震域

　全国紙・読売新聞が運営するニュースサイト「YOMIURI ONLINE」の配信記事から『日本全国で揺れ、「異常震域」か…小笠原沖地震』に注目。


　昨日の口永良部島に関する記事の結びで、我が国SF小説の金字塔で映画化作品も大ヒットした小松左京著「日本沈没」に触れたら、その晩に海溝の奥底で東日本大震災にも匹敵する巨大地震。

　劇中で日本列島が破滅に至る様子を、連日リアルにトレースしているようで背筋が寒くなる。



　とか言いつつ、私は地震に全く気付かなかった。
　ちょうど浴室で頭を洗っている最中で、地震の揺れか、自身で頭をシェイクしているのか、区別がつかなかったらしい。
　拙宅周辺がそもそも地震の揺れが伝わりにくい地域ということもある。



　一方で同じ埼玉県内の春日部市・鴻巣市・宮代町では、震源に面した母島や神奈川県二宮町(震度5強)に次ぐ震度5弱の揺れを観測した。

　春日部市・宮代町は、江戸時代に徳川幕府の治水事業で鬼怒川の流れへ繋げられた利根川の旧流・古利根川沿い、鴻巣市は同じく荒川の旧流である元荒川に面しており、いずれも近世以降に大規模な河川改修が実施された地域という共通点がある。


　読売記事の通り、プレート内部の地震波が伝わりやすいところが影響した｢異常震域｣現象もあるだろうが、昔の大河川跡で地盤が軟弱な地域であることや、盆地の地形が地震波を増幅したとされるネパールの大地震のように、擂鉢状の地下構造をもつ関東平野の中心地域(まさに埼玉県の3地点)へ地震の揺れが集中した可能性はないだろうか。

　今後の防災対策上、留意すべき現象かと思う。