【いよいよ冬本番】車にとって冬の寒さが与える影響とは?

2019年12月27日

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クルマがトラブルを起こしやすい季節といえば、多く人が夏を予想するでしょう。クルマのトラブル = オーバーヒートというのは誰もが想像しやすい状況です。しかし実は冬もクルマにとっては厳しい季節です。冬の環境がクルマに与える影響を考えていきます。

寒さに弱いのはゴムと樹脂

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冬場に弱くなるのはなんといってもゴムと樹脂です。ゴムは夏場にも弱くなりますが、冬場の弱くなり方はちょっと困ったものです。何が困るかというと硬くなる事でゴムとしての役割を成さなくなってくるからです。新車はまず問題がありませんが、古くなればなるほどその役目を果たせなくなってきます。困るのが雨漏りの問題です。雨漏りは窓やトランク、そしてオープンカーならルーフとボディの接触面などで発生します。

樹脂もゴムと同様に硬くなります。ただ樹脂が硬くなっても普通の使い勝手の際には大きな問題は起きませんが、メンテナンスの時は大敵となります。例えばエンジンルーム内のヒューズボックスのようなものを外した瞬間にツメが折れたりと……そうしたトラブルは冬場の寒いときに発生しやすいのです。こうした時はちょっと暖かい日に作業したり、ヒーターやドライヤーで温めるといった細かい作業をすることでトラブルを防ぐことができます。

その昔はエンジンも壊れた?

昔は冬と夏で異なる番手のエンジンオイルを使っていました。夏場は粘度の高いもの、冬場は粘度の低いものです。つまり、冬場は柔らかいオイルを使ったというわけです。オイルの選び方でエンジンが壊れることは無かったでしょうが、怖いのは冷却水です。ご存じのように冷却水はLLC(ロングライフクーラント)という不凍液を使っています。ここに普通の水を入れてしまい、水が凍るとその膨張でエンジンのブロックが割れるということが起きました。さすがに冷却水を凍らせる人は少ないでしょうが、ウォッシャー液に水を使っていて、それを凍らせる人はけっこう多いようです。

凍り付いた外装で起きること

冬場、雪が降り積もっただけで軽く払えば除去できるようなら大きな問題はありません。しかし、これが凍り付いているとさまざまな問題が付随してきます。まずはウインドウです。フロントウインドウやリヤウインドウが凍り付き、そのままワイパーを作動させるとワイバーブレードが硬い凹凸をこすることになるので、痛みが増えます。サイドウインドウの場合は、ガラスを上下させるとゴム部分が同様にこすられるのでやはり痛みを生じます。できればキッチリ解かしてから使うのが理想。そのためには解氷剤も有効です。しかしワイパーブレードはさほど高いものではないので、解氷剤とのコストを考えたほうがいいかもしれません。

またボディから雪をおろす際にはどうしてもボディをこする事になりますので、キズが付きやすくなります。道具を使って雪下ろしをすると、ボディにキズが付くからと、やらずにそのまま走るクルマもいますが、それはマナー違反といえます。雪を巻きちらしながら走るのはひかえてもらいたい行為です。

タイヤチェーンを使うとチェーンとホイールがこすれてホイールにキズが付く事が多くあります。アルミホイールには一般的な金属チェーンはマッチングしません。鉄ホイールは、ホイールキャップを外すのが基本です。鉄ホイールで金属チェーンを使うと、接触部分の塗装が剥がれる事がありますので、そこにはタッチアップ塗料などで補修するといいでしょう。さほど目立つ部分ではないので、キッチリ色が合わなくてもあまり気にならないと思います。神経質な人は色合わせをしっかり行った方がいいでしょう。


(諸星陽一)

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