返討

　コピーを見た瞬間、悪い予感がした。

　不用意に『知っていますか？東大が一番勝利から遠ざかっているのは、立教大学なんです。』なんて言い切るものだから、天邪鬼なファンとしては「一番近くで負けたのは、立教大学なんです」になるんぢゃね？と思ったら、昨日の各スポーツ紙が大々的に扱った通り、土曜日の試合で東大のエース・宮台(3年・湘南高、ちなみに立教大の溝口監督は高校の先輩)の完封勝ち。
　案の定、見事な返り討ちに遭ってしまった。


　思い返せば最後に東京大に勝ち点を与えた(＝2敗を喫した)のは、他でもない立教大(2002年秋季)。
　たまたま明･慶･早･法の4大学が、勝ち点を与えはしないものの、ちょくちょく1敗していたに過ぎない。
　『挑戦状ポスター』で煽りたい気持ちはよく分かるが、もう少し謙虚な気持ちでコピーを考えていれば、赤っ恥をかかずに済んだかもしれない。

　まぁ、そんな迂闊さも学生時代だからこそ笑って済ませられる経験。私もファンとして大いに楽しませてもらった。



　東京六大学野球・春季リーグ第5週は、今世紀2つ目の勝ち点奪取を狙う東京大と、まだまだ優勝の可能性を残す立教大の激突。もう一つのカードは、ここまで取り溢し無く勝ち点2を挙げた明治大と、慶應大に敗れたものの立教大・早稲田大を下し、次はメイジを倒して首位に立たんと意気上がる法政大との「血の決戦」。
　両カードとも土日では決着せず、今日の第3戦を迎えた。


　昨日の第2戦で、エース柳(4年・横浜高)をリリーフに投入してなお勝ち切れなかった明治大は、今日もエースに絶対の信頼を捧げて3連投。
　流石に疲れが出たか、2失点し一時は法政大にリードを許すも代打を送られた7回に逆転し、残りを星(4年・宇都宮工高)が抑えて逃げ切った。

　明治大は永遠のライヴァル・法政大を返り討って唯一勝ち点3となり、単独首位に浮上した。

　
　ポスターのコピーで恥をかいてしまった立教大は、初戦で完璧に抑え込まれた鬱憤を晴らすかのように打線が大爆発。土曜日は先発全員が出塁し12安打15得点(失点ゼロの完封)、今日もホームラン2本を放ち8得点(2失点)で快勝、同じく東京大を返り討ち(返り返り討ち?ww)にし優勝戦線に踏みとどまった。

　なお第3戦先発が期待された宮台は、ベンチ入りしたものの登板を回避。勝ち点を確実にものにするには、明治大のエース・柳のように連投起用に応えられるスタミナが必要だが、今日に限って休養が優先されたか、何らかの不調で大事を取ったようだ。

　東京大の勝ち点ゲットに期待を寄せたOBOGおよびファンには残念な結果となったが、リーグ戦終盤に掛けてまだまだチャンスは作れるだろう。
　優勝の行方と、宮台の活躍に、学生注目！