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クルマレビュー - 5シリーズ セダン
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BMW / 5シリーズ セダン
523d xドライブ Mスポーツ_RHD_4WD(AT_2.0) (2025年) -
- レビュー日:2026年8月23日
- 乗車人数:1人
- 使用目的:その他
おすすめ度: 2
- デザイン:2
- 走行性能:4
- 乗り心地:5
- 積載性:4
- 燃費:5
- 価格:1
- 満足している点
- ・詳細は総評を参照して下さい。
- 不満な点
- ・詳細は総評を参照して下さい。
- 総評
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古今東西、無能な働き者が余計なことをして問題となる話は度々聞く。
身近な例だと、公約を反故にして選挙の時に掲げていなかった政策実現に奔走する政治家達は、国民にとって候補者を選ぶ判断基準を狂わせ、結果として選挙制度そのものを揺るがしかねないし、定期的に家にやってくるインターネット通信会社の営業は求めてもいないことに対面で時間を費やしてきて気を悪くさせる。
私はこうした連中こそ世界で最も不要な存在だと考えており、これが今回話題にするBMW G60 5シリーズに繋がる。


結論から言えばG60 523dは快適性が抜群に良い。
車外から伝わる音や振動が極めて少ないため、ディーゼルを積んでいてもオーディオを付けているとガソリン車なのか分からない程だ。
またホイールベースやトレッドの拡大による恩恵は非常に大きく、従来から優れていた高速域や山坂道での安定感に一層磨きが掛かった他、荒れた路面の上を走っていてもまるで舗装し直したように揺れが小さい。もはや歴代5シリーズと比較する対象では無く、F01とG11 7シリーズの中間程度の実力を持つようになった。
この523dに搭載されている2L直4ディーゼルターボは出力が平凡な数値で、車両重量が1900kg近くあることから動力性能は大して期待していなかったものの、マイルドHVの恩恵もあってか実態は200kg軽いG30にやや劣るか同等程度に感じられた。
これらの車両自体のレベルの向上とともに、運転支援システムの精度についても明確な進歩が見られる。特に感心したのは、今まで苦手としていた道路に描かれた白い中央線が殆ど消えてしまっている箇所についてもはっきりと車線を認識するようになり、はみ出すことなく走行していたことだ。
上述した内容が関係しているのだろう。旅先において夏の到来を感じさせる日和の中、昼から夕暮れにかけてクタクタになる程歩き通した後でも約200kmの道のりを楽々とノンストップで移動することが出来てしまった。
まとめれば恐ろしい程静かで、乗り心地が良く、高精度の運転支援システムが備わった疲れ知らずな車ということになり、これだけだと文句のつけようがない車だと思われるかもしれない。
しかし、美点を帳消しにしても足りない大きな欠点が存在する。
まず第一に機能性の低下だ。従来であればヘッドライトが付いた状態でウインカーレバーにあるスイッチを押すだけで起動したハイビームアシスタントやスイッチを押すだけで温度や風量が調整できたエアコンの設定をセンターディスプレイにある複数の階層を辿らなければならないようになってしまった。何故そんな設計にしたのか理解不能だが、このシステムは何でもかんでもディスプレイ内部のメニューから操作させようとする構造らしく、手始めに操作対象の項目がある場所をくまなく調べる必要が生じる。この画面の全容を解明するには、エニグマの解読者を雇ったとしても丸1週間は要するだろう。
現にナビ案内時にヘッドアップディスプレイ内の表示が巨大で視界を遮られるため、私は小さくさせるか表示させないよう試みたが、最後まで設定方法に辿り着くことはできなかった。
加えてタッチパネルとなったハザードスイッチも問題を抱えている。
応答に掛かる時間はボイジャー1号とやり取りしているのかと思う程で、触れたとしても約6割の確率で反応が無い。
「情報を周囲に伝える」という面だけで捉えるなら、このハザードスイッチよりも伝書鳩の方が遥かに有用だ。

次に内外装の質感の低下が挙げられる。
外観は全体的に厚ぼったく、歴代の優美な雰囲気が影を潜めているし、フロントグリルに備わった夜間に光る電飾はいかにも大陸の自称社会主義国家に住む人々が好みそうなもので悪趣味に感じる。内装についても同様で、一帯に広がっていた美しい杢目は失われ、代わりに都市部の狭小住宅程の面積に中学校の技術の授業で使う木材のような質感のパネルが配置されているに過ぎない。
またスカッフプレートや後席ドアのスマートエントリーが省略されており、歴代の中でもコストカットを露骨に感じさせるものとなっている。
最後にボディーサイズの大型化だ。
G60 5シリーズの全長ははF01 7シリーズとほぼ同等で、5,060mmとなった。
意外にも普通に道路を走る分にはその大きさを感じさせないが、駐車時には大型化の弊害を痛感させられる。
結果、歴代7シリーズユーザーにはあまりにもお粗末な仕上がりで代替要員にはなりえないし、歴代5シリーズユーザーに対しても大き過ぎてしまい、一体誰をターゲットにしているのか分かりにくい存在になってしまった。
5シリーズは長らく気品ある内外装や機能性、走行性を高次元でバランスさせたBMWの中でも屈指の車種であった。私の家族はF11、G30と乗り継いでおり、私自身もG30を所有していることもあって、この車種には特別な感情を抱いている。だがこの型は公約を守ろうとしない政治家やインターネット通信会社の営業と同類の不要な人間により台無しにされてしまった。非常に残念でならない。
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