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Nathan Zacharyのブログ一覧

2012年05月02日 イイね!

運輸行政 三題ばなし その3 「顧客満足とのせめぎ合い」

携帯で契約している読売のニュース見て目が点に・・・・

だいたい「居眠り運転だった」とか「くたびれたので」とか簡単にゲロしないモノなんですが、
この事故起こしたドライバー中国人だったと。
んー、超微妙な話ですね。そんでもってよく大型2種なんか取れたもんだと。

インターの名前がわからんドライバーだったと、結局カーナビ追って走っていたとか。
また、道を間違えてというかナビゲーションを頼りに走ってジャンクション間違えて関越に入ったっぽいですね。
上信越の方が距離は短いと思います。

まあ、2種持ってないって報道が無いんで、免許は持ってたと思うのですが・・・・
このドライバーいくらで雇ったのか、ギャラいくら払ってたのか・・・・・ 


実際にあった話ですが、若いドライバーが居眠り運転で追突の人身事故を起こしまして、
乗っていた4tトラックと1台前のバスとの間に1台サンドイッチにして2名重体ということで。
荷物満載(当然過積載)ノーブレーキで60で突っ込んでますんで・・・・
ドライバーは即拘束されて留置場にと。
その取り調べで、原因としては眠くって寝てしまったと供述したもんだからさあ大変。

過労運転だとばかり、警察・陸運・監督署まで押し寄せてガサ入れ大会(笑)。

日報からチャートからみんな押収されてしまいました。

実際・そのドライバーは乗務の前2日休んで友人たちと遊びまわり、乗務の日の朝4時まで飲んでいたそうです。
なので、まともに寝ずに仕事に出て来ていたわけで・・・・
会社としては、休みの日行動までは規制できないと、過失は問われませんでした。

まあ、冠婚葬祭等で急遽交番どうりの乗務に入れない場合は交替してもらう事のあり、
同僚同士の支え合いで成り立っている部分があるんで、そう簡単にみんなが不利になることはゲロしないんですがどうもこの運転手、あっさりと罪を認めたというのもワタクシ的には腑に落ちません。

いくらなんでもそれはないでしょと。

三題ばなしの最後として以前見たNHKのドキュメントで高速ツアーバスを始めたWトラベルの社長と、
実際に運行している田舎の個人経営に毛が生えた零細貸切業者の話を思い出しました。

まあ、走らせているのが、バスかトラックかと言うだけで、大多数の業者はどこも似たようなもんです。

高速ツアーバスっていうのは、規定の隙間をぬって生まれたある意味あだ花です。
既成の路線バスの概念を裏返し、旅行会社がパックツアーとして座席を売り、バスを傭車して運行するという形態は実際高速路線バスと同様のサービスを格安で提供できるという点で・・・・
顧客の支持を受けて急成長してきました。

また、それを後押ししたのが規制緩和で参入してきた零細のバス会社です。
中古のバスを買い台数を揃え、安い賃金でドライバーを雇い、拡大する市場を支えてきましたが、
さまざまな要因でこの拡大スパイラルが破たんすると実運行を担っていた業者が次々とつぶれていくと。
というのも結局顧客の満足を得るべく、過密ダイヤと運賃のダンピングに行きつくわけです。
安くて便利でというのがやはり顧客の支持を得ていくわけですが、実運行会社としてはその顧客たる旅行会社の満足を得るための企業努力として、受けた限りは過密を承知で配車を組み、コストダウンと称して運賃のダンピングを続けてきたという経緯があります。

これは私が過ごした運送業界と流れ的には同じなのかと思いましたね。

運送業界最後の会社で最後に行った仕事が、荷主の依頼によるコストダウンでした。
要するに月間の総支払額をいくらか下げろという契約更新でしたが・・・・
ケーキ屋の専用配送ルートを365日配送で運用するためのコストを再度弾きだして、
外注業者を見直したり、ルートを組み替えてサービスレベルを落とさずという条件で(笑)、
値下げしてほしいとの要望で、対案を用意して元請け業者が乗り込んできました。

私は、相手がどのくらいの金額をもらっているのか、商品の流動データからおおよその数字を弾きだし、
相手が飲める範囲の下げ幅を計算して、積算して行った運行経費と突き合せて・・・・
採算合わない仕事を除外した条件で、ロジスティックスプランを作りました。
今まで担った仕事ではあっても赤字を出してまで継続するべきではないと経営者も決断し・・・・
乾坤一擲の交渉を行って、ミニマムの下げ幅で辛うじて利益を出せる体制を残しました。
労働者からの上申も盛り込んだ内容になり、酷い目には合わせなくて済んだと。

