2016年12月18日
いまさらながらに、「君の名は。」を観てきました。人気があるだけあってかなりのロングラン上映をしていたおかげで、落ち着いてみることができました。
じつは、新海誠の作品って苦手なんですよ…。わたしが新海誠の作品を見たのは「ほしのこえ」で、たしか下北沢で単館上映をしていたときだったと思います。その頃は新海誠という名前はまだマニアにしか知られておらず、アニメ映画をぜんぶ自分で作った奇特な人が居る!っていうのが驚きでした。
その「ほしのこえ」ですが、映像はまだ納得できたのですが、話は面白くない。というか、テーマがガイナックスの「トップをねらえ!」のパクリのようで、映像よりお話を重要視するわたしにとっては憤りを感じる内容でした。恥ずかしくないのかと、憤慨した記憶があります。それ以降、新海誠の作品は、なんとなく避けて通るようになっていました。「君の名は。」がこれほどヒットしなければ、わたじか観に行くことはなかったでしょう。
「君の名は。」はパクリとかそういうのを感じさせることのない、ふつうに感動できる内容になっていました。お話の根幹にあるのはSFファンタジーで、演出面でも目新しいものがあり、ラストまで観客を引きつけたままにするほどよくできています。初見では序盤のカットで主人公達が入れ替わっているのか否かがわかりづらいですが、さほど問題ではないでしょう。
特徴的なのは細かく書き込まれた背景で、自分としては見慣れていた新宿駅や四谷駅、千駄ヶ谷、渋谷などのリアルさで、まるで実体験しているような感覚になります。バスタ新宿、田舎のバス停の自販機のBOSSマーク、もっと深いところではお囃子を踊っている横にあるカラオケ機器、同級生の自宅に積まれたアマチュア無線機など、よりそういう機器やその時代の広告などを知っている人にとって「あっ」と思う発見が多いのではないでしょうか?
全体的には、ここ数年で発生した東北や九州の災害を暗喩させており、忘れてはいけないことがあるってことを再確認させてくれる内容となっています。環境問題とかエコとか、やたらと解決策の見当たらないテーマを盛り込まず、シンプルに作っているので好感が持てる内容でした。
わたしの点数的には…90点ですね!
「マッドマックス 怒りのデスロード」以来のクリーンヒットですよ!!
Posted at 2016/12/19 00:39:09 | |
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