2026年05月06日
ドイツ映画「DER TIGER」を観た
昨日は天気がとても良かったので、暑くなる前に、と朝から庭木の剪定作業をやりました。
で、腰を痛めました(泣
ということで今日は湿布を貼って自宅で静養しておりました。
いや、ホントは出かけたいところもあったんですけどね。
でもって、午前中から何かネット配信の映画でも見ようと情報を漁っていたら、Amazon primeで独占配信の戦車がメインのWW2ものの戦争映画がある、しかもドイツ映画らしい。
となれば、ミリオタ且つ戦史オタとしては観るしかない!ってことでさっそく視聴することに。
オリジナルタイトルは「DER TIGER」直訳すれば「虎」になりますが、これはもちろんドイツの重戦車ティーガーのことですね。
私の世代ですと「タイガー戦車」と子供のころに覚えたんですが、いつの頃からかドイツ語っぽく「ティーガー」と呼ぶようになりましたね。
それはともかく、これがこの映画の最大の欠点でもあるのですが、邦題が「タンク」なんですよ!
いくらなんでもこのタイトルは無いだろうってのが個人的な最大の不満。
ネットで感想を見ても、この邦題のセンスの無さに憤慨している人はやはり多いですね。
ミリオタじゃない一般層に分かりやすいタイトルを狙ったのかもしれないけど、そもそもこんな映画を見ようって人間はミリオタぐらいしかいないんだから(偏見)、ここはやはり「ティーガー」か、せめて「タイガー」あたりにしておいて欲しかったところ。
さて、この物語は1943年の秋のウクライナが舞台。
この年のドイツ軍の夏季攻勢「ツィタデレ(城塞)作戦」、いわゆるクルスクの戦いがドイツ軍の敗北で終わり、敗走を続けるドイツ軍。
勢いに乗って追撃してくるソ連軍に対して、味方の退却を援護するため、一両のティーガー重戦車が橋の前に立ち塞がっている場面から始まる。
この川は時期的にも場所的にも、おそらくドニエプル川と思われる。
敵は多数のT34戦車と歩兵。それにZiS-3 76.2mm野砲(対戦車砲)も。
強靭な装甲を誇るティーガーは敵の砲弾を跳ね返しつつ敵戦車数両を破壊するも、唯一の退路である橋の爆破時刻が迫っており、主人公の戦車長フィリップ少尉は、やむなく退却を決意する。
全速力で橋を渡ろうと疾走するティーガーに上空から迫るイリューシン(IL-2シュトルモビク襲撃機)。
放たれたロケット砲弾で燃え上がる橋とティーガー!
車内にも炎が入ってくる状態で必死に全速走行を命じるフィリップ少尉!
と、唐突に場面は変わって、戦車を整備しながら休息中のクルー。
なんとか死地を脱したらしい。
これで休養と上手くすれば休暇がもらえるかも…と思っているクルー達に新たな命令が届く。
それは、スターリングラードの戦いで戦死したと思われていたフォン・ハルデンブルグ大佐なる人物が実は生きていて、敵地の掩蔽壕(ブンカー)で潜伏しているらしいとの不確実な情報に基づいて、彼を探して連れ帰るようにというものだった…。
敵戦線後方に潜入しての人探し、そんな隠密任務が大きくて目立ち、燃費極悪、整備の手間もかかる重戦車一両だけに任され、歩兵の援護も補給部隊も付けずに送り出されるという不可解な作戦。
これは主人公でなくても、首をひねるはず。
だが、命令は命令だ。
主人公フィリップ少尉は不平を漏らす部下をなだめながら作戦に赴くのだが…というのが主なストーリー。
ええと、初めに言っておくとこの映画はオチが戦争映画としてはかなり特殊でして。なんというか、ミステリー映画のトリックや犯人をバラさずにストーリー展開を説明するのが不可能なのと同じくらい、この先の展開を説明するのが困難なのですよ。
と、いうわけでこの先は、例によってミリオタ的な見どころ&ツッコミどころをご紹介。
まず、主人公の所属部隊は部隊マークと戦車の車両番号から、第503重戦車大隊第3中隊第1小隊1号車(小隊長車)だとわかる。
それから、私は主人公フィリップ少尉の軍帽の潰し方が変なのが気になった。
当時の戦車将校の間では、帽子の芯を抜いて後ろを縫い付けて被るのが流行ったらしいのだけど、主人公はただ上下に潰しているだけなんだよね。
何故皆んな潰して被るかというと、狭い車内で普通の軍帽ではひっかかって扱いにくいから、らしい。
次に、主人公メカとも言うべきティーガー重戦車。
正式名称はⅥ号重戦車ティーガー。
とてもよくできているので、一瞬本物?と思ったが、旧ソ連製のT55戦車をベースに改造したらしい。
ドイツ重戦車独特の足回りである千鳥配置の転輪はCG合成で誤魔化してあるとのこと。
外観の他に目立つところでは、コマンダーズキューポラが初期型なのに、前照灯の位置がフェンダー上じゃなくて車体中央になってるので、中期型だなとか。
これは生産移行期にはよくあることなので、有りっちゃあ有りかな。
あとは砲塔左右に装備されたスモークディスチャージャー(発煙弾発射機)が実際に使用される場面があるのがちょっと感動。
これも生産簡易化のために、中期型以降は廃止されているのだけど。
それから、途中で敵から逃れて渡河するために潜水装置を使用する場面。
前方機関銃は取り外してカバーをかけ、砲口にも防水カバーを装着し、吸排気用にシュノーケルパイプを装着する作業がちゃんと再現されていた。
ティーガーはこれで水深4mくらいまでは潜水できたらしい。
ただ、これが装備されたのは初期型の一部だけであとは廃止されているから、この映画のティーガーではありえないことなんだけどね。
細かいけど、出撃の時、スターターモーターを使わずクランク棒でイナーシャーを回してエンジンをかける場面は良かった。
バッテリーの節約のため、らしいけど、こういう細かいところでリアリティを上げてるのは好印象。
敵地で遭遇した敵戦車がSU-100突撃砲だったのはアレっ?と思った部分。
SU-100は1944年の終盤に実戦投入されているから、この時期にいるはずがない。
まあ、これも伏線なんだけど。
とにかく、この映画は観ていると終始違和感に苛まれる。
演出や風景、会話など、随所に不自然さが感じられ釈然としないのだが、最後まで観てからもう一度見直すと、腑に落ちるようになっている。
まあ、このラストのせいで評価は真っ二つといったところ。
私は好みじゃないけど納得はした.。
ドイツ人がWW2を映画にすると、痛快娯楽作品にはならないし、できないからね。
あと、この映画の鑑賞法としては言語はドイツ語、字幕は日本語がお薦め。
ご興味のある方はアマプラで是非。
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Posted at
2026/05/07 01:43:20
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