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2019年10月22日

水害

水害  全国紙・読売新聞が運営するニュースサイト「YOMIURI ONLINE」内の医療・福祉関係コンテンツを集約したコーナー「yomiDr(ヨミドクター)」の配信記事から『水害「子どもに片付けをさせないで」 汚染物質多く、感染、ケガの危険は大人以上に』に注目。

 医師の立場で、水害からの復旧・復興に際し子どもの健康に及ぼす悪影響を分析・検討した記事。
 医学的にこの状況を俯瞰するなら、医療の進歩で感染症予防が進み、患者が大きく減少する一方で、肉体は感染症への免疫力を弱め、むしろ脅威が増している現実が背景に重なる。

 下水道や堤防など、水害を防止するインフラ整備が進む以前の我が国であれば、或いは現在進行形で整備中の発展途上国であれば、そこに暮らす人々の経験則で対処できている内容であろう。
 あらゆる物を破壊し尽くす洪水の威力を、目の当たりにする機会は今よりもずっと多く、生活の中で汲取り式の便所を使用・行動範囲内に肥溜めが点在していれば、浸水時に汚染されることは子どもでも容易に想像がつく。


 医師の指摘に加えて、技術士の立場で被災地域での危険性を指摘したい。
 被災地域には復旧・復興の過程で、多数の重機が投入される。堤防工事など、通常の土木工事と同じく施工エリアが規制され、第三者の安全性が確保される現場もあるが、公道上や私有地内でホイルローダーやダンプを投入してのがれき・堆積土砂の排出など、子どもを含む第三者が出入り可能な場所での施工も少なくない。
 重機は死角が広く、ホイール式のマシンは思いのほか俊敏に動くので、近付くのは極めて危険である。

 また、被災エリアではインフラの毀損に加えて、様々な構造物・設置物が被害を受け、不安定になっている場合が多い。
 道路では側溝やマンホール蓋が外れて、足を踏み外すかもしれない。
 水圧を受けたブロック塀が傾き、時間を置いて転倒するかもしれない。
 電力線が通電状態のまま断線し、道路に垂れ下がっているかもしれない。
 オープンな水路での溢水は、地面との境界が見えず転落するかもしれない

 これらの危険についても、医師の指摘と併せてご留意いただきたい。


 技術士を統括する団体「日本技術士会」には、「子どもの安全研究グループ」が置かれており(参考情報URL参照)、保護者を始めとする大人の注意力に依存することのない、子どもにとって本質的に安全な製品開発・施設および設備の設計を、工学的な視点から研究を進め、提言を多数公表している。
 現在は、平常時における製品や施設・設備の使用における危険性が主な対象となっているようだが、災害が頻発する状況下では、被災地における生活の本拠となり、そのまま日常となる可能性もある避難所での安全性を含め、被災地における「子どもの安全」も、重要な研究テーマになるかもしれない。

 台風19号への対応に際しても、避難所の不足から議場など、通常は子どもが入らない建物が転用された。一時的な避難にしても、子どもの安全が遺漏なく担保されていたものか。避難所の確保が間に合っていない現実と併せ、些か心許ない。


 人体が感染症への免疫力を弱めているのと同様、社会も災害への抵抗力=粘り強さ(resiliency)/順応性(elasticity)を喪いつつあるようにも思う。
 堤防の嵩上げやダムの整備など、予防的ハード対策だけでなく、災害発生後に被害の拡大・深刻化を防ぐソフト対策の充実も、喫緊の課題である。


関連情報URL : https://kodomonoanzen.jp/

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