山陰山陽ツーリング2日目
朝起きて、朝風呂に入りたいのだがアルファーワン鳥取に大浴場はないので、熱いシャワーを浴びて体を目覚めさせる。
準備運動をするとしないでは疲れが違ってくるので、体が温まったところで部屋で準備運動を開始。ホントは暖機運転しながらの方がライダーらしいんだろうけど、汗かきデブライダーはそんな事したら着たばかりの服がビショビショになってしまうので、部屋で冷房をかけて裸でストレッチと言うクレバーな作戦敢行。
それでも汗だくになってしまったので、再度シャワーを浴び、水シャワーでしばらくクールダウンする。
今日は鳥取から境港→松江を回って出雲に止まる予定だ。いざ出発。
海沿いのR9を西へ西へと走る。
すると古事記に登場する「因幡の
白兔(いなばのしろうさぎ)」を祭る「白兎神社」が。
おきの島に流された白ウサギが島を抜け出すのに、ワニ(鮫?)を騙して渡ろうとしたのがバレて、背中の皮をむかれてしまう。泣いている兎を見かけた八十神(大国主命の兄たち)は「海に入って体を洗って風に吹かれるといい」と嘘を教えたので兎の肌はもっとひどくなってしまう。兎が泣いてるところに大国主命が通りかかり、真水で洗って蒲の花粉(漢方?)の上に寝ころべと教える。元気になった兎は「因幡の国の八上姫を妻にめとるのは大国主命だ」と予言する。兎は「因幡の白兎」と呼ばれる八上姫の使いの者で、大国主命は兄の神々達をさいおいて
国を持つ事ができた。という様な話だ。
目の前がその白兎海岸。像や鳥居は意外と新しそう。
道の駅「はわい」で休憩。鳥取でハワイなんてと言う事で本当は羽合温泉(はわいおんせん)かハワイ海水浴場に行ってみたかったが断念。レストランから東郷池が望める。
鳥取県東伯郡北栄町由良宿にある「道の駅 大栄」で休憩。
ここは漫画「名探偵コナン」の原作者青山剛昌先生の出身地だそうでコナンの銅像がある。
「大山(だいせん=伯耆富士)」が近づいてくると山並みが見えるようになり、海の先には境港が見えてくる。
途中、米子で牛骨ラーメンを食べたかったが、この後、境港に行くので、海の幸を選ぶ事にする。
境港市竹内団地にある「境港さかなセンター」に到着し、「市場食堂」へ行く。
結構人が並んでいたが期待していたほどの味ではなかった。(GWだからか?)
食後、大山方面を見ながら一服して、周囲を歩いていたら「ゲゲゲの鬼太郎」の顔出しパネルを発見。作者の水木しげる先生が境港出身で「ゲゲゲロード」なる商店街がある事を思い出し、寄ってみる事にする。
ゲゲゲロードに到着。裏の神社に停めさせて頂く。
猫娘やネズミ男、目玉親父なども普通に歩いているので、ここはキャラ付け商店街のレベルではなく、ちょっとしたテーマパークの様だ。NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」の影響もあるらしくとても混んでいた。
鳥取県の境港からあの橋を渡り島根県美保関に渡る。
狭いが海沿いの気持ちいい道を進み松江に到着。「国宝にしよう」のぼりが立つ「松江城」を見学。バイクは中まで入って駐車出来るのが嬉しい。ただ下が土なので倒れないか心配。
お堀沿いにある、「耳なし芳一」「むじな」「雪女」「ろくろっ首」などの怪談話で有名な「小泉八雲記念館」。(ギリシャ出身で本名はラフカディオ・ハーン)
松江から出雲を目指す。宍道湖(しんじこ)は海とつながっている汽水湖でシジミが有名だ。
松江玉造ICから山陰自動車道に入ってすぐの宍道湖SAで、宍道湖を長めながらシジミ汁を飲む。
出雲ICで降りて、出雲市出雲大社町北荒木にある「大社駅」に到着。
こちらは現在、使われている出雲大社前駅とは違い、1990年に廃線になったようだ。
1924年(大正13年)に出来たそうで、国の重要文化財になっていて中が見学できる。
大社町杵築東の「出雲大社」に到着。
最近は縁結びのパワースポットして有名だが、古事記の「国譲り」で有名な「大国主命(オオクニヌシノミコト)」が祭られている。
旧暦の10月を「神無月(かんなづき)」と言うが、これは旧暦の10月10日に日本全国の神々(八百万の神=やおよろずのかみ)が出雲大社に集まるためにそう言われるが、出雲では「神在月(かみありづき)」と言い、八百万の神の宿泊所もある。「千と千尋の神隠し」の世界だ。
天照大神(アマテラスオオミカミ)の子の天穂日命の子孫の出雲国造家が祭司を担っていて(80何代目らしい)天皇家の方々でも本殿内には入れないらしい。
