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三菱自動車がランサー・エボリューションの生産を終了するという発表をおこないました。予想通りでしたが、寂しいものですね。

ランエボはフロントヘビーの重量配分を補うべくAYCを装備し、アクセルを踏むと異様に旋回するという、まさに弱点を長所に変えて4G63と共に進化してきました。バッテリーをトランクに移動したり、後部座席のトランクスルーをつぶしてでも補強を入れるといった実用性を無視したブレないコンセプトの具体化は、ホンダと似た美しさを感じます。

エボXでは新エンジンにSSTという新技術が搭載されましたが、そのユニットを展開可能な車種があるわけでもなく。WRCに参戦できなくなったために宣伝の説得力も失い。やたら豪華装備なエディションを出してやはり売れないという迷走ぶりは、辛いものがありました。

インプレッサはもうすぐフルモデルチェンジで存在し続けますが、それが可能となるのも、アイサイトのおかげだよなーと本当に思います。逆に言えば、インプレッサにとんでもない技術が投入される必然性はないわけで、DCCDの制御をちょい発展させる、VDCで後輪のブレーキを片側だけちょいつまむ、といった程度でいつまで続くのかなぁ…。

4輪ホイールアライメントをしてもらいました(画像)。

調整前の値を見ると…トーがあっちこっちを向いていますね！ 調整後は、フロントキャンバーをやや寝かせて、トーが開きすぎないように調整してもらいました。

スーパーオーリンズの車高調整をやり直しました。

細かいことは整備手帳に書きましたが、全長調整式で左右のシェルケースの長さを変えて車高を揃えてはいけないとコメントを頂き、わたしも「たしかにそうだよなぁ…」と納得したからです。

バネを緩めてダンパーのロアシートを締め直す作業から始めましたが、バネとロアシートの間に砂利が詰まっていたことに驚きました！（写真）
ロアシートを動かさない限り、あの砂利は取り除けませんでしたね…学習しました。

ダンパーの全長を左右揃えて組み直した後に車高をホイール下端からホイールアーチまでの長さを計測しましたが、右前と左後ろが4mmぐらい高い。けろりさんのノーマル足インプレッサも計測させてもらいましたが、クルマの向きは逆なのにやはり右前と左後ろが高い。GVBってこういう重量配分なのかしら？

キャンバー角は、フロントを寝かせる方向に変えました。3.2度ぐらい寝かせました。

いちばん驚いたのがトーです。フロントはトーアウト2mmですが、リアはトーアウト8mmもありました！ 目視ではトーインにしか見えませんが、何度も計り直してもトーアウト7～8mmとなります。アライメントしてもらったときはトーゼロに調整してもらったのですが、ここまでズレるのでしょうか…。脱力感でいっぱいです…。

そのうち、お店に出してアライメント調整してもらうことにします。

作業の内容は、関連情報URLをどうぞ。

スーパーオーリンズのキャンバー角を調整しました(写真)。

先週は車高を左右揃える調整をしましたが、あの作業もキャンバー角を正しく測定・調整するための準備作業だったというわけです。水平な場所にクルマを置いてもボディが斜めになっていたら、めちゃめちゃな測定結果しか出ませんからね！

さて、まずはキャンバー角の測定です。キャンバー角はホイールの傾きを測定するわけですが、分度器や角度計の道具を用いて直接角度を測る方法だと、キャンバー角というわずかな角度では測定誤差を無視できません。

今回は、おもりを垂らしたひもとホイールの距離を測り、三角関数を使って算出することにしました。三角形の2辺の長さがわかっていれば、角度は関数電卓を使えばすぐに計算できるからです。

キャンバー角は次のように算出できました。

フロント：-2.7～2.8度
リア：-2.1～-2.3度

フロントは予想よりも浅く、リアは寝てました。
リアのキャンバー角はそのままにしておいて、フロントを-2度まで起こしておきました。

詳しいやり方は整備手帳に書きましたので、ご覧ください。

先日のアカデミー賞は、予想通り「ゼロ・グラビティ」は作品賞は方向性が違うからムリだけど映像・音響系で賞を取りまくる。サンドラ・ブロックは主演女優賞のノミネートで受賞は無いだろうと書きましたが、予想通りの結果となりました。

いちばん気になる作品賞ですが、「アメリカン・ハッスル」は厳しいのでは？ と思っていましたが、やはり違う映画が受賞しました。作品賞を受賞したのは、「それでも夜は明ける」です。

話はアメリカの南北戦争のちょっと前。北部で自由黒人として暮らしていた主人公がある日突然誘拐・拉致されて南部に送られ、奴隷の身となって12年間暮らしたという実話を元にしたものです。

毎日綿花を摘む作業を強いられ、規定の収穫量に満たないとムチ打ち。反抗したらムチ打ちまたは木から首つり。奴隷に人権は無く、個人の所有物だから何をしてもいいんだ、という現在から考えると恐ろしい道理がまかり通っていた世界がドライに描写されます。正直、恋人や家族で観るのはとてもオススメできる内容ではありません。

わたしには、世界の支配国の歴史を表しているような気がしました。

世界を支配していた国っていうのがありましたよね。それはローマ帝国であり、スペインだったり、イギリスであり。武力と経済力をもとに地球上のあらゆる場所に植民地を作り、まさに世界を支配したときがあったわけです。

でも、世界を支配したローマ帝国、スペイン、イギリスは、世界のリーダーたる立場を失った後にどうなったか？ ものすごい勢いで没落していきました。

「それでも夜は明ける」では、かなり後半になって、奴隷を武力と経済力で支配している雇い主に「こんな奴隷をこき使ってぼろ儲けするようなことが許されるはずは無い。いつかツケがおまえらに必ず訪れるはずだ」と説教するシーンがあるのですが、このセリフがまさにわたしには世界の歴史とダブって感じたわけです。

世界のリーダーを譲り渡した国は、ものすごい勢いで没落する。まさにこの状態に陥っているのがアメリカです。

だからこそアメリカは各国から駐留軍を引き上げ。各地域に自立と自己防衛を促し。シリアやウクライナが内戦状態になっても介入せず。大量破壊兵器があるはずだと宣言して戦争を仕掛けるという、ある種の自滅を計算に入れた上で少しずつリーダーの座から降りようとしているわけです。いきなり降りると国内が崩壊しますからね！

時代的には、この映画のあとには南北戦争が起こって南部はボコボコにされます。まさにツケが回ってきたわけですが、実際のアメリカにもツケが回ってくるかどうか…。