《プロローグ》
前回のブログでは
風光明媚な天橋立を取り上げましたが、
その天橋立への入口にあたるところには、現在京都府が主体となって運営している「北近畿タンゴ鉄道」という名の、比較的規模の大きい第三セクター鉄道が通っております。
元々北近畿タンゴ鉄道は、旧鉄建公団が建設していた宮福線(福知山~宮津間)が、国鉄の財政悪化のため建設が中断。これを完成させるべく第三セクター鉄道(当時は宮福鉄道)が設置されて建設が再開され、1988年(昭和63年)に将来は電化可能な設備をともなって、非電化で完成・開業しました。
その後旧国鉄線のJR宮津線も引き取った時点で、「北近畿タンゴ鉄道」の社名になり現在まで引き続いています。その後、1996年(平成8年)3月16日のJR山陰線の京都側の園部~福知山間の直流電化完成に合わせて、宮福線全線と宮津~天橋立間も同時に電化されてこんにちに至っています。
(北近畿タンゴ鉄道の天橋立駅舎 : 2011.9.23 筆者撮影)
今回は天橋立へ行ったついでに、目と鼻の先にあるその北近畿タンゴ鉄道線の天橋立駅へと寄り道をし、入場券を買って停車中のJR西日本の特急電車を撮影しました。なお三脚は持参しておらずすべてスナップ写真で、そのため一部の写真はわずかに手ブレがあります。
なおここの掲載写真は、2011年の9月にDP1xで撮影したものと、新たに今回2012年の11月にDP1 Merrill にて撮影したものをあわせて掲載しました。
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まずは旧式な183系特急用電車からです。
どうやらこの春(2013年)のダイヤ改正をもって、この老朽化著しい183系電車は引退するようです。JR西日本の所有する183系は元は交直流用の485系でして、不要になった交流用機器を除去して直流用に改造されました。そのため経年はかなり古いです。
車体色は人気の国鉄色に塗り戻された編成もあり、2回ともこの国鉄色の車体での撮影でした。
すでにフォトギャラにもアップしていますが、2011.9撮影の写真を6枚再アップです。
この列車は2011年度のダイヤでは、
18:46発 5090Mの上りはしだて10号 京都行のようでした。
こちら2011年時の撮影写真の詳細は、
当コンテのフォトギャラにすでに掲載しています →
こちらです。
こちら下4枚の写真は、今回2012年の11月に撮影したものです。
今度、どこか福知山線もしくは山陰線の線路付近を車で走ったときに、
もしこの車両が走っていれば撮影してここに追加掲載することといたしましょう。
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次はこの老朽化した183系の置き換えとなる新車のJR西日本の287系電車です。
撮影はすべて2012年の11月のものです。
外見は北陸特急の683系の貫通車とほぼ同じようなデザインですね。
まず2番・3番線ホームに降りますと発車時刻表が目に飛び込んできました。
この写真を見ていただくと分かるように、
観光地を走る列車なのに何の面白みもなくビジネス然とした車両ですね。
私個人的な意見を言わせていただくと、
信じられないことに、余部鉄橋の区間も走る新車のキハ189系の「はまかぜ」と同様、風光明媚な観光路線を走るのに前面展望も全く堪能できないような設計で、こういう新車を導入する現経営陣の感覚!は全く信じられないです。
(貫通式でも景色も堪能できるように配慮されたJR東海のキハ85系ディーゼル特急車)
JR西日本に乗り入れている智頭(ちず)急行が所有するHOT7000系ディーゼル特急車も、コストの面からステンレス車体だけれども、展望にはずいぶん気を使っています。
登場当時、将来の時速160キロ走行を考慮して広い運転席にしましたが、ちょっと広すぎましたね。
(智頭急行線内を走るHOT7000系特急車)
(HOT7000系の非貫通型運転席の様子)
発足当時のJR西日本では、旧来の国鉄設計の113・115・117系から、乗客重視の姿勢を貫いたJR221系の大量投入を行いまして大成功した会社ですが、現在は以前とは全く同じ会社だと思えないような体たらくですが、
「乗りたくなるような車両を造る」 というのも大切な商品価値の一つだと思います。
(わざわざ大改造までして前面展望が楽しめるようにしたスーパー雷鳥用485系)
運転室の前面の窓ガラスの破損修理代がもったいないからと、最も最新の225系では運転室の助手席側の窓ガラスが非常に小ぶりなものになり、小さな子供さんならもう前面展望が楽しめないようになっちゃいました。
旧国鉄から続いている役人づらした経営陣なら、このようなことも考えそうなことですね。
(助手席側の前面ガラスが非常に小さくなったJR西日本225系)
(JR西日本になってからの最初のオリジナル設計の車両,221系)
(221系に引き続き、前面展望を重視した設計の223系2000番台車)
しかも鉄道車両は寿命がとても長く40年以上も使われるのに、確かに衝突安全性もあるだろうが現経営幹部たちはサンダーバードの車体設計を流用して、製作コストの低減ばかりを重視した結果、せっかくの新車投入なのに、景色もあまり楽しめないような面白味もない車両となってしまいました。
技術はたえず進歩しているのだから、もうふた工夫ぐらいは必要ですよね。
まあ赤字路線も数多く含む広い地域の公共交通を担っているJR各社の株式を、国が公開してしまったせいで、株式配当金をたくさん支払わなければならなくなったJR各社の気持ちも分からなくはないですが。
少し以前に阪神電鉄の株が投機の対象になり、村上ファンドに買収されかかったことがありましたが、これは結局混乱の末になぜか阪急電鉄に買収されちゃいましたね。
マスコミは取り上げませんが
外人株主の比率が多いJR本州三社の株式は、考えようによっては
福知山線事故の遠因は間接的には国=政府自身が作った!ともいえますよ。
それとは別に新幹線の施設自体も余分に1兆円も上乗せされた形で、現在30年ローンでJR各社が国(新幹線保有機構→鉄道整備基金)に支払っていますし、それがめぐりまわって現在の整備新幹線の建設資金にもなっています。これが新幹線の運賃が安く出来ない大きな理由ですね。
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車両を撮影するついでに天橋立駅の構内配線も写してみました。
こちらは天橋立ビューランドへ行くときに渡った踏切から見た天橋立駅へ進入する線路。
宮津側からの撮影になります。
下2枚の写真は天橋立駅から宮津側へ行く方の線路になります。
最初の写真は2番線ホーム側から、2枚目は3番線側からの撮影です。
こちらの2枚は豊岡側へ行く方の線路になります。
電化区間もこの先で終了となります。
北近畿タンゴ鉄道線きっての風光明媚なところだと思われる
由良川(ゆらがわ)橋梁も合わせて撮影しました。
あいにく列車は来ませんでしたが、この鉄橋、全長552mと23本もの橋脚があります。
大正13年の完成だそうで、かなり古い鉄橋ですね。
1枚目の写真のように橋全体をカメラに納めようとすると、
広角カメラでもかなり後ろに引き下がっての撮影と相成りました。
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次のブログは、昨年2012年12月の初めごろに行った
兵庫県の西宮市にある甲山(かぶとやま)のミニ登山ブログを予定しています。
↓関連情報URLには、北近畿タンゴ鉄道のホームページをご紹介しています。