ミッション・コンプリート

最初は朗報のほうから。

ボストン・レッドソックスを所有する
ニュー・イングランド・スポーツ・ベンチャーズ（ＮＥＳＶ）
へのクラブ売却が正式に完了しました。



オーナーシップは、ジレット＆ヒックスの両名から、ＮＥＳＶのジョン・Ｗ・ヘンリー氏に移りました。
同じくアメリカ人投資家のオーナーではありますが、
レッドソックスの球団運営では、無理をせず堅実路線を進め
何よりファン第一の姿勢を前面に掲げて実行しているところが高く評価されているそうです。

リヴァプールサポーターの思いや心意気も充分に理解してくれることと期待します。

最期の姑息な手も失敗に終わった元オーナーたちが
今度はクラブや新オーナーに対して損害賠償請求を提起するそうで
まだ完全に火が消えたわけではありませんが、
　（手のひらを返して、実際の負債総額の倍以上の損害賠償を請求してくるとは、
　　結局そのようにしかクラブを見てこなかった何よりの証明です）
デッドライン直前でかろうじて、最大の懸案が解決した、といえます。

世界中のサポーターが胸をなでおろし、
「これでやっと強いレッズが戻ってくる」と微笑みをこぼしたことでしょう。
もちろん私もです。


最期にどうしても触れておきたいのが
この売却のミッションを帯びて会長職に就いたマーティン・ブロートン氏。
ブリティッシュ・エアウェイズの会長で、英国の経済界、政界、社交界を代表する１人として
この大役を務め上げてきたわけですが、
当人は自他共に認める生粋のチェルシーサポーター。

それでも職務は職務として、クラブの顔となって表に立ち、強欲な両オーナーに毅然と立ち向かい
週末の試合にもきちんと顔を出していました。
さすがにチェルシー戦のときだけは、「私の複雑な気持ちも理解して欲しい」だけコメントして
会場には姿を見せず、無用なゴシップとなることを避けたそうで、
そのことは、両方のサポーターから感銘と尊敬を集めたそうです。

このような会長だからこそ達成できたミッション、
こういう人が、正真正銘の「英国紳士」なのでしょうね。