
旅行4日目は沖縄航路から見える離島も見所いっぱいでした。(画像多し)
■屋久島(夜間暗かったため画像なし)
時刻ははっきり覚えてませんが、就寝直前だったのでたぶん24時頃だったと思います。
部屋のカーテンを開けて外を見ると大きな島影がかなり近い距離で見えたので、部屋のTVで現在位置を示すモニターを確認すると屋久島でした。
夜間明かりがないのではっきり見えませんが、海岸付近には平野らしきものは一切なく山の斜面が山頂付近まで垂直気味に一気に立ち上がり薄っすら見える壁のような島影に圧倒され暗闇も相まって少し恐怖も感じました。
屋久島は地中深くマグマが冷えて出来た花崗岩が隆起したものです。
標高2000m級の連なった山々が海から突然突き出してある意味一枚岩の壁のような島影が視界を覆い闇に浮かぶとてつもない巨岩に見えたのも納得。
昼間見てみたかったな。
■奄美大島(東西56km・人口5万9千人)
屋久島過ぎてトカラ列島付近に入ると波は高くなりそこそこ揺れて夜中に何度か一瞬目が覚めた。
何故屋久島過ぎたら波は荒れるのか?
この辺りは島は小さいから海底地形の問題なのか・・・
その理由を考えながらそのまま意識が遠のき眠りにつく。
その後ぐっすり眠っていたのに早朝5時に最初の寄港地である奄美大島の入港アナウンスで目が覚めた。(気分的には起こされた)
いやまだ奄美かよ、もう少し寝させろということで二度寝して7時に目が覚めた。スッキリ!
奄美入港の写真は撮れてませんがかなり大きい島なので2時間経ってもまだ奄美大島を航行してるよ。
おそらく奄美大島南端に隣接する加計呂麻島(左)と与路島(右)
■徳之島(南北26km・人口2万1千人)
午前8時頃、右舷に島が見えてきた。徳之島です。そこそこ高い山がありますね。
徳之島の北側にあるトンバラ岩と呼ばれてるようです。
島に近づくにつれてカツオドリが何羽も船に並行して飛来して来る。
おそらくフェリーが立てる波が魚を見付けやすくしてるのではないかな。
午前9時頃、徳之島に入港します。
まぁまぁ家は建ってますね。
港の背後が崖になって一段上がって上はほぼ平面になってるのわかりますよね。
これは海成段丘(海岸段丘)という地形です。沖永良部島で解説します。
うねりが高くて結構揺れての接岸でした。
■沖永良部島(東西20km・人口1万1千人)
徳之島を出港して午前11時30分頃に次の沖永良部島に寄航します。高い山はなくてほぼ平坦ですね。
航空自衛隊沖永良部島分屯基地らしいです。
沖永良部島は海底に堆積したサンゴ礁などの石灰岩層が隆起したいわゆる付加体の島です。
白砂の海岸は少なく、石灰岩の断崖や磯がほとんどを占めます。
島内にはカルスト地形が残され多くの鍾乳洞もあるので探検ツアーも出てるようですよ。
ちなみに奄美大島や徳之島は大古に大陸の縁にあった陸地がその後地殻変動により剥がされて現在の位置まで移動した大陸の一部です。
そのため奄美などに生息してるハブやアマミノクロウサギは沖永良部島には生息してません。
海成段丘について...
ちょっと分かり辛いかも知れませんが、画像手前の海岸から奥の若干高い位置に木が立ち並んでるのわかりますかね?
そして一番奥の高い場所に森があり右奥に畑があります。
これ海岸線から階段状に徐々に高くなってます。
今から10万年程前の最終氷河期に一番奥の山畑部分が海底から隆起しました。
海底に堆積した石灰岩層が隆起したので尖った山頂はなくほぼ平坦な地形です。
その後数回大きな気候変動があり氷河が融けたり凍るのを繰り返し、その度に海面が変動したり地面の隆起を繰り返します。
その間、上段と下段の崖部分は波に削られ階段状になります。
これを海成段丘または海岸段丘と言います。
平地部分は田畑に使われて島民の生活を支える重要な役割を果たすことになりました。
沖永良部島の海成段丘は確か4段あったと思います。
つまり大きな地殻変動または海面変動が4回あったわけです。
実は沖縄旅行直前にNHK-BS
ジオジャパン絶景100の旅という番組でまさにこの奄美群島の成り立ちを放送してたのでそれを見た受け売りです(笑)
大陸から剥がされたり海底から隆起したりと島の成り立ちを想像しながら実際に見ると地球の偉大なる力に圧倒されますね。
鹿児島沖の屋久島種子島からトカラ列島と奄美群島を経て沖縄さらに宮古島石垣島へと続く島々にはそれぞれの成り立ちがあり異なった動植物生態系があるのはあまり知られてません。
地形地質好きにはたまらん宝庫ですが如何せん島が多過ぎるので訪問するにはかなりの困難を極めます。
海から見られただけでもラッキーなんだなー
沖永良部島全島の電力需要を賄う九州電力ディーゼル発電所。
離島の場合、極端に言えば命の半分を発電所に預けてるようなものですからね。
発電所員も緊張の連続ではないかな。(ご苦労様です)
■与論島(東西5.8km・人口5千人)
午後1時頃に平べったい島が見えてきました。与論島です。
生まれてからずっと「よろんとう」と読んでましたが船内アナウンスは「よろんじま」と言っていたのでそれが正式名称なのでしょうね。
知らなかったな~
たぶんパラダイスビーチ
与論港見えてきました。
午後1時40分に与論港入港します。港の海の色が青過ぎる。
今まで寄った港の中で一番規模は小さかったです。
与論島は空港あるからあまりフェリー利用者はいないのでしょう。
接岸中に見てると物資コンテナの出入りはあるものの乗客は1人2人いたか程度でしたからね。
■沖縄本島(南北106km・人口122万4千人)
与論島を出港してしばらくするとようやく沖縄本島が見えてきました!
