
たまに食べたくなるスパゲッティのナポリタン。
トマトケチャップで味付けして、炒めただけのスパケティ料理。
家で作るのも美味しいのだけれど、やはり喫茶店で食べるナポリタンは格別なのです。
子供の頃デパートのレストランで食べたご馳走。
ケチャップライスの薄い卵を被せたオムライスに旗を立て、皮を細工したリンゴ、タコさんウインナーに、ナポリタンのスパゲッティをワンプレーとに載せたお子様ランチ。
その美味しかったスパゲティこそナポリタンでした。
盆正月のような特別でなければ食べられなかったので、普段たべるのはソフト麺のママースパゲティ。粉っぽくてかなり酸っぱい感じはするけれど、これはこれで好きでした。
今は、ボンゴレ、ペペロンチーノ、ペスカトーレなど多種多様のパスタ料理が食べられるので、あえてナポリタンを選ばないかも知れません。
でもナポリタンには、お洒落なパスタ料理とは違って、特別なものだったりします。
そんなナポリタンの発祥の地は、横浜の老舗「ホテルニューグランド」と言われています。ドリアやプリン・ア・ラ・モードの発祥の地としても有名な洋食屋です。
ホテルニューグランドは戦後GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)将校の宿舎として接収されていました。
そして兵隊さんは、茹でたスパゲッティに塩とコショウで味付けして、トマトケチャップを和えたものをよく食べていました。
そんな彼らの食べるスパゲティを見て、ケチャップの代わりにトマト、玉ねぎ、ニンニク、トマトペースト、オリーブオイルを使って、ハムとマッシュルームを加え炒めてパセリ、粉チーズを振りかけたスパゲティを考案しました。
これが最初の「スパゲッティ ナポリタン」となり、今でもホテルニューグランド1階にあるコーヒーハウス「ザ・カフェ」で、当時のままの味を楽しむことができます。
でも、このナポリタンにはお馴染みのトマトケチャップが一斉使われていません。
あの甘酸っぱい青春のナポリタンはどこで生まれたのでしょうか?
噂では横浜の花咲町の洋食店「センターグリル」と言われています。
ナポリタンを提供するにあたり、ホテルとの客層の違いを考慮し、高級品だったトマトではなくケチャップを使用したわけです。
具材はホテルニューグランドと同じハム、玉ねぎ、マッシュルームで、さらにアクセントに緑色のピーマンを入れ彩りを加えています。
もちろん今でもセンターグリルでは、元祖ナポリタンは人気メニューとして多くの人に親しまれています。
そんな専門書のうんちくを並べるよりも、ひとりひとり自分の推しのナポリタンがあるはず。
私の推しはやっぱり君津市役所の1階の喫茶室。
ここのモチモチとしたナポリタンが最高に美味しい。
市役所に寄る時は必ず食べる昔ながらの絶品ナポリタンです。
Posted at 2022/12/07 21:51:06 | |
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