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イイね!
2017年10月05日

アバルト500 ターボの限界とは?

ターボってヤツは、よく出来てるなァ!
そして車ってよく出来てるなァ!と思ったのでした。

今年の夏頃から、「EVC」や「アクチュエーター」「ブローオフ」を交換して、
ターボの仕組みが少しずつわかってきたのでブログしてみようと思いました。


以下は「ABARTH500 IHIタービン仕様」についてです^^;



そして、いろいろ弄ってみてわかったこととは大きく2つ。

① ターボ掛かり具合に抑揚をつけるとメリハリがつく

② ターボに限界がある


まず①ですが、これはどういうことかというと、
ブーストの掛かり具合をEVCで制御し、下図のように2つのパターンで設定した場合、
パターン2の方が勢いよくブーストがかかる。
低回転も、高回転もと欲張ってパターン1のようにすると、メリハリがなくて面白くないし、目標とするブースト圧に達しないこともある。
また、エンジン出力特性から、ブーストを抑える所で抑えてないと、制御できない所がある。

(横軸、回転数、縦軸、ブースト圧設定)


パターン1

    ↑↑↑↑↑
    ↑↑↑↑↑
    ↑↑↑↑↑
REV →→→→ LIMIT


パターン2

          ↑
    ↑   ↑↑
    ↑↑↑↑↑
REV →→→→ LIMIT


音楽のグラフィックイコライザー設定に近い感じで、
トータルでは「1」なんだけど、ひっこめたり、でっぱったりしたところがあると
音楽にメリハリがつくような。そんなの似てると思った。

抑揚付けすぎると、一気にブーストが上がりすぎてしまい、
制御困難になるので、やりすぎないように設定すると
「気持ちよく」加速できるようになる。

※EVCでは「エンジン回転数」(もしくは車速)と「アクセル開度」でブースト圧MAPを作るので、
 単純にエンジン回転数だけで設定するわけじゃないんだけど、
 説明のため端折っています・・・。


設定について、EVCがあればターボの性格を好みに変更可能。あと、オーバーシュートしなくなりました。
ちょっと蛇足。

【低回転ターボ】
3500〜4000回転のとき最大ブーストが掛かるようにする低回転ターボは、レスポンスが最高に良く、
出足や低速時の加速、それ程回さない環境において最大のパフォーマンスを発揮する。アクセルを踏んだ瞬時に80kpa(純正状態の最大ブースト圧)までかかり、スポーツモード時の最大トルク発生の3500回転付近で145kpaを叩き出す。
弱点は4000回転以降の加速が鈍いというか頭打ちで、140kpaをキープするが、面白いかどうかでいうとちょっと物足りない。
また、ノーマルモードだと4500回転付近が最大トルクかかる特性なので、ノーマルモードで低回転ターボだとレスポンス良すぎてブーストがかかりすぎてしまう。4000回転以上でアクセルベタ踏み状態でサージングを起こし、やたらブースト圧だけあがるが実際はパワーでてない状態になり、こうなってしまっては、負荷が掛かるだけで良いことはない。

【中回転ターボ】
5000回転で最大ブーストがかかるようにする中回転ターボは、レスポンスは鈍るが5000回転まで加速していく楽しさがある。
レスポンスが鈍るぶん、じっくり155kpaくらいまでサージングせずにターボが掛かる。
EVCで、エンジン特性のトルクカーブが下がるところでオフセットを上げて、回転あがるとどんどんブースト掛かるようにし、車両のもつ限界を探る。まさに現車合わせセッティング。
どこまでも(じっくり)加速する感覚がわりと高回転まで続くのが特徴。

中回転ターボが結構レスポンスが鈍るので、
高回転ターボのセットは作ってない。
作るとすると、5500回転で最大ブースト掛かるようにセットする感じになるかな?

