メルセデスベンツGL550が入ってきました。世界中がSUVクラスに大変力を入れている現在、このクラスのマフラーも網羅していきたいので開発に入ります。
それではまずノーマルマフラーを調べていきます。
MLクラスとほとんど同じ形状でフロントパイプ後部にジョイントがあり、その後は全て一体です。大きくて重いマフラーは2人でも取り外すのが大変で、これは拷問です。何と30キロ以上はありそうな重さです。これではノーマルを持ち帰り車検の時に交換するなんてとても出来ません。完全に車検対応品にしてお客様に安心してお乗りいただけるように開発していきます。またメンテナンスに優れた4ピース構成で製作し交換も楽に出来る様にしたいです。
写真を見てお分かりいただけるかと思いますがクリアランスの狭い部分は潰されており改善して抜けをよくします。巨大なタイコを使用していてこれでは排気音も全くしないマフラーで、更にTBの排気ガスがタイコにぶつかりスムーズに流れない構造をしております。このすべてを改善して開発していきます。
まずは中間部分。
左右別体にしてメンテナンス性を考慮しながら左右のバイパスパイプをフランジでボルト締め出来る様にしてしっかりと同調を取れるよう製作していきます。完全に別々で作ってしまうと左側の結合ジョイントがガスケットを挟み込み前後に動く構造なので正確な位置が出せません。取付完了時には左右がしっかりと固定してつながる必要があります。
後はいつも通り潰れの無いパイピングでスムーズに中間を製作していきます。
そして完成!
妥協のない完璧な中間部分が出来ました。

続いてリアピースを製作します。
横置きタイコでタイコの側面から排気を入れてしまうと4.7L TBエンジンの排気ガスがストレートに排気されず一度壁にぶつかり流速を落とします。小排気量エンジンでしたら大きなパワーロスをしないのですがこのエンジンは巨大です。どうしてもストレートに排気したいです。そこで一体構造ではなく左右別々にしてストレートの排気にこだわります。
またこれでないと大きすぎて取外しも大変でメンテナンスにも優れています。
しかしここで問題が・・・
左右を別々にすると取り付けステーが片方にしかなく重量バランスが非常に悪いため将来的に弱い部分にクラックが入る可能性があります。そこでステーを追加してこの問題を解決します。

そして完成!!
完璧な排気効率を実現し、凄いパワーアップをしそうなマフラーが出来ました。またリアタイコのサイズも純正のような巨大ではないために良い音も鳴りそうです。


なおこの車には63AMG純正のリアアンダースポイラー、テールエンドが装着されておりますが、ノーマルのテールエンドでも開発をしておますので純正の550のテール位置の設定もありますので購入時にどちらでも選んでいただけます。
最後にEXバルブ付きマフラーを開発します。
やはり車検対応では満足できず気持ちの良いサウンドを求めるお客様のためのマフラーも作りたいです。リモコンでバルブを閉めれば当社車検対応マフラーよりも静かになり近所迷惑とも無縁です。もちろん開けば直管サウンドを堪能できます。
上手くレイアウトを考えながらバルブを開いたときは完全な直管になるように製作していきます。
そして完成!!
写真を見るとバルブ側もタイコに入っていますがこちらの通路は完全なパイプが通っているだけで、まさしく直管です。


早速試乗に出かけます。
まず車検対応の方は抜けの良いサウンドでうるさ過ぎず静かすぎず、まさに狙い通り完璧です。パワーアップも体感でき、低速から高速まで全域で一回りトルクアップをしており低速で扱いにくいなんて全くありません。やっぱりストレート構造の効果はてき面です。
後日オーナーの方から連絡があり、社長、完璧です。とお褒めの言葉を頂きました。本当にいいマフラーが出来て私自身大変満足です。
そしてEXバルブの方ですが、こちらも完璧ですごく面白い!!
閉じると本当に静か。そして開けるとオオカミが目覚めるようです。決して爆音ではありませんのでいつも開けてお乗りいただけます。パワーアップも全く同じで全域でトルクがモリモリと湧いてきます。
大満足の試乗を終えて私自身嬉しくなってきました。
オーナーの皆様、是非よろしくお願いいたします。
価格は
550純正ディフューザー用がハーフステンレス298,000円、オールステンレス388,000円
63AMGディフューザー用がハーフステンレス308,000円、オールステンレス398,000円
EXバルブ付きが各種100,000円UPです。
ブログ一覧 |
Mercedes-Benz | イベント・キャンペーン
Posted at
2017/07/11 07:55:42