ガソリン添加剤は本当に効果あるのか? 入れすぎたときの対処法は?

2020年12月16日

ガソリン添加剤

エンジンオイルやミッションオイル、冷却水などには添加剤が存在します。燃料のガソリンに添加する製品はどのような効果やメリットがあるのでしょうか? 正しい使い方や、過度に混入してしまった際の対処法などはあるのでしょうか? 

エンジン添加剤で本当にパワーアップするのか?

エンジンはガソリンを燃やして(酸素と反応させて)エネルギーを引き出しています。エンジンをパワーアップする要素はさまざまですが、ハイオクガソリンを入れるとパワーが上がるという話があります。
これはハイオクガソリンのほうが(オクタン価が高いため)ノッキングしにくく、点火プラグのタイミングに余裕ができてパワーが出せるためです。ハイオクガソリンはカロリーが高い燃料だと思われがちですが、実際はレギュラーガソリンとほとんど差がありません。また、燃料のカロリーを高めても、燃やすために必要な空気(つまり酸素)が足りなければパワーは得られません。

パワーアップ系添加剤でできることは、オクタン価を向上させて点火タイミングが調整されるのを期待する程度のことで、現代のエンジンはかなりギリギリまでチューニングされているので大きな期待はできないのが現実でしょう。

しかし、燃料系統に添加して大きなパワーアップができる製品も、チューニング系の商品にはあります。それは酸素を足すという方法です。
かなり専門的な添加方法で、亜酸化窒素を吸入空気や燃焼室に噴射する、ナイトロシステムやニトロなどと呼ばれる方式です(※誤解されることも多いのですが、爆発の危険のあるニトログリセリンとはまったく異なります)。

亜酸化窒素はエンジン内の高温で分解し、酸素と窒素になります。この結果、燃焼室内の酸素量が大幅に増えてパワーが上がるわけです。よりパワーを出すためにはエンジンの制御系などをチューニングする必要があり、市販の液体添加剤を燃料に混ぜるだけの単純なものとは異なるわけです。

デメリットはある?入れすぎてしまったときの対処は?

ガソリン添加剤

カー用品店で販売しているガソリン添加剤であれば、大きなデメリットはないと考えて構わないでしょう。ただ、それはノーマルのエンジンの場合で、チューニングエンジンなどはちょっとしたことが悪影響を与えることもあります(もちろん、どういうチューニングなのかによりますが…)。

どのような添加剤でも同じですが、入れすぎていいことはありません。添加剤を振ってから注入するのか、そのまま注入するのか等も含め、使用するときは注意書きをしっかりと読んで使用しましょう。

添加剤を入れすぎる、入れまちがえるということはまずないと思いますが、そのような場合はまずは製造元に相談することをおすすめします。もし抜いたほうがいいということになったら、自分で作業はせずに整備工場に依頼しましょう。ガソリンを抜く作業は非常に危険なので、きちんと設備が整った場所で行う必要があります。

現代のクルマには水抜き剤は必要ないかも…

ガソリンスタンドがフルサービスだった時代は、しばしば店員さんから「水抜き剤をしばらく入れてないようですが、入れておきますか?」などというセールスを受けたものですが、最近はセルフスタンドが増えたこともあり、こうした体験は少なくなりました。

水抜き剤というのは、ガソリンタンク内に混入した水分や、結露によって発生した水分をガソリンに溶け込ませて、エンジン内に送り込み蒸発させ排出してしまうものです。現在のクルマの多くは燃料タンクが樹脂製になっていますし、ガソリンスタンドの貯蔵タンクの性能も向上していることから、あまり必要ないと言われています。

エンジン清浄系の添加剤としてはインジェクターやシリンダー、ピストンなどを清浄化するものが存在します。ガソリンそのものにも清浄剤が添加されているものが存在するので、清浄剤は有効と考えていいでしょう。

私もインジェクターの効果が高いとされる清浄剤を使って好印象を得たことがあります。低回転からアクセルを踏み込んだときの反応が向上し、インジェクターの音が小さくなったのです。テストしたクルマが約20万kmをレギュラーガソリンで走行していただけに、その効果が大きかったのだと思います。ただし、ハイオクガソリンはもともと清浄剤が添加されていることが多く、こうした清浄系添加剤の効果は出にくい可能性があります。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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