
ちょっぴり密かな話題となっているアニメ映画「この世界の片隅に」を観てきました。
「この世界の片隅に」は、たしか最初は漫画アクションで読み切りだったと思います。そのあと連載化されてけっこう続きましたが、まさかアニメ化されるとは! 2時間で語るには長いお話なので、上映前はどのエピソードがカットされるのか気になりましたよ!
映画の中身としては、こうの史代の原作のノリをかなり忠実に再現しています。「鳴け!」「笑え!」といった直球な演出がなく、日常風景が淡々と描かれ綴られていく原作と同じ味付けとなっています。太平洋戦争中の広島の呉が舞台となっており、原爆も登場する設定なのに、随所に日常的なギャグのシーンが散りばめられている独特の世界観。その時代の空気感。これがボディーブローのように効くようにできています。
映画でやや気になったのは、お話の進行速度です。映画なので時間枠に収めるために、ギャグの意味を噛みしめる間もなく次のエピソードに進んでしまうのは残念だと感じました。なにしろ原作はエピソードがてんこ盛りなので仕方が無いのですが、劇場で繰り返して観るのは限界があります。ぜひ、原作のマンガを読んで欲しいと感じました。
じゃあ原作のマンガを読めば映画は観なくてもいいかというと、そうではありません。映画には原作からは想像しづらい動き、音、歌、声、生活感があります。カッ飛んでいくコルセアのエンジン音や機銃掃射音、すさまじい爆撃の轟音と振動。戦時中の歌などはマンガを読んでも頭の中に再現できない部分です。映画では見事に演出されていますので、映画を観てから原作のマンガを読むと、脳内でうまく補完されて、より深く読めますよ。
わたしの点数的には、90点をあげてもいいですね!
原作をさらに読むと5点加点かな!
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Posted at
2016/12/25 23:29:09