柿落

　今日は大安吉日。雨が降り続く悪天候ながらお日柄もよろしく、漆喰の白さ眩しい新生歌舞伎座の柿落しと相成った。
　日が佳いだけでなく1624(寛永元)年の今日、初代中村勘三郎が江戸で歌舞伎公演を始めた記念すべき日なのだとか。


　開場の様子は生憎見ていないが、朝から東銀座駅界隈はごみごみそわそわしていて、通常の平日ではないことが明らかだった。


　私の職場も、クライアントとの顔合わせ・初打合せが午後に入ったほか、転職組ながら同じフロアに新人が配属されてくるなど、新年度の実質的な柿落しの日となった。


　異動はなかったが、私自身の担当業務は今年から大きく変わる。
　クライアントと直に渉り合う「稼ぐ仕事」とは別に、職場内のパソコン管理という「稼げない仕事」が加わった。
　具体的には職場内のPCのセットアップとIPアドレスの割振りが主な仕事。新年度早々リースアップしたPCが20台以上あり同数の新PCをセットアップして各職員に配布しなければならない。

　システム系部署での在籍も長く、プライヴェートでも自分のPCのセットアップやリプレースは自分で済ませてしまうスキルがあるので、作業そのものの進行に問題はない。とは言え1台2台の作業なら大したことはないが、20台ものPCを積み上げられると途方に暮れてしまう。


　まぁ単純作業は嫌いではないし、作業をしながらいろいろ思索を巡らす(妄想に耽る、とも言う)ことができるので、前向きに取り組んでいるのだが。
　『柿落四月大歌舞伎』が千秋楽を迎えるまでには、全てのPCを配り終えていたいものである。