F60型ミニクロスオーバーのフロントワイパーはビビり音が酷く、この車に乗る人の中ではもはや共通の難題。もう発売から二年過ぎても、メーカー側で対策される気配もなく、ディーラーに聞いても、『ほぼ100%のお客さんで発生している…』と、お手上げ状態。もはやリコールではないか?と言いたいところです。特に寒い冬はゴムが硬くなるのでより酷い…。撥水剤の選択、ワイパーのゴムに塗布するビビり音防止剤など色々試していますが、効果は限定的ではあります。
さらに、社外品のワイパーゴムの適合品も一切無し。これは、ガラスと接する面と背面側のフィンの部分が一体化した特殊な構造によるもので、この様な形状のゴムは市販されていません。
恐らくはコストダウンなんでしょうが、一方で、ゴム交換が出来ないことから、ブレードごと交換が必要になり、純正品は1万円超。しかし、こんな音鳴りが酷いワイパーに1万円もかけたくないのが本音で、最近は、ワイパーとしての水切れが悪くなると、音鳴りは目を瞑り、オークションで海外品を4千円くらいで入手していました。
ここで、もう1台のクロスポロのワイパーはビビり音無しの優秀なワイパー。これをなにか利用できないか?ずっと考えていました。アダプター部分を交換する?専用アダプターを作ってみる? 等々…。
そこで、まずは交換して捨てずにとってあったミニとクロスポロのワイパーを全て分解してみました。
ここでひらめき!
問題は、一体型のフィンをどうするか?だった訳ですが、ここに、クロスポロの別体型のフィンが使えそうな事がわかり、早速、クロスポロのワイパーゴムとフィンをミニのワイパーに仮組みしたところ、これ、いけそう!
ただ、ここから先は完全に自己責任です。ワイパーの組み立てが悪いと、動作中にゴムやアダプターが外れると、ガラスを傷付ける事になりますので。
それも踏まえて、さて、ゴムの部分は、とにかくこの謳い文句に期待を込めて、国産車用のガラコワイパーのゴムを流用してみることに。
ガラコワイパーの交換ゴムは、交換ゴムとしては高価な、1.4千円/本。期待半分、一方でこれを無駄にする覚悟も込めて、まずは65cmを1本、購入しました。
まずは特にビビり音の酷い運転席側から。本来は60cmなんですが、国産車で多く使われる、トーナメント型のブレードに固定するための成形部分の両端を切り捨てる必要があるので、5cm長い、65cmを購入。
形状は、幅や高さ等、売り場で色々と吟味の結果、アルファードやプリウス等、国産のメジャーな車で使われるこのタイプを選択しました。
ミニと、あとはフィンを摘出するためのドナーとなるクロスポロの中古ワイパーを並べて、分解開始。
まずはドナーのクロスポロのワイパーからフィンを摘出していきます。エンドキャップをマイナスドライバーでこじって外すと簡単に摘出出来ます。
クロスポロのワイパーは、輸入車にお乗りで、ワイパーゴム交換を行う方にはお馴染みの、板バネ両端が溶接されて、その片側にはゴムに食い込ませる爪つき。
次に、ミニのワイパーを分解。ただ、ここが案外分解しにくい構造で、両端のエンドキャップも外し難い上に、中央のアダプター部分も、壊さずに外すのは容易ではありませんでした。
試行錯誤の結果、板バネを挟んでゴムのフィン側と水切り側をカッターで切断、所謂、魚を三枚に下ろすと同じく、切り裂いてしまうと分解が容易でした。
三枚に下ろしたゴムを引き抜くと…
中央ののアダプター部も簡単に外すことが出来…
板バネも、両端が溶接されていないので、二枚に分離します。
あとは、ガラコ替えゴム、そしてフィンを組み込み、エンドキャップ、アダプターを組み込んで完了です。
オリジナル、F60クロスオーバー用ガラコワイパーの完成です。
唯一は、ドナーのクロスポロの運転席側が55cmに対し、ミニの運転席側が60cmと5cm長い事から、フィンの長さが少し足りないことです。この関係は、助手席側も同じで、ミニは55cmと、クロスポロより5cm長いです。
ただ、車に装着してみると、言われないと気づかないレベル。片側は完全にアームに隠れてしまうし…
反対側が、1cm程の隙間が空く程度。
純正の場合は、当然、隙間はありません。
運転席からみると、クロスポロ用のフィンの方が少し高さがあるので、若干、視界に入り、かつ、フィンの足りない部分が見えますが、気にはなりません。
動かしてみると、『さすが!ガラコ!』と実感します。まだ装着直後で、かつ、寒くない日なのではありますが、期待通り、抜群の拭き取りと、音の静かさです!
これはいける!
ということで、助手席側もガラコ化すべく、ささっと分解。あとでガラコ替えゴムを買ってこようと思います。次は55cm。
ところで、ワイパーを分解していて気付いたフィンの向き。
クロスポロは、走行時にフィンに風圧を作用させ、ブレードをガラス面に押し付ける目的に対してはリーズナブルな向きに見えますが、
ミニの純正ワイパーは、それからすると逆?と思うフィンの向きに思います。フィン自体が小さめではあるものの、走行風受けたら押し付けるとは逆になるのでは?と感じてしまう向きです。さすがにそんなことは無いとは思うものの…。
今回のガラコワイパーは、ドナーとなったクロスポロと同じ向きにフィンを装着しました。
朝は雨だったので、ちょっと走りましたが、なんともいい感じに思います。これで長持ちしてくれれば…と、願うばかり。
そして、何よりも、漸くゴムだけ交換出来るようになったコストダウン効果は大きいですね。高級ガラコ替えゴムでも、両側で三千円かからないので。
Posted at 2019/04/30 12:44:11 | |
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