自動車教習車にマツダが多い理由とは?

2020年3月6日

教習車

クルマの免許を取得するときに多くの人がお世話になるのが自動車教習所です。自動車教習所では「教習車」と言われる特殊なクルマが使われています。その教習車のなかでひときわ目立つ存在となっているのがマツダ車です。なぜ、マツダ車は教習車として人気があるのでしょうか?

マツダ車は自動車教習所にとってメリットがある

自動車教習所にとって教習車は収入の元になる大きな資源です。

教習車の性能がよければ教習生が増え、収入をアップすることができます。ですので、マツダの教習車は自動車教習所にとってメリットがあるということになります。

教習車の規程はありませんが、技能試験や技能検定に使うクルマには規程があるので、基本的にそれらと同じクルマが教習車として選ばれています。

同じ車種で練習したほうが合格率がアップするからです。



教習車には排気量の規程などはありませんが、サイズの規程があります。

たとえば幅は1690mm以上となっています。

以上ですから1800mmのクルマでも言い訳ですが、少しでも運転しやすいクルマを選んだほうが教習所としてはうれしいわけです。

またホイールベースは2500mm以上、全長は4400mm以上となっている。

日本で使われているメジャーな教習車

現在、新車の教習車はトヨタ、ホンダ、マツダ、スバルから販売されているものがメジャーです。

このうち、スバルはインプレッサG4なので全幅が1775mmと広くなります。

残りの3車種はすべて全幅が1695mmですが、最小回転半径に大きな違いがあります。

マツダのマツダ2セダン教習車は4.7mです。トヨタはアクシオベースで最小回転半径は4.9mです。ホンダはグレースベースで、グレースの最小回転半径はFFで5.1mとなっています。

クルマが小さく、最小回転半径が短いほうが教習所内では運転しやすいわけですから、当然のようにマツダが人気となるわけです。

最初に触れるクルマだから

自動車教習所

一方、マツダは生まれて初めて触れるクルマとしてマツダ車が使われることで、購入動機になることも考えています。

こうしたこともあり、積極的に教習車を製造しているのです。

ちなみに、マツダ2セダンは教習車以外は日本に導入されていないのです。マツダ2セダンの生産国はタイなのです。



また、プレミアム感のある教習車で生徒を集めようとする教習所もあります。

一部の教習所では輸入車を用いることで、プレミアム感を上昇させ、生徒を集めることをしています。



以前聞いた話では、輸入車は左ウインカーになるため、教習車として使いづらい。

そこで、ステアリングコラムを180度反転させて右ウインカーとして作動するモデルを製造し、教習車として納入したこともあるそうです。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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