
温かくなってきました。この先になんだか希望を感じさせてくれるこの時期が、アスパラは大好きです。
静岡県東部に住んでいると、この時期はなんと言っても河津桜です。朝から伊豆縦貫道が渋滞していたとか話題は河津桜のことばかりです。
2月になるとウズウズしてきて、天城を越えて河津に行きたくなるのですが、河津町はすっかり人気で近寄るのもたいへんですし、中に入っても人だらけと聞きます。渋滞対策で今年から土・日・祝日の駐車料金を倍額2,000円にしたほどです。今年は河津町は避けて南伊豆町下賀茂温泉の「みなみの桜と菜の花まつり」に狙いを付けました。
河津町は東伊豆道路と伊豆急で、首都圏から多くの観光客が簡単にやって来ますが、南伊豆は伊豆急の終点下田から更に先ですから、来訪者は格段に減少して比較的ゆっくり見られるのが魅力です。
ただし、小さな町ですから駐車場は難儀します。駐車場確保のために河津のときは早朝出発して頑張りましたが、南伊豆まで早い時間に着こうとすると、これは厳しいです。
そこで前日は下賀茂温泉に泊まろうと考えつきました。心酔する文豪「阿房列車」の内田百閒(うちだひゃっけん)先生を見習いました。百閒先生は夕方盛岡に着いてお酒を飲むのに都合の良い列車に乗りたいが、それだと上野を出る時間が早すぎるので前日福島に泊まることにしたと豪語しています。百閒先生と同じくらい朝が苦手なアスパラですから、前泊はうまい考えです。
夕方に天城峠を越えるのは観光客とは反対方向になるのでこれも好都合です。
2月17日(火)は恒例のテニスがありましたが、帰ってきて昼寝を済ませてから、16時に出発しました。

出発 : 2月17日(水)16時08分
帰着 : 2月18日(木)17時13分
走行距離 : 203km
夕方の天城越えは大正解でした。走っているのは地元のクルマばかりで、ACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)をセットすれば前車をロックオンして、じつに上手にスムーズに誘導してもらえます。
ただ残念ながら天城トンネルを越えた先では、不慣れな観光客らしいクルマが前を塞いで、リズムが大きく崩れてしまいました。普段あまり運転されていない方だと天城の下りは恐怖なのか、それまで50km/h程度で流れていたのが、カーブごとに30km/hまで落ちる始末です。
後ろにずらっと並んだら、どこかで待避してくれるとありがたいのですが、そんなことは思いつかないのか、そこまでテクニックがないのか、ず〜っと進路を塞ぎ続けてギクシャク進んでいました。
今回は河津町には寄らないので、河津七滝ICから初めて「河津下田道路(伊豆縦貫道の一部)」に入りましたが、この道は快適です。
【①下賀茂温泉】

民宿「九条」
「みなみの桜と菜の花まつり」の主会場「道の駅 下賀茂温泉 湯の花」のすぐ近くにある民宿で、読み方は「くじょう」かと思ったら「ぐじょう」で、名字かと思ったら地区名でした。
料金は、素泊まり6,500円+入湯税130円と格安。
露天風呂に24時間は入り放題な上に、チェックアウト後も宿の駐車場にクルマを置かせてもらえて、駐車場の心配もありません。
宿には18時過ぎに到着。
【夜桜】
聞いたらライトアップをやっているとのことでさっそく出かけます。平日でもライトアップしてくれるとはありがたいです。

主会場の竹細工から

川沿いの桜と映り込み
ライトで色を演出しています

夜桜は鬼気迫るものがあります

対岸にはイルミネーションが用意されています
【早朝】

次の日も、折角ですから6時に起きて写真を撮ります

川面は存分に湯気が上がっています。
冷気もありますが川に温泉が流れ込んでもいるせいか、盛大に霧が湧き上がっています。
【昼間】

日野(ひんの)の菜の花畑
下賀茂は河津桜だけでなく、菜の花もウリです。

「菜の花迷路」が用意され多くの方が入っていますが、出てこられなくなると困るので、アスパラは止めておきました。

愛犬家の方々は自慢のワンちゃんを連れています。
お願いして撮らせていただいたら、ちゃんとポーズを決めてくれました。

満開&晴天
桜の撮影は青空が必須です。
普段の行いが余程良いのでしょう。

ここには人力車が用意されています。
20分3,000円/1人
平日なのでお客はいませんでしたが、足が不自由だったらとても価値がありそうです。

「道の駅 下賀茂温泉 湯の花」の駐車場
もちろん満車で順番待ちです。
長い時間駐まるクルマが多いので回転は悪いです。
夜なら大丈夫かと思ったら、キャンピングカーや車中泊のクルマで混雑しています。
キャンピングカーにとって伊豆は絶好の行き先らしく、旅行中たくさんのキャンピングカーが走り回っていました。
【②あいあい岬】

せっかく南伊豆に来たのだから、帰り道は海岸線の景色を楽しみます。石廊崎の少し先にある「あいあい岬」は普段見ない海の景色です。

眼下に見える小さな浜が「ヒリゾ浜」
ここからでは下りることはできなくて、近くの浜から夏の間だけ渡し船で行けるそうです。人が近づけないので海は抜群な透明度で、また黒潮に面しているから多くの回遊魚が入り込み、シュノーケリングの聖地になっているそうです。
【③マーガレットライン 夕日ヶ丘】
北上して妻良(めら)の先にある子浦(こうら)から雲見までが、かつての道路公団南伊豆道路(マーガレットライン)です。1972年に開通というモータリゼーション勃興期に造られた道の特徴で、ほど良いカーブとアップダウンで走るのが楽しい道です。しかし首都圏から来るにはあまりに不便だったのか利用が伸びず、1983年に多額の債務を残して無料開放されました。いまは国道136号線の一部です。

