オイル交換で勧められるオイルエレメントの交換は必要?

2021年1月18日

オイルエレメント 交換

オイル交換をするときに、同時に交換を薦められるのがオイルエレメント(オイルフィルター)です。オイルエレメントはどれくらいの頻度で交換すればいいのでしょうか? また交換しないとどのようなことが起きるのでしょうか?

オイルエレメントは2回に1回交換が目安

オイルエレメントの交換頻度は通常はオイル交換2回に1回が推奨されています。ただし、新車時の初回のオイル交換時はエレメントも交換したほうがいいので、つねに奇数回ごとにエレメント交換ということになります。初回にエレメント交換が推奨されるのは、エンジン内部が馴染む際に金属が削られ金属粉の発生が多いからだと言われます。

オイルエレメントの交換には部品(エレメント)代+工賃が必要です。実際にはオイル交換と同時に行うので、オイル代+工賃がプラスされた出費となります。もっとも料金が高いのがディーラーで、フィルター交換が工賃込みで3000円程度となる場合もあります。ただし、ディーラーの場合はキャンペーンなどで安くなっていることもあります。

ガソリンスタンドやカー用品店はエレメント代+工賃500円~という価格設定が多く見られます。ガソリンスタンドの場合は立地条件で工賃も変わってくるのが一般的で、都会のど真ん中だとかなり高額な工賃となっていることもあります。カー用品店でもガソリンスタンドでも、オイル交換会員というような展開をしていることがあり、会員になると工賃は掛からずに交換可能です。

オートバックスのHPを見ると、入会費1100円(税込み)でメンテナンスカードという会員になれます。オートバックスのオイル交換工賃、オイルエレメント交換の工賃はともに500円~(税抜き)となっていますから、普通のクルマならば工賃を払っても会員になっても同じです。有効期限は1年間で、翌年からの更新料は550円ですので、年に1回はオイル交換をするならば、ほぼ同じ金額でよく、その他のサービスも利用すれば十分に元が取れるということになります。

オイルエレメントにはどんな役割があるのか?

オイルエレメント(オイルフィルター)は厚手のコーヒーフィルターのような濾紙(ろし)を折り曲げてケースに入れた構造で、オイル内の不純物を濾(こ)す役割をもっています。エンジンオイルはエンジンの中を巡りながら、エンジン内部を潤滑、冷却、清浄しています。この循環の途中にオイルエレメントが配置され、オイルに含まれるスラッジ(燃えかすなどの汚れ)や金属粉などを濾し取る役目を果たしています。

通常、オイルエレメントはエンジンブロックに直接取り付けられています。また、一部の車種は整備性を向上するためにエンジンブロックから離れた場所に配置しています。「トヨタ86」&「スバルBRZ」がこの例にあたり、オイルエレメントはエンジンルームの最上部に配置されています。また、ドライサンプという潤滑レイアウトを採用するクルマも、エンジンブロックではない場所に配置されることが多くなっています。

オイルエレメントが目詰まりするとバイパスバルブが開く

オイルエレメント 交換

オイルエレメントの濾紙は次第に目が詰まってきて性能が劣化していきます。最終的には目詰まりしてフィルターの役目を果たさなくなります。オイルの通路に単純にエレメントを配置しただけだと、エレメントが詰まるとオイルが巡らなくなってしまいます。そこで、オイルエレメントには、バイパスバルブが採用されていてフィルターの目が詰まった際には、エレメント内を素通りしてオイルが巡るようになっています。たとえ汚れていても、オイルが巡っていれば故障を避けることができるからです。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

ケミカル用品に戻る

マイページでカーライフを便利に楽しく!!

ログインするとお気に入りの保存や燃費記録など様々な管理が出来るようになります

まずは会員登録をしてはじめよう

カーライフ 記事カテゴリ

注目タグ

最近見た車

最近見たクルマはありません。

ニュース