オールシーズンタイヤを装着するメリット・デメリットとは?

2020年2月3日

【本当に1年中大丈夫?】オールシーズンタイヤを装着するメリット・デメリットとは?

オールシーズンタイヤは冬季期間だけで使うスタッドレスタイヤとは違って、一年中履き続けられることが注目されています。こうしたオールシーズンタイヤを履くメリットはどんなものでしょうか? またデメリットはあるのでしょうか?また、日本で入手できるオールシーズンタイヤ5種も紹介していきます。

最大のメリットは交換しないで済むこと

お金と時間がタップリあって、冬前にスタッドレスタイヤに交換、春にサマータイヤに交換。作業はもちろんショップ任せ、自分で店に行くこともなく、出張作業してもらうか、クルマを運んでくれる……なんてリッチマンにはオールシーズンタイヤのメリットは少ないでしょう。しかし、ごく一般の消費者にとってオールシーズンタイヤは大きなメリットがあります。ただし、北海道や東北など、冬季の路面がシビアな地域ではこのメリットを享受できません。オールシーズンタイヤが使えるのは、雪が降る可能性がある地域で、必ず雪が降るような地域、降った雪が積もる地域ではスタッドレスタイヤを使うべきです。

オールシーズンタイヤはその名のとおり、1年を通して使えるタイヤです。言うならばサマータイヤとスタッドレスタイヤの両方の性能を備えたタイヤです。サマータイヤで雪道や氷盤路を走るのは難しいですが、スタッドレスタイヤで乾燥路面を走ることはできます。ですので、サマータイヤよりの性能がプラスされたスタッドレスタイヤというように思ってもいいかもしれません。冬前と春の入れ替えが必要ありませんので、手間が減ります。ホイールも1セットでいいのでタイヤに掛かるコストもへります。外したタイヤを保管しておく場所も必要ありません。

オールシーズンタイヤのデメリットはオーラウンダーであること?

オールシーズンタイヤ

レースの際にドライ路面だとスリック、雨が降ると溝付きのレインとタイヤというようにタイヤを選択することがあります。このようにタイヤは相性のいい路面が存在します。雪や氷盤路ではオールシーズンタイヤよりスタッドレスタイヤのほうが高性能ですし、完全なドライ路面ではオールシーズンタイヤよりサマータイヤのほうが高性能です。

このようにオールシーズンタイヤは絶対性能ではスタッドレスタイヤやサマータイヤには叶いません。また、燃費に特化したタイヤに比べれば燃費面では不利ですし、静粛性に特化したタイヤに比べれば静粛性も低くなります。このようにさまざまな性能が高いレベルに達しないのがオールシーズンタイヤのデメリットです。

しかし、どんな路面にも対応するという総合性能では非常に高い性能を誇るのがオールシーズンタイヤの特徴です。オールシーズンタイヤは使うときはこのことを十分に承知していることが大切です。つまり「無理しない」ということです。さまざまな性能を備えているタイヤですが、その限界は専用タイヤに比べれば低くなります。そこを十分に承知して運転することを心がけましょう。

日本で入手しやすいオールシーズンタイヤ5種を紹介

日本でオールシーズンタイヤの存在を広めたのがグッドイヤーの「ベクター4シーズンズハイブリッド」です。当初は「ベクター4シーズンズ」の名前で売られていましたが、現在は前出のネーミングとなっています。イタリアのピレリからは「スコーピオン ヴェルデ オールシーズン」が発売されています。

欧米ブランド(グッドイヤーはアメリカブランドですが、ベクターは日本製)以外では、日本ブランドとしてファルケンの「ユーロウィンター」ブリヂストンの「ネクストリー・タイプS」が市場で扱われています。オールシーズンタイヤは海外ではポピュラーな国もあるので、個人輸入で入手したり、レアタイヤを扱うショップから購入できることもあり、そうした場合はさまざまなタイプを選ぶことができます。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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