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2011年12月13日 イイね!

「飛燕」70周年

「飛燕」70周年

 読売新聞の記事「戦闘機「飛燕」初飛行から70年…特別展」に注目。



 旧陸軍三式戦闘機「飛燕」は、我らがゲレンデの大先輩にあたる。
 エンジンはメッサーシュミットが搭載したダイムラー・ベンツ製液冷V型12気筒エンジン「DB601」を、川崎航空機でライセンス生産した「ハ40」を搭載する。

 ゼロ戦(零式艦上戦闘機)など、空冷星型エンジンを搭載した戦闘機とは異なる、細身で伸びやかなシェイプが特徴の飛行機だ。


 液冷エンジンの構造的複雑さや、強度を保つため可能な限り一体化した細身の胴体が災いして整備性が悪く、加えて物資不足や熟練工の減少から部品強度・工作精度の低下が露呈して故障が多かったそうだ。
 それでもサプライや技術的支援が受けられた内地の部隊では、日々都市を空襲しにやってくるB-29に立ち向かい、相当の戦果を挙げている。

 都内でも、調布飛行場に駐屯し帝都防衛の任に当たっていた飛行第244戦隊の主力戦闘機として奮闘。
 2008年に、調布市国領町の京王線地下化工事現場で発見された不発弾(2000ポンド≒1t爆弾)は、第244戦隊の飛燕が体当たりして撃墜、空中分解したB-29「ミセス・ティッティーマウス」のものとされている。


 いくら高性能を誇る液冷エンジンといえど、敗走を重ねる日本には、整備に手を焼く状況を打開する工業力・技術力は残されていなかった。
 その後、エンジンを調達できずに留め置かれていた飛燕の機体を流用し、エンジンを扱い慣れた空冷星型の「金星」に換装した「五式戦闘機」が配備され始めると、「飛燕」も「ハ40」も次々置き換えられていく。
 しかしながら大戦最末期の傑作戦闘機「五式戦闘機」にしても、戦況を打開するに至らず終戦。武装解除・戦後処理の過程で、「飛燕」始め姿を留めていた戦闘機は大部分が破壊・スクラップにされて永遠に姿を消してしまった。


 新聞記事の「かかみがはら航空宇宙科学博物館」での展示は、資料やパネルが中心のようだが、今でも「飛燕」の実物を見ることができる場所がある。
 米軍に接収され奇跡的に生き残った唯一の機体が、鹿児島県南九州市知覧町の「知覧特攻平和会館」に展示されている。
 またダイムラー由来のエンジンだけなら、「所沢航空発祥記念館」に破損したエンジンが単体で置かれている。


 所沢も知覧も、共にお茶の名産地。何かの因縁だろうか。
 知覧には以前行ったことがあって、飛燕も目の当たりにしている。「かがみはら航空宇宙科学博物館」や、もっと脚を延ばして、もう一度知覧茶を味わいついでに鹿児島まで旅したいところだが、とりあえずは近いうちに「所沢航空発祥記念館」へ行ってみようと思う。


Posted at 2011/12/13 18:35:38 | コメント(2) | トラックバック(0) | 飛行機 | 日記

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