ロードスターの生みの親、逝く

元マツダの平井敏彦氏が4月11日にお亡くなりになられたとの訃報が入りました…
https://mzracing.jp/news/18046



ロードスターの生みの親と言っても過言ではない彼の功績は多大なものでした。

会社の経営状態がさして芳しくない時期に一か八かで新規で約4mの全長に走りの愉しさとオープンならではの開放感を凝縮させたライトウェイトスポーツを世に出し、ヒットさせたわけですから…


ロードスター（MX-5）の出現で世界中のライバルが同様の車を出しては消えましたが、SUV隆盛の現代に於いても命脈が継がれ生き残っているのは開発時から一貫してある「人馬一体」の思想にあると思いますし、その思想にファンが共鳴し、世界中でファンがファンを呼んでいるような気もしますし、そのことはギネスワールドレコーズにおける単一車種によるオープンカー生産記録を今も更新し続けていることが見事に証明しています。

また、平井氏は「平成ABC（AZ-1、BEAT、カプチーノ）トリオ」の一角であるAZ-1の開発主査も務めたことでも有名であります。
残念ながらAZ-1は運転したことが無いのですが、そのハンドリングはかなりクイックなものと聞いております…。

彼の退職後も貴島孝雄氏→山本修弘氏→そして中山雅氏とロードスターの開発精神は引き継がれていますが、はじめの一歩を平井氏が踏み出さなければ今が無かったわけで、ご存命中に自動車殿堂入りされた（2020年）ことは彼に対する最大のご褒美となったことでしょう。

最期はまるで先日までロードスターアンバサダーを務め退社した山本氏を見届けて安堵されたかのようでした。

「だれもが、しあわせになれる」
初代NAで掲げられたキャッチコピーは今も語り草となり、引き継がれています。


この場をお借りし、心よりお悔やみ申し上げたいと思います。