左のタイトル写真は、ホンダの1988年のプレスインフォメーション(下記の関連情報URL) に掲載されているCD250Uの写真で、もともと大型荷台付きのシングルシートバージョンは車体色が濃い目のブルー色です。
でも当方のU君はなぜかツインシートタイプのグレー色ですので、前オーナーがシングルシートに交換したのかもしれません。
その相棒のCD250U君で、高速ETC休日上限1000円制度を生かして、2009年 9月 19日 シルバーウィークの5連休中に、国道292号線の長野・群馬県境付近にある、日本国道最高地点2172mの渋峠ヘツーリングへ行ってきました。
ところで、乗鞍エコーラインが一般車の乗り入れ規制されるまでは、ここが一般の道路での日本の最高標高地点である2716mだったそうで、その次が乗鞍スカイラインの2702mでしたが、現在は乗り入れ規制されているため、もう普通に行けなくなりましたね。
こちらの写真は後年、2012.8.20日から21日にかけて、
私が富士宮口から富士登山した時に撮影した写真ですが、
現在マイカーなどの自家用車で普通に行ける場所での、
日本国内最高地点である富士宮口五合目の駐車場の写真です。
(標高2370mになる富士宮口五合目の駐車場内にて撮影した高度計)
(富士宮口五合目の富士登山口に掲げられている標高2400mの銘板)
そして調べてみますと、砂利道の林道とかまで含めば、川上牧丘林道 大弛峠の標高2360mとかもあるそうですが、ごく普通に自家用車の車やバイクで行ける場所という条件なら、富士山スカイラインの標高2370mに次いで、この渋峠の2172mが続く?のではないかと思われます。
もちろん「国道」という条件を付ければ、この渋峠が国道最高標高地点となります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回筆者が行ったルートは長野県側の志賀高原側から登るルートで、
上信越道の信州中野インターを降りて、そのまままっすぐ長野県道29号線へ入ります。
(上信越道の15番 信州中野インターの看板 : 2012.6.9 筆者撮影)
(信州中野ICを降りたところの案内看板,左側に屋根のあるあたりがチェーン装着場?)
上の写真の信州中野インター出口の案内板の直進矢印のところにある、有料道路の志賀中野有料道路 (2012年6月現在は社会実験中で現金100円のみですが、通常は普通車300円/片道 : ETC使用不可)を経由して、市街地を走らずそのまま直進で国道292号線へと流入する道のほうが時間も早く分かりやすいです。
ただし元々の片道300円(軽自動車等250円)なら、私も多くの地元の人と同じようにこの道は通らず、中野市街から志賀高原方面へと走ることでしょう。
(長野県道路公社が運営する志賀中野有料道路の料金所)
といいますかこの有料道路、現在は社会実験中なので大型車さえも100円で、しかも夜間時間帯はすべて無料ですが、公式サイトを見るとどうやら通常は普通車は片道300円も!します。
もうそんなに新しくない道路だし(1994年に開通)、もういいかげん完全無料化できないのか兵庫県人からみれば本当に不思議でしょうがないですね。
でもたったあれだけの距離(全長2624m)に往復600円(軽四なら500円)は明らかに高すぎで、しかも通行台数が少なすぎなので、設置費用がペイできないからETCも使えないし、恐らく無料化のほうが安くつくますね。
長野県道路公社の公式サイトを見ますと建設費81億8千万円のほかに50億円も他関連事業! に使ったとも書かれています。本当のところ実際は何に使ったのでしょうかね、内訳が示されていないことを見るとかなり怪しげですよ。
残っていては都合が悪いのか、焼却処分されたとか言われている長野オリンピックの会場の建設に関する資料も、どうやらいろいろといわくがあったようですし。
まあ、これらの建設と利権に携わってきた議員やお役人の頭の中をカチ割って一度見てみたいですが、志賀高原や草津とかへの観光地やスキー場への近道なので完全にぼったくり精神ですね。これでは地元の生活道路がいつも混雑して地元の皆さんお困りでしょう、きっと。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
同じような例は、島根県内の山陰道の安来(やすき)道路区間19.1kmにもみられ、こちらは現在ネクスコ西日本が管理しているのですが、国と島根県の税金でこの区間をつくり始めた後に、
当時の道路公団が
わずか1割の建設費だけ出資して(全建設費の11%にあたる130億円)
開通した区間で、こういう例は
「薄皮道路」 と呼ばれているそうです。
全国でこのような高速道路の区間は30区間以上! もあるそうですよ。

(薄皮道路の代表格 島根県の安来道路の本線料金所)
これらのいきさつの真相は未だに闇の中ですが、どうやら当時の道路公団=現在はいちおう民間となったネクスコ会社の仕事を減らしたくない、新たな事業収入を得たい、との政治的な駆け引きがあったよう? なのです。
ここはとある自民党の大物議員だった人の出身地にほど近いところですが、元々旧公団はここの区間の建設資金130億円だけしか出していないものが、旧道路公団の時代から
30年もかけて現ネクスコ西日本会社が
5倍近くの!588億も償還する
(道路建設費のうえに、道路維持費と料金所の人員の人件費などがある)
といった
バカげた政策が未だにまかり通っており、これらの負担はバカ高い通行料金を取られる道路利用者がすべてまかなっています。
