さて、高速コーナリングや高速道でのレーンチェンジもフロントタイヤ/リヤタイヤの横力のバランスに支配されます。
タイヤしか、路面に作用できないので。
左高速コーナーでハンドルを切ります。
100km/hでハンドル切るとアンダーステアの車はまず、ヨーが立ち上がり、車の向きが少しでも変われば、リアの横力が発生するので、車がコーナリングし始めます。
車が内側を向くとリアタイヤのスリップ角が立ち上がりヨーを打ち消す方向、曲がりたいならハンドルを切れば内側にヨーが発生する。
基本的に直進したがり、ハンドル切れば切っただけ曲がるイメージです。
一方、オーバーステアの車はヨーが立ち上がり、リアタイヤのスリップ角が付くまで車の向きだけ変わりながら直進します。
この時フロントだけロールが始まり、クラリと右前が深くロールしてから、スリップ角が着いてからコーナリングに入ります。
リアタイヤに大きくスリップ角が付いてから、曲がり始めるのでリアのコントロールは敏感で、フロントタイヤは、コーナーをトレースしながら、車体のスリップ角も制御しながらコーナリングすることになります。
こいつは、一発で決めるのは難しい。
EUNOS100では、苦手な阪神高速の高速コーナーがありました。
ちなみに、ヨーだけ発生してリアタイヤが横力を発生するまでの時間は車がふらりと漂う感覚や、接地感が無いと感じました。
さて、今度はスリップ角の小さい所の話。
高速道路のレーンチェンジで0.1Gとしよう。
リアのタイヤの横力2本分で76kgfと言われてもピンとこないが、大人1人のスクラムですな。
これで、1.8tがレーンチェンジする。
高速道のレーンチェンジで車がゆらりとしたこと無いでしょうか?
フロントに横力が発生する、ロールだけ発生する、車は向きを変える。
なのに車の反応が一拍遅れて(0.3s程か)車の後部がふよ~んと隣の車線に動き始めるの。
これがオーバーステアの現象のひとつです。
なぜか? リアのスリップ角が付いて、タイヤが力を出して、サスペンションの遊びが無くなって、漸くボディーが動く、その間、車の向きが変わるのに、曲がらないんです。
応答遅れですな。
アンダーステアの車は、フロントにヨーが付く。
そしてスリップ角が付くとすぐにリアタイヤに横力が発生し、車が隣の車線にすんなり移動できる。
車はスリップ角が付くとにかくヨーを消します。
その結果、レーンチェンジではゆったり安定して隣の車線に移ります。
平行移動できるのである。
本当はできないけど、オーバーステアに比べたらという話。
そうでないと200km/hオーバーで走れません。
欧州車と国産車の大きな違いの一つです。
オーバーステアは、フロントにヨーが発生するが、車はスリップ角が付くまで直進。
プヨンとフロントだけがロールしながら、漸く車の向きが変わる。
どんどん車が向きを変えてスリップ角が増えて、急にリアが横力を発生し、隣の車線に突進。
車線変更を終えたらカウンターを当てて、大きく付いたスリップ角を、逆のスリップ角を付けてヨーを止めることになる。
アンダーステアならヨーは消えていくんだけど。
リアの横力を出すために車体の角度を付けて、止めるためにも車体に逆の角度を付けることになる。
へたくそなボーゲンみたいに、車体を振らないと車線変更ができない。
上手く操れないと100km/hのレーンチェンジでお釣りをもらう。
左に車線変更するなら、Rの大きな左コーナーと短い直線とRの大きな右コーナーを曲がる感じ。
平行移動する(感じの)アンダーステアとは大きく異なる。
慣れるとね、早めに大きく舵を切って、レーンチェンジが終わる前に逆にハンドルを切って、お釣りのカウンターを入れて走れるんだけど、わずらわしい(笑)。
車が向きを変えて欲しい交差点~峠道は車のヨーを励起しやすいオーバーステアが。
車が不安定な高速では、車がヨーを止めてくれるアンダーステアが走り易いのです。
副読本頭文字Dで、AE86がアンダーステアになって、走り易いと言ってるのは、速度を上げる=遠心力が増える=フロントとリアタイヤの横力が必要。
フロントはハンドル切れば横力増えるが、リアの横力は車の寄与が大きいから。
車は自分が曲げるから、安定した車をよこせという事でした。
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5番勝負 | 日記
Posted at
2020/08/16 14:08:17