同じ石油メーカー(ENEOS、シェル等)でガソリンを入れたほうが良いのか?別のところで入れても問題ないのか?

2019年12月9日

ガソリンスタンド

普段何気なくガソリンを入れている人も多いのではないでしょうか。ガソリンはいくつものブランドがありますが、違うブランドのガソリンを入れても問題はないのでしょうか?オレンジジュースの名前で売られているものも、微妙に味が違ったりします。ガソリンも違うのでしょうか?またそれらを混ぜても問題がないのでしょうか?ガソリンの違い、そして軽油とは何か?について掘り起こします。

レギュラーガソリンは規格化されている

給油

ガソリンはレギュラーとプレミアム(ハイオクタン)の2種類があります。このうちレギュラーガソリンについては、JIS規格でオクタン価89以上となっています。実はレギュラーガソリンについては石油元売のなかで、規格化されていて同じ組成のものが売られています。なので、基本的には違いはありません。

なぜそんなことをするのかといえば、お互いに融通し合うことでコスト低減や過剰在庫、供給不足を補うようにしているからなのです。レギュラーガソリンについては、災害などによってどこかの製油所が使えなくなった場合も安定して供給できることも大切なので、こうした措置が取られています。ですから、A社のスタンドでB社のレギュラーガソリンが販売されていることは数多くあります。

プレミアムガソリンは各社で違う

プレミアムガソリン(ハイオクタンガソリン)のオクタン価はJIS規格で96以上となっています。レギュラーガソリンが規格化されているのに対し、プレミアムガソリンは各社でそれぞれ特徴のあるものを作っています。オクタン価の高さを自慢するものもあれば、清浄剤の添加を売りにするものもあります。プレミアム指定のクルマにはどのプレミアムを入れても大きな差は出ません。ただし、チューニングエンジンのようなギリギリの性能をねらっているものは、オクタン価によって性能が変わることあり、相性のようなものが発生することもあります。

プレミアム指定にレギュラーを入れるとどうなる

プレミアムガソリンは圧縮比が高く、点火時期を進めてあるエンジンに使います。これはノッキングという現象を抑えるためのものです。そのようなエンジンにレギュラーガソリンを入れるとノッキングを起こしてしまうのですが、それを防止する方法があります。それは点火時期を遅らせるというものです。今のエンジンは電子制御ですから、点火時期を遅らせるのは難しくないのです。

ですから、レギュラーガソリンを入れても問題なくエンジンは回ります。ただし点火時期を遅らせているので、パワーが出ない場合や、燃費が悪くなる可能性があります。ノッキングは起きないはずなのでエンジンが故障することはありませんが、万が一エンジンから「カリカリ」といった音が発生する場合は、使用を停止した方がいいでしょう。

軽油というのはディーゼルエンジン用の燃料で、軽自動車用の燃料ではありません。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンは燃焼方式が違いますので、互換性ありません。間違って給油した場合は、タンクや燃料系統の清掃が必要になりますのでご注意を。


(諸星陽一)

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