ちょっと脱線しました。
ここから本題。


② ターボに限界がある

そして、②ですが、
『アバルトのIHIタービンに150kpaまでは、ターボ勢いあるけど、
それ以上圧力かけても頭打ちになる。』


ブースト圧かければ、かけるほどパワーアップするものと思っていましたが
「限界」があることに気がつきました。
(ホース抜けたとか、壊したとかそういうアレじゃなくて、スペック的に)


その限界とは、「タービンの大きさ」と「吸排気バランス」によって決まることがわかりました。

つまり、ブースト上げていくら空気吸い込んでも、
排気が追いつかなければ、空気吸えない。

空気吸えない状態→限界


そこで効率よく吸排気するために「ハイカム」にしたり、
「触媒をアレ」したり、「マフラー太くしたり(アバルト500は中間タイコもないので、あとは径を太くするくらいしか効率あがらないような・・・)

ここまですると、150kpa以上も出せる、、、かもしれません。

吸排気の効率を上げたら、「燃料」を多く出すためにインジェクター・フュエルレギュレータ交換が必要になってくるので、整備費用が大変なことになるので、
「経済的限界」も考慮しないといけません。

↑のようにすると、「純正タービンの限界」まで使えることになります。

もちろん、パワーアップしたぶん、冷却系やブレーキ系、足回りの交換と、いいタイヤを履かないといけなくなるのは、言うまでもないですね。


私は「経済的限界」に既に達しているのでこれ以上のパワーアップはできません。^^;


以下、私の試行錯誤の努力の結果と後悔が入り混じった蛇足。( ;∀;)


いろいろ試してきた中で、
アバルト500においてライトチューニングを施すための最適なメニューをまとめてみました。


「できるだけ低コスト(今後の維持費含む)でパワーアップのおすすめ」方法。

※純正からの変更

・レコモン装着
・RaceChip Ultimate 利用

おすすめ理由『燃費が一割向上し、パワーは30%近くもアップ!導入コストも比較的低くて、費用対効果がMAXでいいことずくめ』

ちなみに、私はRaceChip Proと、G-TECHのサブコンを試しました。
RaceChipの方が過激なのでお勧めしたいです。

ただし、サブコンはあくまでコンピュータの中にある燃調マップの範囲内でしかパワーアップできません。
純正のもつポテンシャルを最大に引き出すのがサブコンです。
少し物足りないかもしれません。
キノコやマフラー交換などを行うと、マップからはみ出てエラーがでます。

セッティングを変えてエラーがでた場合にエラーを消すため、診断機を用意するのをお勧めします。


CreaderⅥ

(スロコンも試しましたが、こちらは燃費が下がるので、個人的にはあまりお勧めできません。)



「安心でおすすめのお手軽パワーアップ」方法。

※純正からの変更

・レコモン装着
・社外コンピュータ(書き換えタイプ)利用

おすすめ理由『純正ベースで調整されているので他の補記類の強化も必要としないチューニングの中で最もパワーアップ効果が大きい。エラーも出ないので安心してパワーアップが楽しめる』

アバルトの吊るしコンピュータは、どこのお店も13万円以上、20万円近いものもある。
私は300のコンピュータを使っていて、こちらお勧めです。
メーカーによると、135psから192psまでパワーアップするのだとか。
確かにRaceChipProよりパワーがでているのが体感できます。
ただし、その代償で燃費が純正比で一割ダウン。

ターボのセッティングは安全第一設定となっていて、オーバーシュート142kpa、120〜110kpa安定ブーストとなっていました。



◼︎ちょっと後悔しているチューニング

・強化ブローオフバルブ
・強化アクチュエータ
・EVC

理由は、吸排気がキノコとレコモン程度しか弄ってない車両では、ブースト圧限界が140kpa〜150kpaなので、これだと吊るしコンピュータでも近い値を達成できるし、
実際走ってみると吊るしコンピュータの車両と比べても速さにほとんど差がない。
ステージによってはサブコンとも差がない。

現車合わせセッティングを行うと燃料、交通費が多大に掛かる( ;∀;)

さらなるパワーアップには、エンジンチューニングを行わないといけないので敷居が高い。

触媒レス、あるいはスポーツ触媒を導入し、ワンオフでストレートなマフラーを作って交換するという高コスト。それに見合う効果はあるか?

