近所の用足し用の原付の一台であるBENLY50スクーターが
半年ほど前からちょっと調子を崩していた。
新車から10年弱で走行距離はまだ13000キロ程度ですが
始動性が悪化し、アイドリングも弱々しかったり…
走らせてもパワー感が弱く、信号待ちでエンストしたり…
キックやセルの状態で圧縮が落ちてきているのは確実だし
実は原因も分かっていたんです。
この形式のエンジンの持病でもあるのだが…
EXバルブにカーボンが付着してバルブシートとの間に
噛んでしまい、しっかりと密着しなくなって
圧縮が抜けるのです…
さらに自分の使い方が、もともと暖機運転が少なく
50ccなのでわざわざコイツでツーリングとかしないし、
あまり遠くまで行くことがほんとに少ない
長くても数キロ程度の短距離のチョイ乗りが多いので
エンジンが暖まり切らないうちに目的地に到着が常態化
おかげで冷間時の燃調が濃い状態での走行が殆どで
カーボンが燃えきらず、飛ばずに多く付着してしまう
しかも省エネ設計でバルブスプリングのバネレートが
もともと弱いエンジンなためカーボンを潰すこともできない
調子を崩してからは洗浄効果のある添加剤(フューエルワン)を
給油時にガソリンに混ぜたり
エンジンコンディショナーをプラグホールから入れたりの対処を
繰り返してきたのだが、あまり効果が上がらず
日に日に調子が悪くなってきたのでガスケットなどの
消耗・交換パーツを揃えて開腹手術(ヘッドOH)を実施
エンジンユニットを車体から分離して
シリンダーヘッドを分離
燃焼室・バルブの状態
スプリングコンプレッサーを使って分解
抜いたEXバルブの状態 カーボンぎっしり!
ポートにもカーボンが溜まってます
綺麗にしてバルブのすり合わせもして組み立て
ついでに新車から未交換だった
ベルトやウエイトローラー・ガイドピースなど
駆動系の消耗品も交換してリフレッシュ
これだけの作業量なのに
何処からバラしたらいいのか判らない
知恵の輪のような構造の
慣れないスクーターの分解整備で
3~4時間も掛かってしまったが…
これでまた近所の足として
しばらくは働いてくれるでしょう
Posted at 2021/06/26 17:22:49 | |
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