まあ、相手のセンター長と元々相性が悪かったのもあったのですが、ここまで露骨に相手の手の内を読み切ったことをするとマジで嫌われて担当を外せと圧力掛かりましたね(笑)。
まあ辞めるつもりだったんで、ここまでやったのですが。

まあ、価格下げると品質下がるというのは万国の常識で・・・・
いじくったシステムが軌道に乗るまで大変でした。 

こういった経験からも、提供を受ける顧客の側も少し認識を変えていただきたいと思いますね。

急がば回れと申しますが、何を持って満足とするか少し考えて欲しいなと。
運ぶ側からみれば、「安心・安全」というのが品質評価の基準となるんですが、
依頼する側からみると、何も生まないコストとしての運送経費という位置付けです。

小遣いを握りしめて遊びに行くとき、電車賃をのけておかないと家に帰れませんよね。
元の予算が限られてますから、足代は安い方が良いというのが道理は道理なんですが。
家に帰れないってことになるのは誰も想定しておりません。


旅客運送の場合は、何事もなく淡々と目的地に着くという事が最高品質なのです。
それから言うと今回のツアーバスの一件は、安いって事だけで最低品質の物を選んだという事です。

安いからって悪い材料で作った料理が必ずしもまずいわけではありません。
でも概ね最高の材料を使って作ったものとは比べ物にはなりません。
安くてもおいしいものがありますが、この場合それは当てはまらないと思います。

バチ物つかんだら中国製だったという落ちは多々ありますが、やばいバスに乗ったらドライバー外国人って。
ハマりすぎです。 

私があるメーカーのある車に絶対手を出さないのは・・・・
部品のほとんどが中国製だという事ですか・・・・(こんな車多いですよ)
それをあえてやりそれなりの値段で売ろうとするメーカーが気に入らんだけで。

中国製がすべて悪いわけじゃないです。 中国人の相手をして見たこと、感じたことがふつふつと(笑)。
まあ、中国製品排除していれば生活成り立ちませんけど。

まあ、このバス会社の社長もいくら安く使えるからと言って、素人以下のドライバー乗せて、
「規定には違反していないが、不適切かもしれない」というコメントを聞いて。

この社長も相当イカレてるなと。 まあ安全管理以前の問題です。

こうした事象に遭遇しないよう、価値観を見直す時期に来たんではないかと思います。
そして、便利とは何らかの犠牲をもって成り立っていることを改めて知ってください。

それを消費者に告知するのが運輸行政であるわけで・・・・
手元足元しか見ないのでは、こういった悲劇が何度でも起こります。
政権自体がイカレてますんで、官僚もおバカになるんでしょうか。

地震で倒壊した・・・・手抜き工事だった・・・・ こりゃ問題だという事になりますが。
こういった事故も、他に起こっている営業車の事故も、元は同じ物です。

対症療法から根本完治に向けて舵を切ってほしいものです。

不謹慎かもしれませんが、この事故の関係者、ドライバー、経営者、この会社の社員、またご被害者の皆様、
現実を見ない官僚たちによって生け贄にされたヤギのようなものじゃないかと思います。

傍から見ているには良いかもしれませんが、当事者はたまったもんじゃないです。

命は等しく同じものです。 

2度とこういったことが起こらないよう対策をと。


最後に、お亡くなりになられた方のご冥福と、おけがをされた方の快癒をお祈り申し上げます。


Posted at 2012/05/02 23:16:27 | コメント(2) | トラックバック(0) | 悲しいこと | ニュース
2012年05月02日 イイね!

運輸行政 三題ばなし その2 「規制緩和と言う魔物」

この記事は、プロのドライバーが運転するトラックやバスにこそ、レーンキープアシストや自動ブレーキアシストが欲しいと思う。について書いています。


3題噺ということで、2題目です。

過去の話ばかりで恐縮します。

自車の車両を抱えた運送会社で長距離の配車をやるということは・・・・
実際ある意味「死んでこい」と言わんばかりの指示を出すこともあります。

本来の予定からイレギュラーで車両故障等あり、受けた仕事がこなせなくなったら・・・・
少々の無茶もいとわず、口説き落としてやらせていたような。

実際に手元足元しか見ていないような状況で・・・・・

そのあたりの二律背反が心を蝕んでいきましたね。 

自分でトラックに乗るとそのあたりわかるんですよね・・・・

貨物運送の業界も貸切バスの業界もですが・・・・
規制緩和の影響で、いろんな人が参入してます。
ということは、弱肉強食の世界になりまして・・・・

要するに新しいこと考えて荷主さんに荷主さんのコストダウンを提案したもの勝ちという傾向を作ってしまいました。

「物流コンペ」なるものが流行し、トン当たりの路線運賃の下落に歯止めがかからず・・・・
取扱量を増やせば増やすほど経費の負担が増大し、損益分岐がわからなくなる状態を経験してます。