やっとここまで来たかー
いや、本当に来ちゃったんだね。
一生来るとは思わなかった沖縄に来たんだなー!
沖縄の島影見てやっと実感しましたよ。いろいろ頑張ったなーオレ\(^o^)/
こちらは寄航しませんが与論島から沖縄本島に向かう途中に見えた伊平屋島と伊是名島です。
この島にはフェリーで行けるので当初はここをターゲットに考えてましたが久米島にも行けるのを知って意識は久米島に向かいここのことはすっかり忘れてしまいました。
ここも良さそうなのでついでに行けば良かったと後で後悔しましたよ。
再び沖縄本島に目を向けると最北端の辺戸岬とギザギザ山は大石林山です。
石灰岩が隆起したカルスト地形で沖縄本島の成り立ちを知る重要な場所です。
そろそろ下船する沖縄本部港に近づいてきました。
美ら海水族館付近を航行してるとひときわ目立つ烏帽子のような奇岩が特徴の島が見えてきましたね。
伊江島です。
だいたい一か所だけ突き出た岩は岩頸(がんけい)なんだよね。でもこれはそうなのか?
過去に行った
佐渡島や
下北半島でも触れた岩頸とは、火道内のマグマが硬化してできた形成物で、周囲の軟らかい層が波や風雨の侵食により削られることで突出して残された岩のことです。
ではこの伊江島の岩は?
調べてみると岩山は城山と呼ばれ、
島より7千万年も古く、世界でも珍しいオフスクレープ現象(古い岩盤が新しい岩盤に潜りこむ中で一部が剥がれて新しい岩盤の上に乗る現象)によって形づくられました。
この現象は、理論として語られていたが実際に見るのは世界でも伊江島しかありません。
(by 伊江島伊江村公式HPより)
はい、何言ってるかよくわかりませーん。
なので詳しく調べました。
その結果、
伊江島は白亜紀(1億4000万~6500万年前)の岩盤の上に乗っかってるそうです。
その白亜紀岩盤の下に三畳紀(2億5000万~2億1000年前)の岩盤が潜り込んでます。
ところがこの際に潜り込んだ岩盤の一部がはがれ、白亜紀の岩盤に乗り上げ堆積物となったようです。
その後、今から4000万~3000万年前に隆起し、堆積物が永年にわたって侵食された続けた結果、現在の城山の姿になったとか。
なるほどー!
白亜紀の地層の上に古い三畳紀の地層がこの城山で見つかったということですよね。
わかったー!(ホントか?w)
という事でマグマが硬化した岩頸ではなかったようです。
確かに島は平坦なので沖永良部島のように石灰岩層で出来てるのではないかな。
そうすると火山系ではないので自ずと岩頸ではないことは明白だな~(思慮浅い~)
伊江島と沖縄本部港を結ぶフェリー。
車でこれに乗って30分で行けるので滞在中予備日にオプションとして伊江島に行くことも考えてましたが結局行けませんでした。
瀬底島と沖縄本島を結ぶ瀬底大橋。
瀬底島を迂回してようやく定刻16時40分に沖縄本島(本部港)に上陸しましたー!
長かったなー。
初沖縄上陸の感動よりもホテルまでそこそこ時間掛かるのし、すぐに日が暮れて暗くなるので緊張感MAXやで。
この後フェリーは那覇港に向かいます。
この日の宿泊は那覇市内なのでこのまま那覇港まで乗って行っても良いのですが帰りは本部(もとぶ)港を利用するので往復割を使いたいがために本部港で下船しました。
ここから高速道路を使うと通常ならフェリーで那覇港で下船するよりホテルには30分以上早く着く計算でした。
しかし高速が謎の大渋滞でして結局ホテルに着いたのは20時過ぎ。
フェリーで那覇港使うより30分以上遅くなったわー
予定通り行かんもんやね。
夜間に知らない道路を走るのはいくらナビ任せとは言え緊張の連続。
おまけに那覇は車両の数がハンパないし道路は3車線もあるしそこらで渋滞が発生してる。
大都会だなぁ。
しかしあの謎の高速渋滞はいったい何だったのだろうか...
自宅を出発して4日経ってかなり移動してきたが、沖縄走った方が疲れたわ。
まぁとにかく明日が旅行の最終目的地なのでつべこべ言わず早く寝ろ(T_T) y-~~~
【2024 沖縄久米島ドライブ】
①Day1 沖縄旅行計画は大変だった(11/16)⇒
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②Day2 まずは本州から九州宮崎へ渡る(11/17)⇒
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③Day3《前編》 宮崎上陸(11/18)⇒
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④Day3《後編》 沖縄まで24Hの船旅始まるよ(11/18)⇒
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⑤Day4 興奮の沖縄航路、そして念願の沖縄本島上陸(11/19)⇒
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⑥Day5《前編》 自走で行ける最南西端の久米島へ!(11/20)⇒
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⑦Day5《後編》 久米島(ドローン)(11/20)⇒
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⑧Day6 久米島2日目は台風並みの強風(11/21)⇒
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⑨Day7 米軍基地の街コザ(11/22)⇒
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⑩Day8 海中国道(ドローン)~伊計島~古宇利島(11/23)⇒
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⑫Day10 沖縄最終日:備瀬崎(ドローン)~美ら海水族館(11/25)⇒
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⑬Day11 沖縄から再び24Hの船旅で本土に帰る(11/26)⇒
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⑭Day12 さんふらわあ志布志航路で本州へ(11/27)⇒
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⑮Day13 沖縄から無事帰還《最終回》(11/28)⇒
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