カーメーカーの不正

なんか一部で「基準より優れた数値が出たんだから不正じゃない」みたいな私見が出回っているが、ではなぜ各社の経営者が会見で頭を下げているのかについては誰も説明しない。なぜならば不正だからだ。ダイハツの時もそうだったが、国交省への試験結果は「同一条件」のもとで行った試験の結果を報告しなければならない。なぜならば、例えば衝突試験であれば、ぶつかるのは同じクラスの車だけでなく、トラックや軽自動車、バイクや人の場合もあるからだ。試験の結果は自分の車だけが丈夫であることだけでなく、相手の命も守る数値となる。だから以下でも以上でもなく、ピンポイントの数値内に収めるために強度をコントロールする技術が日本車の世界一を支えて来たのだ。それを大手企業の不正で信頼を地に落とした。だから謝罪をしているわけで、頑丈だから問題ないで済まされない深刻さがある。組織としてこんな基本的な試験でさえ勝手に条件を変えていることに対応出来ていないのか、日本のほとんどの企業が？となれば日本車の買え控えは全世界に飛び火する。自分の車や生活にすぐには影響ないが、日本経済の失速はジワジワと家計を圧迫するだろう。今回の問題に楽天的に考えられる要素はひとつもない。