私が営業の最前線で仕事をしていた時代、運輸省の認可運賃のタリフを基に運賃を弾くんですが・・・・
平成ヒトケタ時点で大口荷主は昭和53年の運賃表を基準に計算してました・・・・・
それから何パーセントかレスして既定の諸費用カットした状態で見積を作り積算してました。

顕著な例として、食品共配のように200km圏内の倉庫から引き取り、ハブ倉庫に持ち込み・・・
そこで即時仕分けして配送先に入れるというサービスを始めたところコストカットに成功し、
さまざまな業者の荷物を集めるようになりました。

しかし、コストダウンの裏にはハンドリングの技術の進歩もありますが、締め切り時間を設定しての運行があり、
出発が遅れると仕分け時間に間に合うようにぶっ飛ばしていくという現象も起こってます。
これはあくまでワタクシが関わったドライ商品の共配ですが、チルド商品のばあいは、市場でつないだりしますんでもっとシビアな条件でやってます。

そして、この物流の進化(私はそう思わないのですが)がスーパーの配送センターの充実を生み・・・・
時間刻みの配送~納品という現象を生み出しています。
そして、それが生活者たる我々の利便性を支えているんですが・・・・
その陰では物流に携わる人たちの血と涙が支えているとお考えください。

実際に食品の運送コストの中でメーカーからセンターまでの運賃と言うのは・・・・
あってないようなものというレベルにまで下落してます。
というのも店頭に出してお客さんにアピールする小売店が強くなったのが一つの原因です。
運送経費の中でセンターから店舗までの運賃が大きなウエイトを占めるようになり、
それを払わないと商品が売れないからなのです。
そうなると、結局コストダウンに向かうしかないのが現状です。

かといって、センターと店舗の配送を受託した業者が潤っているのかというとそうではありません。
納品金額のパーセンテージでもらう運送経費でセンターの人件費から運営費、運送費まで賄う事に。
なので、コストを抑えて行かないと利益が出ません。
もらいの金額は店の売り上げに直結します。 個建て運賃とかいうレベルではないのです。
なので、アンダーの業者に対して相当コストダウンを強いてますね。
そして、非正規雇用の温床になってます。 

結局便利になった分、物が安くなった分結局どこかにしわ寄せがきているのが事実です。

先のツアーバスの事故も、人を運ぶことがサービスで商品である以上、何がコストなのかという事を考えると、
お客の満足を得るためにアンダーの運行会社に対し格安の運賃を要求しているという事も挙げられます。

今は違う業界に居ますが、過去現実と向き合ってますんで・・・・・
そして、規制緩和で入り込んできた勢力ではなく旧勢力側で矢面に立ちましたから・・・・
現状こういった状況下ですんで、行政が安全装置を義務付けたら・・・・ 
その分、コストアップで転嫁できるでしょうか・・・・・・

確かに近々の石油危機っぽい時、値上がり分を支払いますって話はありましたが・・・・
そう簡単にコストアップに応じないのが企業なのかもしれません。

このような事故があり悲惨な状況がクローズアップされると・・・・ 特定の役所に批判が集まります。
そして、上っ面な場当たり的対応がなされてきた結果が現状なのです。

そして、現実は・・・・ 「あんたのとこ以外でも走るところはあるからね」と言われれば・・・・
値下げを飲まざるを得ないのが現実です。

今回のような事件が起こっても、誰かが値下げして切符を売ろうとすればそうなるんですよね。

規制緩和で調子こいて参入しても結局どうなのよって事なのかもしれません。

便利になった、安くなったと喜ぶ半面微妙な部分もあるってことをご承知ください。

それが規制緩和は魔物って事でしょうか・・・・

極めつけの第3章に続きますが・・・・・ 本日はこれまでに。










Posted at 2012/05/02 00:03:11 | コメント(1) | トラックバック(0) | 悲しいこと | ニュース

プロフィール

「オフィシャル活動強化期間中です。
当日はポスト配置で4輪レースの前日は予備車検に入って技術オフィシャルの勉強しています。
あと少しでJAF公認審判員が3種目A1になります。」
何シテル?   10/04 10:18
Nathan Zacharyです。よろしくお願いします。 もう約10年以上このハンネ使ってます。 スタイリッシュな罰当たりです(笑) ハンネの由来...
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