半世紀にわたるヒット作 トヨタ・ハイエースの歴史

2019年2月15日

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トヨタのロングセラーモデルのなかでランドクルーザーに次ぐ長い歴史を持つモデルがハイエースです。ハイエースは1967年に初代モデルが発売されていますので、昨年で50年、じつに半世紀にわたって作られているクルマです。これだけ長い歴史を持つハイエースですが、テレビCMや雑誌広告を見た記憶はあるでしょうか? 実はほとんど広告活動を行うことなく、これだけの長い期間にわたって支持し続けられているのがハイエースなのです。

トラックからスタートしワンボックスに

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最初にハイエースの名を冠したモデルが登場したのは1967年2月のことです。最初のハイエースはトラックでした。FRレイアウトのキャブオーバー(エンジンの上にシートがある方式)を採用していました。その後、同年の10月にワンボックスタイプのワゴン(乗用)が追加されます。翌1968年にバンを追加、1969年にはロングホイールベースの15人乗りや4列シートの12人乗りのコーチを追加、トラック・ワゴン・バン・コーチ(マイクロバス)のラインアップを完成します。この初代モデルは1977年まで製造されます。

2代目はワゴン・バン・コーチ系が1982年まで、トラック系が1985年まで製造されます。トラック系はこの2代目までは共通性がありますが、その後の共通性はなくなりながらも同じ車名で販売される事となります。ですのでトラックついての解説はここまでにとどめます。

3代目は1982年から1989年まで製造されます。この時期から徐々に上級仕様のモデルになっていく傾向があります。ルーフにはサンルーフが採用されるなど、ライバル車も含めて「ワンボックスは屋根が決め手」と言われる時代に入っていきます。

お手本はサルーンバス

4代目が登場するのは1989年で2004年までの長きにわたって製造が行われます。1990年代はRVブームと呼ばれる時代で、クロカン4WDなどが人気でした。同時にワンボックス系も一定の人気がありました。前述のようにルーフには凝ったサンルーフが採用され、セカンドシートとサードシートが対面する対面対座シートや、セカンドシートが90度横向きになるシートなども用意され、さながらサルーンバスのような雰囲気を醸し出していました。

質実剛健なバンが堅実にハイエースを支える

多人数乗車モデルは次第にキャブオーバーモデルからの脱却を迫られます。ハイエースのワゴンもその役割を徐々にグランビアに譲ります。やがてその流れは現在のアルファード、ヴェルファイアへと受け継がれます。

一方でバンは異なります。2004年にハイエースは5代目モデルに移行しますが、このときはバンが主役となります。というよりも実はハイエースはずっとバンが主役だったのです。ワゴンが人気だった時代もありますが、そうした時代であってもそのベースとなるバンは常に高い基本性能を誇り多くのユーザーに支持されてきました。

小型トラックの需要は減りましたが、その代わりとして選ばれたのがワンボックスのバンだったのです。多くのプロがその確かな性能を支持したことで、ハイエースは高い人気とロングセラーを維持し続けているのです。


(諸星陽一)

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