新車のオイル交換の時期やタイミングって? ターボありやハイブリッド車で違う

2021年5月14日

オイル交換

クルマのメンテナンスと聞いたときに最初に頭に浮かぶのが「オイル交換」でしょう。しかし、その「オイル交換」はどのくらいのタイミングでおこなえばいいのでしょう。ネットの情報だと5000kmで標準、1万kmは遅い……などなどさまざまな情報が流れています。その答えはどこにあるのでしょう、また、パワーユニットのタイプによって交換時期は違うのでしょうか?

オイル交換のタイミングは取扱説明書に記載されている

オイル交換のタイミングについては、何も悩む必要はありません。オイル交換は走行距離もしくは期間での交換タイミングが指定されています。たとえば1万km、1年という記載があった場合はどちらか先に来たタイミングで交換することになります。つまり1年以内に万kmの走行が行われればそこで交換ですし、走行距離は満たなくても1年経てば交換ということになります。

オイル交換

またシビアコンディションの場合はおおよそ半分の距離と期間で交換することになります。シビアコンディションというのは、極端に走行距離が短く間隔が開いている、使用環境がほこりっぽいなどの状況です。たとえば週に一度1kmしか乗らないとか、未舗装路でしか使用しないといった状況です。

日本と海外では交換タイミングも異なる

エンジンで燃料が燃えると燃料のなかの水素と酸素が結合するために水が発生します。その水はオイル排ガスとともに排出されるものがほとんどですが、一部はエンジンオイルに取り込まれます。

欧州車などは日本と現地ではずいぶんと使われ方が違っています。欧州では1回の走行距離が長く速度が高めとなっていますが、日本では1回の走行距離が短く速度も低めです。走行距離が長く、速度が速いとオイルに取り込まれた水分が蒸発しますが、走行距離が短く速度も低いと蒸発しきれずにオイルのなかにたまってしまいます。欧州ではこうしたことを考慮して、オイル劣化に時間がかかるとされています。ですので、「欧州では●●km交換だから大丈夫」という理論はちょっと通じません。

エンジンオイルの負荷が高いほど、オイルは劣化する

先に書いたようにオイル交換のタイミングは取扱説明書に書かれています。この記載はかなり余裕を持ったタイミングとなっています。自動車メーカーやインポーターにしてもオイル交換のタイミングを長く設定して、そのために不具合が起きることは避けたいので余裕を持たせているのです。

そして、エンジンオイルの劣化はエンジンの負荷が高いほど劣化しやすくなります。つまり出力の高いエンジンは劣化しやすいのです。このため、ターボ車は劣化しやすいのです。また、ディーゼル車は圧縮比が高いので劣化しやすい特性があります。

ハイブリッド用エンジンは始動と停止を繰り返すため、エンジンオイルの温度が上がり切らない傾向あり、ある意味シビアコンディションといえます。いずれにしろ、神経質になる必要はなく、取扱説明書に従えば問題ないでしょう。

諸星陽一 
  • 諸星陽一 
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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