護身

　全国紙・読売新聞が運営するニュースサイト「YOMIURI ONLINE」の配信記事から『自転車の危険運転で講習…１４歳以上２回摘発で』に注目。






　
　些か旧聞に属する話で恐縮だが、先週校外学習で長野県飯山市を訪れていた横浜市の中学生が、宿舎の浴槽で火傷を負う事故が発生した。

　引率した学校側、そしてボイラーの故障を放置した宿経営者側の安全管理責任は当然に免れ得ないが、果たして「それだけ？」と思わずにはいられない。

　事故の経緯を推察するに、火傷を負った中学生は熱湯が張られた浴槽に、体も洗わずにいきなり飛び込んだのではないだろうか。


　公共の浴場を利用する場合は、まず身体を十分に清め、かけ湯をしてから浴槽に入るのがマナーである。熱湯に飛び込むことが許されるのは、｢ダチョウ倶楽部」を置いて他にない。

　かけ湯が習慣になっていれば、手を入れた際の熱さで異常に気付き、救急搬送されるほどの火傷は防げた筈だ。


　大方、家庭では体も洗わずかけ湯もせず、浴槽へ飛び込むことが許されていたのだろう。
　入浴マナーの教育を施さなかった親のせいで、結果的に子どもが｢上島竜兵｣を演じることになってしまった。
　
　私個人はこの事故、家庭の責任大だと思うのだが。




　自転車の規制強化も、ほぼ同根の問題だと考える。
　我が子が家族が、目を閉じ(=スマートフォンを見ながら)、耳を塞ぎ(=イヤホンで音楽を聴きながら)、ロシアンルーレットに興じている(=信号無視・飛び出し)様子に接し、何も感じない親・配偶者が居たら神経を疑う。

　短期的・一時的には警察による取締りの強化が必要だが、長期的・抜本的に自転車の事故を根絶するには、家庭での教育・家族間の話合いが欠かせないものと思う。


　法を遵守し、善きマナーに基づき行動する者は、遺漏なくその身を護られるのだ。