実は、ここの区間を取り上げたのは信州中野市街の短い距離とは違い、バカ高い通行料金を敬遠して、20km近くの距離に渡って多くのトラックとかの通過交通が、下道の国道9号線へと迂回するので、ここの区間は1日3万台ほども車が通り路肩もないほど道が狭い区間も多く、しかも信号も多くて渋滞も激しいといったことがあり、排ガスも含めほとほと地元民の方々が困っているそうです。

(安来道路の有料区間の入口インターと出口インター)
しかも東隣の鳥取県区間の同じようなところは、すでに鳥取県が買い取ってこちらは無料区間になり、下道の国道9号線は通過交通(こちらも1日3万台ぐらい通っていたとか)が大幅に減って快適・安全になったとか。
つい先日の読売新聞でも読みましたが、島根県内のとある公立高校のPTA会費が年15万円も取っているというのもありました。なんと最低の神奈川県の30倍ほどの金額らしいです。経済規模が違うにしても、この県の公的機関もなにかおかしなところが多いですね、長野県と島根県は。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
話は横道にそれてしまいましたが、
志賀中野有料道路を含めて志賀高原や渋峠までは一本道なので、あとはオリンピック道路として整備された国道292号線を渋峠に向かってひたすら走っていくだけです。
(国道292号線 長野県志賀高原の蓮池付近 : 2012.6.9 筆者撮影)
この2009年当時、筆者はブログなどは一切やっていなかったせいで、残念ながら当時の道中写真は一切なくて、ここから下写真は借り物写真ばかりですが、標高が高くなるにつれこのように木が少なくなっていき、いかにも高原風になってきます。
(国道292号線 志賀高原付近?: 2009.7.25撮影・ウィキペディアより)
そして標高が2000mをこえているので、旧来のキャブ車だし走りがが鈍くなるかな、と思いつつ行ったのですが、スピードもそんなに出すわけではなかったので、わがU君ではなんの問題なくぐいぐい登っていきます。
逆に中央道や東海北陸道の1000m弱の最高標高地点付近のほうが、233ccエンジンなのでかなりエンジンを回しているから、使用する空気の量が多くわずかに空気が薄くなっている分、80~90km/hを超えると、まったく加速しなくなりびっくりしたことがあります。
そうしながら志賀高原へと入る長野県道471号線が分岐し、さらに上へ上へと登っていきます。
(国道292号線 横手山の山腹付近 : 2010.8.7撮影・ウィキペディアより)
私が訪れた2009年 9月にはここの写真の、標高2305mの横手山の山腹付近の洞門の部分は大規模工事中でしたが、撮影年月日の2010年 8月にはどうやら工事は終了したよう?ですね。
そして、渋峠の帰りの夕方6時過ぎぐらいにここを通ったときにはちょうど日没直前で、多少の雲海と山々に夕日が映えあまりにも美しくてこの世のものとは思えないほどで、写真を撮っておけば良かったと後になって後悔しました。
(国道292号線 横手山の山腹洞門付近 : 2010.8.7撮影・ウィキペディアより)
横手山山頂付近の洞門を通り過ぎてまもなくしますと渋峠ヒュッテが見えてきます。
(長野と群馬のちょうど県境に建っている渋峠ホテルさん : 2012.6.9 筆者撮影)
(渋峠ホテルさんで販売されている、日本国道最高地点到達証明書 1枚100円です)
そしていよいよ日本国道最高地点2172mの渋峠へと到着です。
(日本国道最高地点の石碑とCD250U : 2009.9.20 筆者撮影)
(日本国道最高地点の説明文 : 2012.6.9 筆者撮影)
ここでの掲載写真は左側に時計と温度計とGB250の速度計、
中央上にはバイクのレギュレーターはよく壊れるので
故障を感知するための電圧計を取り付けています。
(渋峠での17:47現在の外気温8℃ : 2009.9.20 筆者撮影)
右側にはこのバイクにはもともとタコメーターがなかったので、中古購入品のGB400のインジケーター付きタコメーターを取り付け、いちばん左端には走行中でも時刻が分かるように、斜め上から液晶面を照らす白色LEDを設置した温度計付きタナックスの時計があります。
私がここを訪れたのは9月 20日なので下界ではまだまだ暑かったのですが、標高2172mでの気温8℃はとても涼しかったですよ。
なおウィキペディアには豪雪の渋峠付近の写真が掲載されていたので、合わせてここにも掲載しておきます。黒部のアルペンルートほどではないかもしれませんが、とにかく雪の壁がものすごいですね。
(渋峠付近の豪雪 : 2008.4.27撮影 ・ ウィキぺディアより)
ちなみにこの時は時間の都合ですぐに逆戻りしましたが、
そのまま群馬県の草津側へ走っていくと下写真のようになっています。
(国道292号線 志賀草津道路 : 白根山登山道より 2012.8.22 筆者撮影)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その後、写真を撮らなかったのが悔やまれますが、
この世とも思えぬほど美しい夕日が反射した幻想的な山並みを満喫しながら、
(2013.9.17 17:48 志賀高原の横手山付近にて撮影)
もと来た道を逆戻りし中野市内まで戻りまして、上信越道の信州中野インターから高速に入り、上信越道→長野道→中央道→名神高速→中国道と乗り継いで自宅まで帰りました。