冒頭のこのタイトル写真は、私のコンテくんに搭載しているカーナビの音楽再生時に表示される画面を撮影したものですが、
ひと昔前の筆者の若い頃のカーステレオといえば、今ではほとんど廃れてしまったカセットテープの時代で、車暦20数年の当方では社外品の車用カセットデッキを買っては、自分で1DINスペースに取り付けて音楽を楽しんでいました。
もちろん音楽CDの登場は、以前の当方のブログ「
自作した6550A真空管アンプとソニーの平面スピーカー」にも書いてありますとおり1982年で、もはや今年(2012年)でちょうど30年にもなろうとしています。
だから本当はカセットテープなど使わず、CDで音楽を楽しめばよかったのですが、駐車中の車の車内では特に夏場は信じられないほどの高温となりますので、虎の子の元のCDを車内に保管するのはためらわれたため、単体のCDプレーヤーからカセットテープの中で最も録音特性の良かったメタルテープに、単体のカセットデッキを使ってCDから音楽をカセットテープへコピーして車内で音楽を楽しんでいました。
下の写真は、1990年ごろに買ったらしいソニーの単体のカセットデッキTC-K222ESGの写真(下段)で、以前使いすぎでヘッド交換とかの大修理をしたため現在も幸い現役で生き残っています。光学センサーが不良らしく、カウンターだけは狂ったままですが。
それと7年?ほど前にまとめ買いしたものの結局使わずそのまま残ってしまったメタルテープの各種収録時間サイズ品(左端)も合わせて撮影しました。
ちなみに上段の赤井のカセットデッキは、近年にとあるハードオフで見つけて予備品として5000円で買ったのですが、再生するとごくまれにテープに横筋が入るので、ソニーのほうが完動していることもあり、現在は修理せずに放置状態です。

(現在も安定して録音・再生できるソニーのカセットデッキTC-K222ESG)
ただしカセットテープ、もちろん使用頻度が高かったり録音・再生ヘッドが磨耗してくると、テープはワカメ状に変形したり横長の筋が入ったりするし、またテープを走らせる以上はデッキのほうも劣化していくのは当然ですね。
私の場合ですが車載用カセットデッキは、5年も使うと再生ヘッドの磨耗に始まり、各部も劣化し新品に買い替えを余儀なくされていました。しかもカセットテープは案外かさばるので、車内にたくさん積載すると置き場所にも困っていました。
そうこうするうちにデジタル録音できるMDというのが登場したのですが、最初は圧縮音声だけの規格で、しかも出始めの頃は音声圧縮するアルコリズムが良くなくて、オーケストラ演奏のように強弱が激しく、いろいろな音色が混じるような音楽は、圧縮すると音色が変わったり濁った感じがして、あるいはギターやピアノのように音の立ち上がりの激しい音楽には、音の立ち上がりが鈍った感じを受けました。
よってMDが登場した当時、あくまで私の目から見ればとても高音質再生には使える代物では無かったです。音の強弱の少ない歌謡曲とかなら案外使えそうな感じでした。そのせいか後には長時間録音もできる音声圧縮なしのリニアーPCM規格も追加されたようです。
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で、2000年代に入ると、書き込みが出来るCD-Rというのがパソコンで作成できるようになり、圧縮音声主体のMDは徐々に廃れていき、当方が初めてパソコンを使い始めた2005年ぐらいになりますと、パソコンが高性能化して普通の家庭用のパソコンでも動画編集がごく普通にできるようになり、パソコンでいとも簡単に音楽CDのコピーや作成もできるようになってきました。
この写真の波形編集ソフトは、大阪市に所在しているインターネットという会社が販売していた、国産の波形編集ソフトの当方所持の外箱で、今も当方で愛用しているソフトです。
ちなみに表現が過去形なのは、現在はフルモデルチェンジをして 「サウンドイット6.0のベーシックとプレミアム」 になっています。
「波形編集ソフト」といえば刑事ドラマの鑑識課にでも出てきそうな感じで、いかにも難しいそうですが使い方を一通りマスターすれば、これほど便利な音楽編集ソフトもないです。
ひと昔前に、CDからカセットへ収録時間を気にしながらダビングしたり、カセットからカセットへダビングして苦労していた時代からすると、もう夢のような正確な編集能力と操作性ですね。
上の画面は、当ページの「その他 その他」のフォトギャラリーに説明のために投稿した写真ですが、この場合は当方所持のCD、近年に水森かおりさんが歌ったGメン75のエンディングソングの「面影」と、同ドラマ内のサントラ曲の「異国の街角で」を一つに結合処理した状態です。
こうして手持ちの音楽ファイルを自由自在に結合・分割できるこのソフト、私の場合は1幕の演奏時間が90分ほどかかるモーツァルトの「ドン・ジョバンニ」とか「魔笛」などのオペラ作品を、1曲だが2幕に分かれていて3枚のCDを要するこの大曲を、幕ごとに結合し直したり、
ポール・モーリアが録音した4枚の手持ちCDの中から、好みの曲ばかりを選んで1つの音楽ファイルにしたりしています。
フリーソフトも含め一般向けに販売されているこの波形編集ソフト、いくつか見ましたが私の場合はこのインターネット社が出しているこのソフトが一番使いやすいように思えました。ちなみに筆者はここのソフト会社とは一切関連はありませんが、不具合の改善要望は出したことがありました。
このソフトのいいところは国産ソフトなので箱版(パッケージ版)を買うと、ちゃんとした日本語で書かれ製本された立派な取扱説明書が付いてくることと、
CDや音楽ファイルを取り込む際に、下の画像のように取り込み画面の下部の赤線で囲んであるところ、「連続したトラックを結合して、1つのオーディオファイルにする」という項目にチェックを入れると、あとは自動的にこのソフトがそれぞれの音楽ファイルを結合してくれて、1つにまとめてくれます。
このトラックとトラック、あるいはファイルとファイルとの境目、俗に言う「プリギャップ」を苦労すること無しに結合してくれるので、けっこうありがたいソフトです。フリーソフト等ではこのブリギャップの処理がうまく出来ないのがままあるようです。
あともちろんグラフィック・イコライザーとかエコー付加とかノーマライズするとか、テキスト付きCD焼きまで、さまざまなことが出来るソフトですが、筆者も未だに主な機能しか使ったことがないです。
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この波形編集ソフトを使って、次にカーナビの音楽再生にどう使っていくかですが、下の写真は先ほど述べたポール・モーリアのお気に入りの曲15曲と、ほかの曲も合わせて1つの音楽ファイルにしたものですが、
まずパソコンのHDDの中に「ポール・モーリア サウンド集」というフォルダー名をつくり、写真のようにマーカー位置で分割保存を選択すると、1つの音楽ファイルが赤マーカー部分を境に、この場合は25に分割されて保存されます。
もちろん分割した音楽ファイルには、分割した順番に01から順に通し番号が振られるだけですので、曲名とかは後で書き込んで修正しました。それとこの例では16番目から後ろの音楽ファイルは、あとでゴミ箱に捨てています。
こうして音楽ファイルを結合したり・分解したりするわけですが、
ひとつの大きな音楽ファイルをわざわざ分解するのは、次に述べますカロッツエリアのメモリー楽ナビのカーナビに、メモリーカードを挿して再生したときに、曲ごとにトラック選曲できるようにするためです。
固形メモリー保存の音楽ファイルでは、ファイルとファイルとの境目が、トラックの冒頭だと認識するようなので、わざわざ上の写真のように分割して保存します。
それからカーナビに挿入するSDHCカードかUSBメモリーカードをパソコンにつないで、まず「ポール・モーリア サウンド集」のフォルダーをコピーするメモリカード上に作成し、再生したい順番に音楽ファイルをメモリーカード内に作成したフォルダー内へ1曲ごとに順番にコピーしていきます。
当方ではコピーする順番を分かりやすくするために、冒頭に通し番号を振るようにしています。
ここから下3枚の写真は、
当方のカーナビであるメモリー楽ナビ AVIC-MRZ90Gの音楽選択画面です。

