
今日はクイックシフトについて。
写真はTRDのクイックシフト。わたしがセリカGT-FOURに乗っていたときに装着していたものです。
シフトストロークを減らすっていうのが売りで、たしかにストロークは純正よりかなり短くなり、「本当にギアに入っているの?」と誰もが最初は驚きます。ガシッとシフトチェンジが決まって、けっこう格好良さそうですよね。
でも、すんごい欠点があるんです。それは、ストロークが短くなった分だけシフトレバーが重くなること。「えっ? そんなの別に気にしないよ」という人もいるでしょうけど、これが致命的な欠点なのです。
セリカのミッションはシングルのシンクロが入っています。インテRみたいにダブルやトリプルなんていうご大層なシンクロは入っていません。シフト時のメインシャフトとカウンターシャフトのズレを、このシンクロが一手に引き受けるのです。
メインシャフトとカウンターシャフトのズレが大きい場合には、「ゴリッ」というイヤな手応えがあってシフトレバーが入りにくくなります。そういう場合はギアをニュートラル(N)にして、一回クラッチをつないでアクセルをあおり、メインシャフトとカウンターシャフトの回転数を合わせてもう一度チャレンジします。いわゆるダブルクラッチですね。
これがクイックシフトだとどうなるか。
普段からレバーが重く、回転数が合っていても「ゴリッ」と入っており、通常より力を入れてシフトレバーを動かさねばなりません。
自然、回転数が合っていなくても、力ませかに「ゴリッ」と無理矢理シフトレバーを叩き込み、しかもそれに本人はまったく気づきません。
言わば、シンクロを破壊する作業を懸命に続けているようなものです。
クイックシフトというのはシフトチェンジを上手に、ミッションやクラッチをいたわりながら、まめにダブルクラッチを使いながら運転できるなら使っても良いでしょう。そこまでするなら、クイックシフトを使わないと思いますけど。
レースのように、コンマ1秒を削らねばならない状況で、はじめて役に立つものです。
もしくは、シンクロは消耗品で、交換なんて屁でもないっていう人が使うなら話は別です。セリカGT-FOURだと、ミッションはエンジンとくっついているので、降ろすだけで10万円コースです…。
ではどうしてわたしは使っていたのか?
・知らなかった
・宣伝文句を真に受けた(笑)
気づいた後はどうしたか?
・ダブルクラッチの鬼となった
バカですよね…。
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メンテナンス | クルマ
Posted at
2005/08/04 01:50:27