壮大で大きな「しめ縄」に向かってお賽銭を投げて挟まると福があると言われるがホントはダメらしいがはたして・・・。
また、拝礼が一般的な、二礼二拍手一礼ではなく二礼四拍手一礼なのも特徴。
出雲大社からほど近い「稲佐の浜」の「弁天島」。ここは天照大神より国譲りの使命を受けた建御雷神(タケミカヅチ)が大国主神と対面した場所だそうで、出雲大社に集まる全国の神々がここから上陸するという、人気のパワースポットらしい。
稲佐の浜の少し先にある、歌舞伎の創始者「出雲阿国(いずものおくに)のお墓。出雲大社の巫女になって勧進の為に諸国を回って「歌舞伎踊り」をしていたらしい。なぜ現在の歌舞伎は女性はNGなんだろう。
島根半島最西端の日御碕灯台を目指す。今回の旅で初めてかもしれない峠っぽい道。途中の展望Pからの景色。
日御碕灯台。明治36(1903)年に設置され今も現役。海面からの高さは日本一らしい。キレイな石造りで世界の歴史的灯台100選に選ばれたらしい。
ここでそろそろ宿を決めておくかと考え、出雲市内の候補のホテルに片っ端からTELをかけるが全て満室。携帯のiモードで探したところも全て満室。電話ボックスの電話帳でかけてみるがダメで、「これはマズイぞ」と思い最後の手段で、昨日成功したナビが表示した近隣ホテルにかけるも全部満室。。。「この後、出雲そばを食ってる場合じゃないぞ!」と少し焦る。しかし他に探す方法はないし、観光案内所は逆行するので行きたくない。(なぜなら「バイクはバックしないから旅も戻らない」が信条(笑 )
それで、最近、世界遺産に登録された「石見銀山」辺りか、そのベースキャンプ地でもある大田市なら、世界遺産の観光客向けにホテルがあるだろうと考え、出雲を後にし大田を目指す事に。
大田で和田珍味の「ふぐ」や「のどくろ」の一夜干しを購入したかったが、まずは寝床を抑えないとと言う事で諦める。
大田駅に到着。大都市ではないっぽい街の雰囲気にちょっと焦る。観光案内所の女性に聞いたら、大田駅周辺はホテルが3つくらいしかないらしく全て満室との事。市内くまなくTELしてもらったがダメで、浜田市あたりならあるかもと言われたが、浜田に泊まると明日の石見銀山観光が厳しくなるので近場で何とかならないかと尋ねたら、三瓶山の北原キャンプ場に空きがあるが、5〜6人用の高床式の常設テントしか無いとの事。なんでもベンチやテーブル、かまども着いてるらしい。この際、泊まれればどこでもいいと言う事で予約をお願いした。(観光案内所のスタッフの方ありがとう)
寝床を確保して一段落。ただキャンプ場には大浴場がなく、出入りの門限もあるとの事で、その前に風呂と夜飯を済ませたい。お風呂はかねてから行きたかった温泉津(ゆのつ)温泉で、夜飯はお店で飲む訳には行かないので、地元の珍味や食材を買ってキャンプ場で宴会だ!と言う事になり世界遺産の一部でもある温泉津を目指す。
海がキレイで、風情のあるひなびた町並みがいい。ただ道が狭く車のすれ違いが大変そうだった。
公共浴場は「元湯泉薬湯」と「薬師湯」の2軒あり、それぞれ別々の源泉・泉質を持つ湯元らしい。バイクを停めた向かいにある「元湯泉薬湯」に入る事にする。
中はまさに湯治スタイル!湧出は透明だが湯船は茶褐色。日本温泉協会の審査でオール5になったのがうなずける。
浴室で地元の方と長話をしてしまって、出たら暗くなっていた。ナビでキャンプ場までの到着時間を調べると門限ギリギリ。地元の食材や珍味を変えるスーパーを経由地に入れて再検索したら大幅に時間がオーバーしてしまう。キャンプ場までの最短距離の途中にはコンビニしかない。。。「マジか、どうする、でもキャンプ場閉められたら・・・」とぶつくさ言いながらコンビニ経由でキャンプ場に直行する事にする。
ギリギリ到着して受付をする。ランタンと、冷え込むらしいので毛布を借りる。
相当な人数が寝られそうな大きな常設テントに荷物を入れてコンビニつまみとビールで寂しい晩酌をする。「おかしい、なんでだ、こんなハズじゃ・・・」と言いながら「これも旅の醍醐味だな」と得心するのくり返し。ツーリングマップルで明日のルートをチェックする。石見銀山でけっこう滞在するから、その後は浜田ICから高速で広島泊まりかな、と思いながら早めの就寝。
鳥取→白兎神社→羽合→→境港→松江→宍道湖→日御崎灯台→出雲→大田→温泉津→三瓶山
230km 7時間