
戦後63年間の長きに渡りJAZZの最先端を牽引し続けた専門誌『スイングジャーナル』が7月号を最後に休刊になるという
ニュースに接しました。あわてて書店で6月号を見てみると、最後のページに「休刊のお知らせ」という文章が・・・
よーのすけは高校生の頃から、かれこれ40年ちかくJAZZファンをやっています。最初のうちはFMラジオの深夜放送(「アスペクト・イン・ジャズ」なんていうクールな番組がありました。)を聞くしか演奏に接する機会がなくて、JAZZに関する知識はもっぱら『スイングジャーナル』をむさぼり読むことで入手していました。大学生になってからは、1杯250円のコーヒーで何時間もJAZZ喫茶に入り浸り、ひたすらレコードを聴きまくったり、たまにコンサートを聴きに行ったりと演奏を聴く機会は増えていきましたが、『スイングジャーナル』はやはりいろいろな情報を得るのに欠かせないものだったのです。
新譜のレコードのことや、名盤にまつわるエピソードの数々、海外アーティストの近況や来日情報、レコードショップやライブハウスのこと、オーディオのこと・・・思い起こせばいろいろなことをこの雑誌から教えてもらいました。
かくいうよーのすけも最近は『スイングジャーナル』を手にすることは少なくなっておりましたが、毎年1月号だけは欠かさず買い続けていました。その1年間に国内で発売されたレコードやCDのデータブックが付録として付いてくるのが便利だったもので。
インターネットが普及して、雑誌に頼らなくても最新情報が得られるようになったのが大きいかもしれませんが、趣味性の高い雑誌が次々に休刊していくのをみるのは寂しいです。
自動車雑誌の『NAVI』も3月で休刊になってしまいましたし・・・。
雑誌には、「時代を牽引する」役割があったように思うのです。その分野の最先端を行くことは単に知識や情報を伝達するだけでなく、編集という名の取捨選択によって情報に価値が付加されていたのだと思います。ネットで得られる情報には鮮度はあっても、そういう意味で付加された価値がありません。
こういう雑誌が衰退していくと、JAZZは今までとは違うものに変化していくことになるのでしょうね。
実は、それを予感させるこんなことが最近あったのです。
4月の末に
六本木『アルフィー」で久しぶりにJAZZのライブを聴く機会があったのですが、お店は若い女性のグループで満席、立ち見も出るくらいの盛況でした。
JAZZの衰退なんて全く感じられません。

←画像は
アルフィーのHPから
けれど、観客が若いせいか、ミュージシャンがせっかくいい演奏をしても、拍手や掛け声で客席から盛り上げようとする雰囲気が全く感じられないのです。どうも、クラッシックのコンサートのように行儀よくおとなしく聞いているばかりなのです。
JAZZってミュージシャン同士のコラボレーションだけでなく、時には観客とのコラボで意表を突く革新が生まれたりする生き物だったはずなのに、これからは、「名曲」をどう演奏するかという演奏者の解釈を観客は固唾を飲んで拝聴するという堅苦しい方向へ進んでしまうのでは、と心配になったのでした。
Posted at 2010/05/26 18:22:52 | |
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