
トランプ次期大統領が、
「エアフォースワンの更新契約を
キャンセルしたい」とツイッターに
書き込んだそうで、
それ自体はアメリカの都合だから
(コストカットを含めて)勝手にすれば
いいと思うんですが、
その記事についてのコメントを見ると、
「危機管理」とか「軍事的な想像力」とか
足りなさそうなのが多くて何だかなーって思ったり。
アメリカにおいてのエアフォースワン(大統領専用機)って、
日本における政府専用機とは少し意味合いが違って
ホワイトハウスが(主に旧ソ連から)核攻撃される事を
想定して運用されている訳で、
最悪ワシントンDCが消滅してもアメリカの4軍を指揮しつつ
大統領と政府高官(国防大臣はノーラッドに直行しそうだけど
)を安全圏まで運んで行くための航空機だったりするという…
想像すると結構えぐい話になるけれど、
東西冷戦時代はかなり真剣に考えられていた話です。
(キューバ危機に至っては、開戦寸前で回避した訳だし。)

ベルリンの壁が崩され、旧ソ連が崩壊し、冷戦が終わったと
喜んでいたら、核兵器開発技術(正確には技術者たち)が、
北朝鮮やら南アフリカやらイスラエルやらへ弾道ミサイル技術と
セットで拡散していって(当初の予想と裏腹に)、核戦争が
起きる危険性ってそんなに減っていないという…(汗。)
報復が怖いから、誰も先制核攻撃はしない筈だ
…というのは、結局のところ「常識的」な自分達の願望でしか
ない訳で、99%大丈夫そうでも、残り1%の危険性を覆すには
弱い理由づけだよな…と考えずにはおれません。
もっとも、核戦争で起こる被害を少しでも減らそうと考えた結果、
インターネットが構築されて、GPSを借りてカーナビが普及したん
ですからなかなか皮肉な歴史です(イリジウム衛星携帯電話の
末路を思い出すと、世界中にGPSを開放しているアメリカ、太っ腹!)

話を振り出しに戻すと、
北朝鮮が北太平洋に着弾するよう弾道ミサイル(核弾頭搭載可能)を
試射したときに大騒ぎしていた人は、エアフォースワンそれじたいを
「無駄遣い」と断定できないんじゃないか?と思います。
機体価格については中身を見ないと判断がつきませんけれども、
軍の指揮やら報復核攻撃やらに関わるから、おいそれとは情報を
公開できないだろうとも想像します。
岩国基地から千歳基地に飛来しているAV-8Bハリアーのこととか、
同基地のF/A-18ホーネットが墜落してパイロットが無事ならいいが…
とか、F-16とF-2の違いとか色々ネタはあるんですが、またそのうち
書こうと思います。本日ここまで。
Posted at 2016/12/07 23:10:04 | |
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