夏の終わり・・

男はリーガロイヤルを出て、小倉駅のコンコースを歩いていた。

新幹線改札口の前を通り、モノレールの改札口付近まで来ると、祇園太鼓の音が



コレトの前でいくつかの同好会的団体が太鼓を叩いていた

男は歩みを止め、聞き入る
和太鼓の空気を震わす音が、男の太鼓腹にも響き渡る。
心地よい響きだ。

しばらくして、男は歩きだした。
鳥町銀店街を歩く男
いつになく人通りが多い
男は大きなお腹を左右に振りながら、しかし軽やかなフットワークで人並みを掻き分けて進んでいく。

旧電車通りを渡り、さらに進む
10分後男は「太陽の橋」の上にいた
台風の余波なのか、紫川の上を気持ちいい風が抜けていく
しかし、橋の上は物凄い人混みで熱気が溢れていた

男の額には大粒の汗が
だが男はそんな汗も気にせずお祭りをみいっていた

そう　今日は小倉の「わっしょい百万夏祭り」である

北九州の各地の山車が勇壮に練り歩く
山笠もスタンバイしていた






40分後、男は市役所の前にいた
山笠の解体現場だ。


はっぴを着たがたいのいい男たちが手際よくちょうちんを外していく
このやぐらのてっぺんに登ることができる人は限られております、とても名誉なことだと聞いた事がある

これで小倉の夏のお祭りも終わりなのか・・・


男は大勢の人の流れに身を任せ歩きだした

ホテル近くに来たが,、男は交差点を逆方向に曲がった

そう　男の目的は・・・

しばらくすると道路反対側に「風風ラーメン」の看板が
男はそのまま通りすぎる
この先にあるお店は、「万龍」さんである

数歩進んだところで、「んっ？」ある気配に気付き、振り替える。

そこには「風風ラーメン」の看板が

「勘違いか・・・」


と　その時











男の目に「とんこつ」の電飾が

さっそく引き返しす男














「栗ちゃんラーメン」

前回きたときは気付かなかった











店内は綺麗で、比較的新しいお店だとわかる

「チャーシュー麺！」
男は店員に注文を告げた
リーガロイヤルであれだけ食べてきたのにチャーシューかよ！って思うのは私だけだろうか・・・





しばらくしてでてきたのが、コレだ！


チャーシューがどんぶりの縁に張りついている
ひこまろ風に言えば「チャーシューでできたチューリップやぁ」である。

スープは少しとろみがある、少し甘い感じである
「魁龍」さんをさらっと仕上げた感じか

麺をすする

「なんだこのコリコリ感たっぷりの麺は！！」





きくらげだった






「ごちそうさまぁ」
そう言い残して店をでる男




「う～～　　食い過ぎたぁ・・・」

しかし、男の顔に後悔の念は微塵も感じられなかった。





つづく