なにより、純正で180psのギャレットタービン装着の現行のアバルトがいるので、
コンピュータ交換以上のお金かけちゃうと、アバルト乗り換えちゃったほうが、、、。


この車にはお金かけないようにしてたのに、
EVCを導入した夏からやたらお金がかかっていてだいぶ厳しい。
コンピュータでとめとけば良かった( ;∀;)

しかしターボ車について勉強になりました。
お高い授業料ですが。。。

やっぱりやってみないと、わかんないですもんね。
ブログ一覧 | クルマ | 日記
Posted at 2017/10/14 07:47:18

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この記事へのコメント

2017年10月14日 8:21
おはようございます!

現在はまだ何も触るつもりはないのですが、ノーマルモードのもっさり感だけは気になっています。いくらパワーが上がっても慣れてしまえば物足りないことは十分経験したので、パワーアップよりフィーリングアップで考えていく予定です。
今後の弄りに大変参考になりました!
コメントへの返答
2017年10月14日 8:28
おはようございます!
現行アバルト用(ギャレット)の300のコンピュータは200kpaのメーターを振り切るほどで、
パフォーマンスは202psだそうですよ。
実際装着されている車両を拝見させていただきましたが、良さげでしたよ。
IHIタービン仕様での感想ですが、300のコンピュータはパンチがあってお勧めです(*´∀`*)と、誘惑してみます。
2017年10月14日 10:48
こんにちはー!

新しい部品を追加したり
交換しただけで決まり文句のように
ネットやどこかのblogで拾ってきただけの
文字だけの薄っぺらいレビューと違って
ゆでこさんのは説得力があるし
ホント、いつも勉強になります!

コメントへの返答
2017年10月14日 11:53
こんにちは!
コメントありがとうございます♪
なんかまとまりのないブログとなりましたが、
夏からの日々感じていたことを綴ってみました。(*´∀`*)
菅生楽しみにしています!(*´∀`*)
2017年10月14日 13:14
こん○○は♪

なかなかのレポート、読み応えがありました!

ゆでこさんの様に実体験による声は、説得力がやっぱり大きいですネ。僕も現愛機(B4)が初過給気車だったので、何かと勉強させられましたが、ゆでこさんが体験された通りタービンにはその時々の効率が有る事を知り、当時のEVC(2~4)は単一制御(ボリューム的制御)しか出来ない事が殆どで、使い物にならないと判断して、僕は吊るしの純正ECU書替えに走りました。その後、周知の通りEVCもマッピング制御が出来るようになった訳ですが、それを生かすにはゆでこさんが経験した様な作業(セッティング)をこなすか、シャシ・ダイを保有しててECUやEVCのセットアップ技術の有るSHOPに依頼するかとなるので、現行EVCの導入も二の足を踏んでしまう次第です。でもステッピングモーターによる過給レンスポンスは魅力的ではありますが。

だけど150kpaとは結構な高過給圧セットアップなんですネ!3rdレガシィも比較的ノーマルでも高過給圧と言われてて、上げても120kpa程度が限度、それ以上掛けるとタービンの許容回転数を簡単に越えて仕舞うので、例えパワーが出たとしても危険(タービンブロー)と言われてます。なのでABARTH500のIHIタービンの過給限度、タービン許容回転数などにお気をつけ下さいませ。タービンブローで軸受焼付きだけで済めばまだましですが、もしもタービンのブレードが破損して、その破片がエンジン内に吸込まれたら、最悪エンジン・ブローに陥ることも…。在り来りですが、何事も“過ぎる”ことは宜しく無く、全てにおいて“ホドホド”がやっぱ無難なんでしょうネ。(*^_^*)
コメントへの返答
2017年10月14日 19:09
こんばんは!
Truthさんも現在の愛車が初のターボでしたか!
初めては何かといろいろ試してお勉強になりますよね。
そしていじり倒して愛着も湧きますね(*´∀`*)
HKSのEVCは歴史が長いようですね。
EVC6ではマップといっても5x5マスを2面(ブーストとオフセット)しかなかったのですが、
私が使っている6-IRで10x10マスの2面で制御するようになったようで、まだまだ進化しているようです。
あともう一面、エンジン負荷による制御が欲しいところです。(o^^o)
Truthさんが悟ったように、吊るしのコンピュータの素晴らしさに私も気付きました(o^^o)