(いくつかのフォルダーの中で、「ポール・モーリア サウンド集」を選択)

(01.恋はみずいろ、を選択する)

(01.恋はみずいろ、からコピーした順序で再生されます)
1つの大きな音楽ファイルを分割し保存することにより、再生した場合トラックごとの頭出しやスキップ、逆戻り選択が簡単にできるようになり、固形メモリーの使用ながら音楽CD再生と同じような操作感覚で使えます。
ちなみにメモリーは下写真の物を使用しましたが、
SDHCカード32GBと、ナビのサポート外の容量ですがバッファローの安かったUSBメモリーの32GBを試しにつないで見ると、当方のカーナビ カロッツェリアのメモリー楽ナビ AVIC-MRZ90G(現在はモデルチェンジされ廃盤)では、今回は無事認識しましたのでそのまま使用しています。
なおUSBメモリーの32GBを試される方は自己責任において接続してくださいね。
またこの機種のメモリー楽ナビをチョイスした大きな理由としまして、Windowsの非圧縮のリニアーPCM形式である音声ファイル、つまりWAV(ウェーブ)ファイルがメモリーカードからの再生に対応していた数少ない機種だった、というのが大きな理由です。
メモリーカードの容量さえ十分あれば、手間隙かけてエンコードし、倍音成分が削り落とされるMP3とかの圧縮音声にしなくても、CDと全く同じ音質が保てるWAVファイルでいいのではないか、というのが私の持論でして、この系統のカーナビはナビ自体に録音できないが、パソコンからすばやくコピーしたメモリーカードを挿すだけで良い、というのはナビ故障時や買い替え時のことを考えると案外メリットが大きいです。
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そんなこのカロッツエリアのメモリー楽ナビですが、唯一の大きな欠点!がプリギャップの連続再生が全く出来ないことで、音楽ファイルと音楽ファイルとの境目(トラックの直前)で1秒ほど音声が途切れます。パイオニアという音響機器メーカーがカーナビを作っていて、WAVファイルまで再生できるのに、プリギャップが連続再生できないのは全く残念でなりません。

(ソニーのICレコーダー PCM-M10)
ソニーが出しているICレコーダーのPCM-M10では、オペラやライブ盤などで演奏の途中でファイル分割しても、再生時には一瞬の途切れもなく次ファイルへ移行して再生するので、パイオニアができないことはないはずです。
カロッツェリアのお客様相談室に、プリギャップの連続再生が絶対に出来るように改良するよう、強く改善要求を出しました。もしこれが改善された製品が発売されれば私は即カーナビを買い替えそうです。
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【関連情報URL】には2連投で、
波形編集ソフトの使い方と、カーナピの音楽機能について説明しています。