いつもは気持ち良くぶっ飛ばして通り過ぎていましたが、「展望台」という看板につられて、今回初めて夕日ヶ丘に立ち寄りました。
なるほど西側は全部海ですから、今度は夕陽を狙ってみましょうか。

公園の一角に「五猿 ご縁の像」というのがありました。
受け狙いのように感じましたが、まあ季節らしい写真にはなりました

平日の観光地というのは客が少なくてありがたいのですが、その分食事には困ります。まずお店が無い、あっても休業。
ところが駐車場の向かいに「カフェ&ネパールカレー ティハール」なるものがありました。灯りが点いていたので覗いたら「本日臨時営業」とのことで、食事にありつきました。「臨時営業」というのが笑います。

食べたのは「ネパールカレー ククラ」
鶏肉のカレーです 1,000円
充実した昼食になりました。
【④石部(いしぶ)】
石部の棚田で有名で、棚田の桜を確認したくなって急遽道をそれて展望台に向かいます。

棚田の景色はなんということなかったのですが、なんと富士山がしっかり見えます。
【⑤雲見海岸】
マーガレットラインで勢いがつくので、いつも雲見の町の外周を高架橋で走り抜けていましたが、どうしたことか今回は雲見の町に下りて海岸に出てみました。

雲見海岸からの富士山という、きれいな絵が撮れました。
海にある岩は「牛着岩(うしつきいわ)」と呼ばれていて、左の大きい岩が「大牛着」、右の小さい岩が「小牛着」です。
船の安全を祈願し鳥居が建てられ、岩と岩の間の縄はこの神社のしめ縄だそうです。
【⑥富士見彫刻ライン】

マーガレットラインは雲見までですが、その先の岩地から松崎までの区間には、1972年に地元の彫刻家堤達男とその門弟グループによって彫刻が設置され、この区間が富士見彫刻ラインと呼ばれるようになりました。
【松崎 梅月園】

さくら葉餅(お店のHPから)
松崎まで戻ってきたところで、お土産のことが頭によぎりました。
次の日に近所の年寄りが集まる健康体操で配ったら、たいへん評判が良かったです。
【⑦黄金崎(こがねざき)】
西伊豆からこんなにしっかり富士山が見えることも珍しいので、名所を素通りできなくなりました。

黄金崎も有名ポイントです。元々はこちらが国道で、トンネルが開通してから廃道になりましたが、展望台までは観光のために残されています。

馬ロック
黄金崎の岩は馬に見えるところから「馬ロック」と呼ばれます。
勝負運に強いとされるパワースポットです。
【⑧仁科峠】
もう十分堪能したので、あとは土肥→船原トンネル→天城北道路→伊豆中央道経由でまっすぐ帰ろうと決めたのですが、宇久須の交差点に停まったら、仁科峠からの富士山を撮りたくなりました。
もう疲れているから仁科峠にはゆっくり登ろうと思っていましたが、そのうち後ろから元気なMiniが迫ってきます。おやおや折角走りにきたのだろうに前を塞いでは申し訳ないと、少しスピードを上げたら、段々おもしろくなりました。ヘアピンを抜けた後の加速こそActiveHybrid3が持つ格別な魅力です。2,3回やったらもう抑えが利きません。後ろのMiniも離れていきます。こんなつもりでは無かったのに楽しかったです。

仁科峠
来て良かった、バッチリです。
写真を撮っていたらさっきのMIniが通り過ぎていきました。けっこう熱いバージョンのクルマです。
【⑨西伊豆スカイライン 戸田駐車場】

仁科峠から西天城高原線(県道411号)を快適に流し、そのまま西伊豆スカイラインに入りますが、この道はどうしても力が入ります。今回はパワーモードにしませんでしたが、それがせめてもの分別でしょう。

戸田駐車場から下を覗くと戸田の集落を見下ろせます。
御浜岬がしっかり戸田の港を守っているのが分かります。

この駐車場は、クルマを停めたところでは戸田の町を見下ろすだけで大したことはないのですが、すこし階段を登るとしっかり富士山が見えます。余計なお世話ですが、駐車場にいる方々に、ちょっと階段を登ってご覧なさいとついご案内しています。
【⑩西伊豆スカイライン 達磨山登山口】

そしてここがクルマ好きが喜ぶ富士山絶景ポイント。
西伊豆スカイラインの大カーブの向こうにしっかり富士山が見えます。

愛車を入れた写真をしっかり残します。
【⑪長井岬】
西伊豆スカイラン終点の戸田峠に来たら、ナビは右折して修善寺に行けと指示しますが、今回の締めくくりに海沿いから富士山をもうひとつ押さえておきたく、左折して真城峠(さなぎとうげ)越えの県道127号を選択します。

木負(きしょう)というところには、昔「スカンジナビア」というヨット型大型クルーズ客船が係留され見学できる観光施設でした。50数年前大学3年生のアスパラは兄の車を借りて、鎌倉からここまでやって来ました。初デートです。
長井岬も、トンネルでショートカットされた旧道部分ですが、この岬には長井崎小中一貫校があるため、バスはいまでも旧道経由です。
てんこ盛りの2日間でした。
宿に泊まって夜と早朝を含めてじっくり写真を撮ったのは、なかなかいい経験でした。撮影から帰るごとに露天風呂でじっくり温まりました。
仁科峠での暴走が影響したのかもしれませんが、家に帰ってきたら疲労困憊です。
もう若くないと認識させられました。