっていたため、この漫画の評判には目をつぶっておりました。

そんな折にLINEマンガ連載が開始され、読み始めたところ、単なる男女とりかえばや物語ではなく、オリジナルのプロットを使いつつ、歴史上の話と上手くシンクロさせながら、徳川の世を描くその手腕に驚きました。

女が主君であるのはよろしくないとして、史実とは異なり男名での記録がされている、などと何となく本当の史実とのリファレンスもさりげなく取ろうとしている感じが、気を抜けば破たんする危ういシナリオを補完しようとしている様に見え、作者の誠実さが作品ににじんでいます。

最新刊13巻は13代将軍家定、ペリーが来ており、そろそろ幕末です。

ここまでの話で、3代家光、5代綱吉、8代吉宗などを筆頭に、平賀源内や老中田沼意次、

松平定信に至るまで全て女性であり、それが全く破綻なく描きこんでいる様に感服しました。
この漫画の世界観を創る「赤面疱瘡」なる強毒のはしかのような病気を軸に話を回していき、史実との歪みを上手く調整することに成功しています。
まあ本当の歴史研究家とかが見たら、穴はたくさんあるんでしょうが、私は高校時代文系地理であり、高校では歴史を一切選択しておりませんので、その辺は良くわかりませんw。

ともかく歴史に詳しい人も、そうでない人もよしながふみのストーリーテラーっぷりを堪能していただけると思われるこの作品、是非お勧めします。

そろそろ続巻がでるんじゃないかしら。
お話は激動の幕末、薩摩の島津が出てきて、次巻あたりから篤姫(オトコ!)が活躍しそうです。
次も楽しみです。
Posted at 2016/11/06 20:22:51 | コメント(1) | トラックバック(0) | サブカル | 日記

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何シテル?   07/21 17:40
ひでエリ です。よろしくお願いします。 エリーゼを愛し、ナナちゃんを愛し、ロッテを愛し、酒、マンガ、サウナと温泉を愛しています。 最近(2025年)はめっき...
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