2015年01月16日
車両保険の自己負担額(免責)について
自動車任意保険の更新のお便りが届きました。
どうせろくでもない内容だろうと思って中身を開けてみると、保証内容はほとんど変わっておらず、車両保険の金額はしっかり275万円から265万円に下がっているのに、保険料は約1万円ほど上がっていました。毎度の事ながら腹立たしいものです。
要らない特約は徹底的に省いています。たとえば、地震による特約は5000円ですが、車両にダメージがくる地震ってそれどころじゃねーだろってことで付けてません。代車費用特約も、クルマがないと生活できないわけじゃないのでなし。車両全損修理時特約も、支払金額が最高50万円なのでなし。
どっか削れる特約はないかな~と追加料金を調べましたが、500円程度の特約はわざわざ削るメリットはありません。
残る要素で金額が大きく変わるのは、車両保険の自己負担額(免責)です。
わたしは車両保険の自己負担額を「5-10万円」に設定しています。契約期間の1年間のうち、車両保険を使った場合は1回目に5万円、2回目以降は10万円を自分で支払ってくださいね、という内容です。具体的には修理代に40万円掛かっても、1回目は35万円しか払いませんよ、ということです。
この自己負担額を、「10-10万円」に変更すると、8000円ぐらい保険料が下がります。その代わり修理費の10万円は自分で払ってくださいね、という話になるし、保険会社の説明書きにもそう書いてありますが、必ずしもそうなるわけではありません!
自分でクルマを電柱やガードレールめがけて突っ込んだ、いわゆる自爆事故の場合はたしかに保険会社の説明通り10万円は自己負担してくださいね、に間違いありません。しかし、クルマ対クルマの事故の場合は、自己負担額はほぼ意味が無くなります。
たとえばクルマ対クルマの事故で、以下のケースを考えます。
過失割合…50:50
修理費…70万円
相手の保険会社からの対物支払い…35万円(70万円×過失割合0.5)
この場合の計算ですが、
70万円(修理費)-35万円(相手の保険会社からの対物支払い)=35万円
35万円-10万円(自己負担額)=25万円(自分の保険会社からの車両保険支払い)
35万円…相手の保険会社からの対物支払い
25万円…自分の保険会社からの車両保険支払い
10万円…自己負担額
ではないんですよ!
正しくは次のように計算します。
35万円(相手の保険会社からの対物支払い)
70万円(修理費)-10万円(自己負担額)=60万円(自分の保険会社からの車両保険支払い)
35万円…相手の保険会社からの対物支払い
60万円…自分の保険会社からの車両保険支払い
10万円…自己負担額
95万円もらって10万円が自己負担額だと、差し引き85万円もらえますよね?
70万の修理費なのに85万円もらって儲かりましたよね!
いやいや、そうはならないです。説明書きには書いていない、自動車保険を契約するともらえる約款にこう記載してあります。
「回収額の額が被保険者の自己負担額を超過するときは、当会社は保険金の合計額からその超過額を差し引いて保険金を支払います」
回収額っていうのは相手の保険会社からの対物支払いで35万円です。これが自己負担額の10万円を超えているから、超過分を車両保険支払いから差し引くわけです。
35万円(相手の保険会社からの対物支払い)-10万円(自己負担額)=25万円(超過分)
60万円-25万円=35万円(約款により差し引かれた自分の保険会社からの車両保険支払い)
35万円…相手の保険会社からの対物支払い
35万円…約款により差し引かれた自分の保険会社からの車両保険支払い
この約款で自己負担額が設定されていても、実際の自己負担額は0円になりましたし、修理費ぴったりの金額を相手と自分の保険会社から支払ってもらったので儲けも0円です。ま、儲かったら他のクルマに体当たりするって話になりますもんね。
サーキットを走って事故っても修理費は1円も出ないから、「10-10万」にするかなぁ…。
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Posted at
2015/01/16 23:33:39
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