錯誤

　産経新聞の記事『アノニマス攻撃、霞が関と霞ケ浦を勘違い？』に注目。



　実在する会社なので、もし関係者さんがご覧になっていたら恐縮なのだが埼玉県入間市に「入間ミート」という商号の企業がある。その名の通り食肉卸の会社で、私の家の近所でも冷蔵車をよく見掛ける。

　ふと視界にこの会社のトラックが入ると、いつも「んっ?」と思ってしまう。つい「人間ミート」と不謹慎な読み方をしてしまうのだ。
　もし本当に冷蔵車に人肉を積んで街中を流していたら、それこそ三流ホラーの世界である。


　まぁ、「入間」と「人間」を間違えるのは、地元ではお約束のネタのようなものなので、下らないジョークを寛大にご容赦願いたい。　
　



　さて「アノニマス」の件だが、アルファベット表記で「KASUMI-GA-SEKI」と「KASUMI-GA-URA」を間違えたのだとしたら、かなり迂闊だと思うのは私だけだろうか。
　漢字表記「霞ヶ(が)関」「霞ヶ浦」で比べてみても、むしろ日本人なら前後の文脈で勘違いしてしまうことがあるかもしれないが、漢字を理解しない外国人が「デザイン」として見た場合に間違えようが無い気がする。
　一字だけの違いとは言え、その一字に微細な差しかなく、デザイン的に似ている「入間」「人間」を勘違いするならまだ理解できるが。




　またも地元ローカルネタで申し訳ないが、「霞が関」にまつわる勘違いネタもある。
　私が通勤で利用している東武東上線に、東京メトロ「霞ケ関」駅(東京都千代田区霞が関2丁目)と非常によく似た「霞ヶ関」駅(埼玉県川越市霞ケ関東1丁目)がある。駅名表記の差は、中の字が「ケ」か「ヶ」かというだけ。しかも東上線「霞ヶ関」駅の所在地名は、東京メトロの駅名と同じというややこしさ。

　官庁街へ陳情に向かうべく上京した地方議員さんが、何をどう間違えたか東武東上線の「霞ヶ関」駅に来てしまい、余りに長閑な風景を前に途方に暮れた・・・という都市伝説があるらしい。



　アノニマスが勘違いするなら、東京メトロや東武鉄道の駅構内案内サイトが狙われそうなものだが、そちらの方はサイバー攻撃の被害を受けたという話は聞かない。
　営団地下鉄時代であればドメイン名が「.go.jp」だったので攻撃対象になったかもしれないが、民営化され東京メトロになった現在は「.go」が取れたため、攻撃対象に含まれなかったのだろう。
　


　所詮はヒーロー気取りのヲタク集団がやらかした誤爆。私が「人間ミート」と読み違えたような、取るに足らない勘違い。
　攻撃する相手を深く調べることもせず、場当たり的五月雨式にハッキングを仕掛けた結果としか思えない。


　彼らの下らない遊びに、まともに付き合っているほど暇ではなかろう。
　攻撃対象とされた政府機関は、粛々とハッカーの侵入を撥ね退け、犯罪行為があれば国際手配して訴追すればよろしい。