EVCで限界狙っても、アバルトのような小排気量車で、タービンの限界付近だと、もしかしたら20kpaくらい違くても大差ないかもしれないです。その20kpaがまともにパワーとして使われているかどうかも怪しいですし。
あと、私のようなトーシローでは性能を活かしきれてないかもしれないですし。

私のアバルトに設定しているブースト圧は、
既にチューニングされている方のアバルトのブースト圧を参考にしておりました。
私のはライトチューニングですから、あんまりやり過ぎて壊さないようにセッティングしたいと思います。
明日のために今夜も少しセッティングやります(o^^o)

2017年10月15日 15:58
初ターボ車で一気に勉強されましたね!
恐らく1台でここまで知識を会得する
人はなかなかいないかと。

私はターボ車乗ってイジってる方が
多かったのですが、経験上で思うに
このABARTH500(IHIに限る)が
一番チューニングが面倒な車種かと。
そこが最初で勉強したのであれば
ホントお疲れ様!と言いたい。。。
私は8年以上トライ&エラーの
繰り返しをずっとやっています。
(苦笑)

いや、ホントターボのチューニングは
吸排気の流量と効率、これに尽きます。
タービンのサイズと構造(軸受けや
ブレード形状や枚数、ケースなど)で
パワー「レンジ」が変わってきますし、
レンジ(範囲)があるという事は
闇雲にたくさん回るわけではなく
限界も当然あったりします。
ゆでこさんの500は現仕様ではIHIの
タービンを効率良く目一杯使い切る
状態だと思います。
おっしゃる通り、ここから伸ばすには
私がやっている様な触媒の変更や
メインパイプの大口径化などが必要に
なってくると思います。
より吸気が増えてくるのであれば
それに合わせた燃料増量も必要ですし、
そこから上はタービンそのものの
サイズアップとなってきてアップ
してしまうとまたセッティングを
やり直してエンジン内部の強化
などなど・・・湯水のごとくお金を
使う事となってきてしまいます。

どこまで速さを追求するのか?
自分がどのステージでの使用を
想定してイジっていくのか?
この辺もある程度ハッキリして
いないと無駄金投資する事に
なりますし、自分自身もきっと
納得して楽しむ事が出来ないと
思います。

ドライブでパワフルさを楽しむ
感覚でイジるならターボ車の場合
ブーストアップで留めるのが
費用対効果的にも一番良いと
いうのが私の持論でもあります。

それ以上を狙うなら目的意識を
ハッキリしないと結局バランスの
悪いヘンな車になってしまいます
からね。(^^;

究極のライトチューンを心ゆくまで
楽しむ・・・イイじゃないですか!

良いカーライフをお楽しみください♪
(^^)
コメントへの返答
2017年10月15日 19:21
こんにちは!
フィアットフェスタでNeruさんの走りとブーコン見てから、
お手軽な気持ちで導入したEVCやらターボちゅーんやらで、すっかり沼に足をつっこんでしまいました。(笑)

IHIタービン仕様のアバルトが、一番チューニングが面倒なのは、どの部分でしょうか?
私が思ったのは、つかみどころが難しく、
どっかんと高回転向けにセットしても、なかなかブーストがあがらなかったり、
立ち上がり重視で低回転向けにセットするとサージングしたり、やっとできたとおもったら高回転の伸びがなかったりと、なかなか一筋縄でいかないところが面倒と感じました。

Neruさんはターボマニアだったのですね。
ターボ車はおっしゃる通り、ブーストアップだけでパワーアップが楽しめるところがいいですね。
ブーストアップのライトチューニングに抑えて楽しみたいと思います。(o^^o)

速さでいうと、前にのってたZのほうが速いですから、やっぱり速さというか、楽しさ?を求めてます。
楽しみのひとつが、サーキットで思い通りにはしること。(o^^o)

まだ帰宅中ですが、今日300のオフで雨の筑波を走りました。
わたしは筑波サーキット初めて走りましたが、
パワーがモノを言うストレートでオーバーテイクしました。他のアバルトも比較してもチューニングの効果が現れていて感激でした。
自分のセッティングしたEVCでちゃんと走れたので大収穫でした(o^^o)

完成度を上げて、このまま楽しみたいと思います(o^^o)

プロフィール

「@sapporonoyuki 😁いいとも」
何シテル?   06/25 22:59
(*'ー')

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